マザー・グース
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マフェットちゃんアーサー・ラッカム水彩画で、1913年刊行の自著[1][2]のための挿絵。内容はおおよそオリジナルどおりで、しかし紳士風のクモさんは素敵なアレンジ。同じく歌詞をもじった、こちらは1940年のポスター。デザインはフラットな漫画的ポップアート。オリジナルと違って屋内のようにも見える。座ってチーズ食べてたマフェットちゃん クモにビックリ逃げ出した!「Category:マザー・グースを題材にした作品」も参照

マザーグースはイギリスにおいては身分・階層を問わず広く親しまれており、このことを言い表すのに「上は王室から下は乞食まで」という言葉も使われる。王室関係者がマザーグースに親しんでいることを示す出来事として、ヴィクトリア女王(1819 - 1901、在位:1837 - 1901)が庶民の子供と「子猫ちゃん子猫ちゃん」を巡ってやりとりをしたというエピソードや、チャールズ3世 (1948 - ) が生まれた際、貴族院のメンバーが「月曜日に生まれた子供は」にちなんだ祝いの言葉を述べたというエピソードも伝えられている[62]。庶民に親しまれている代表例としては、イギリス各地でいくらでも見つけることができるマザーグースの童謡の名前にちなんだ店名をもつパブがある[63]。パブ「キャット・アンド・フィドル」とあれば、それは「ヘイ・ディドゥル・ディドゥル」の別名である[63]

マザー・グースの引用や登場人物、またそれにちなんだ言い回しは、近代から現代にいたる英米の社会において、新聞、雑誌、広告、小説、漫画、映画、ラジオ、テレビ、ポピュラーソングなど様々な分野のなかに広く見ることができる[16]。文学においてはルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』が物語のなかにマザーグースを用いたことでよく知られており、前者に「ハートの女王」、後者に「トゥイードルダムとトゥイードルディー」「ハンプティ・ダンプティ」「ライオンとユニコーン」を登場させ、いずれも個性的に描き出している。ほかにも、『メアリー・ポピンズ』『秘密の花園』『指輪物語』など、児童文学ファンタジーの古典にもマザーグースの引用例は多い[64]


マザーグース・ミステリー

ミステリー/ミステリの分野では、「10人のインディアン」をモチーフとして連続殺人が行われるアガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』(イギリスにて1939年刊行)、「誰がこまどりを殺したの?」など4つの童謡の詩句に沿って連続殺人が行われるヴァン・ダインの『僧正殺人事件』(アメリカにて1929年刊行)などを初めとして、多数の「マザーグース・ミステリー / マザーグース・ミステリ」(cf. Category:マザー・グースを題材にしたミステリ)がある[65]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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