マグニートー
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コミックへの登場

マグニートーは1963年に出た『X-メン』1号で初登場した。1960年代を通してマグニートーは最初期のX-メンのコミックに何回か登場しており、その後、多数のX-メンのミニシリーズや他のマーベル作品にも登場している(『アンキャニィ X-Men』、『X-Men』、『アストニッシング X-Men』、『アルファフライト』、『ケーブル』、『エクスカリバー』、『ニューミュータンツ』など)。はじめて単独主役となったのはワンショットの『マグニートー:ザ・ツイスティング・オブ・ア・ソウル』0号 (1993年9月刊)で、短期間の間コミックに登場しなくなった後にこの作品が出版された。この作品はライターのクリス・クレアモント、画家ジョン・ボルトンによる『クラシック X-Men』 12号(1987年8月刊)、同誌19号 (1988年3月)からマグニートーに関する物語を選び、再収録したものであった。

2008年のインタビューで、スタン・リーはマグニートーについて「悪党とは思っていませんでしたね。ひどく偏見に満ちた人種差別主義的な人々に反撃したかっただけでした。ミュータントを守ろうとしていたんです。社会がミュータントを公正に扱わなかったから、社会にお灸を据えてやろうとしていたんです。もちろん危険な人物ですが…ヴィランだと思ったことは全くないんです[8]」と述べている。同じインタビューで、リーはもともとマグニートーをプロフェッサーXの兄弟にするつもりだったとも明かしている[8]。クリス・クレアモントはマルコムXがマグニートーを創り出す上でのインスピレーションであり、プロフェッサーXについてはマーティン・ルーサー・キング・ジュニアを参考にしたことをおおやけに認めている[9][10][11][12]

マグニートーのはじめてのオリジナルストーリーは全4号のミニシリーズである 『マグニートー』 (1996年11月?1997年2月刊行)で、ライターはピーター・ミリガンとホルヘ・ゴンザレス、ペンシラーがケリー・ジョーンズが担当した。このミニシリーズでマグニートーは若返って記憶喪失になっており、自分をジョセフという名前だと思っていたが、のちにジョセフはマグニートーの若いクローンだったことがわかる。その後、マグニートーはジェノーシャ国の支配者となる。この後にマグニートーが登場したミニシリーズは2作あり、『マグニートー・レックス』 (ジョー・プルーエット作、ブランドン・ピーターソン画)と『マグニートー:ダーク・セダクション』 (フェイビアン・ニシーザ作、ロジャー・クルズ画)である。

大型ペーパーバックで、グレッグ・パクがマグニートーの子ども時代を描いた小説『X-Men:マグニートー・テスタメント』が2008年9月に刊行された。パクはこの小説をホロコースト生存者の説明に基づいて書いた。小説が刊行される前に、マグニートーの背景や個人史は『アンキャニィ・X-Men』150号 (1981年8月刊行)で形作られていた[13]。マグニートーはユダヤ人のホロコースト生存者として描かれていた。妻でシンティであるマグダを探す一方、自身もシンティのふりをしていた[3]。このせいでマグニートーの出自について混乱している読者もいたが、ユダヤ系であるという民族的背景は『マグニートー・テスタメント』で公式に設定された[1][14][15]
能力

マグニートーは磁場を操り、幅広い種類の影響を及ぼすことができるミュータントである[16]。彼の主要な能力は、磁力を支配し、物質の性質の磁性を問わず全てのを含む金属と非金属を操ることである。彼が一度に操ることのできる量の最大値は不明で、彼は何度か、大きな小惑星を動かし、3万トンの原子力潜水艦を容易く空中に浮かせたことがある。彼は自分の力を原子レベルにまで拡張し、(電磁力が化学結合の要因である限りでは)化学構造を操り、物質を再配列できる。けれどもこれは大抵、非常な努力を要する。彼は多くの個々の物体を同時に操り、複雑な装置を自らの能力で組み立てる。また、非金属と非磁性体の物質をより狭い範囲で作用させ、たびたび自分自身と他人を空中に浮かせた。また、強力な電磁パルスを生み出し、光子に至るまでの電磁エネルギーを発生させ操ることが出来る。彼は目に見える光を歪めて体に纏うことで、透明になることが出来る[17]。マグニートーがよく使う別の力は、物質とエネルギーを入念に選びブロックするシールド (サイエンス・フィクション)である。このシールドは、同時多発的に起きる熱核兵器の爆発に十分に耐えられるほど強い。それゆえに、宇宙空間でシールドに囲われている時、大きな危害に対して傷つくことが無く、そのシールドのおかげで生き残ることができる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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