マカロフは軍と警察に配備され、基本的に軍は茶革、警察は黒革、交通警察は白革のホルスターに入れて携行した[1]。 共産党体制下のブルガリアにおけるマカロフの生産はフリードリヒ・エンゲルス機械製作所(旧第10工廠、現アーセナル)が担当した。ブルガリアは1970年の時点でソ連からマカロフの生産許可を得ていたが、ライセンス取得後も暫くはソ連の技術的な支援と指導に頼っており、自国内のみで完結する生産体制が確立されたのは1976年になってからであった[4]。 仕様としてはグリップがソ連製のマカロフとほぼ同じであるなど、他国の製品と比べて没個性的であった。また、初期の製品では内部機構にソ連から輸入した部品を用いていた[4]。 ブルガリア製マカロフは自国軍とスロベニア軍に配備されたほか、共産党体制の崩壊以降は相当数が北米の民間市場向けに輸出されていた。ブルガリアにおけるマカロフの製造は2007年を最後に打ち切られているが、アメリカ国内では2018年になっても一部の業者により取り扱われている[4]。 中国では、中ソ対立勃発後の1950年代末に入手したマカロフを解体・計測してコピーした59式拳銃(59式手槍)を製造した。 しかし、ソ連ではサブマシンガンの代替にAK-47などのアサルトライフルが配備されたのに対して、中国軍では7.62x25mmトカレフ弾を用いるサブマシンガンが多用され続けたため、銃弾の互換性からトカレフTT-33、およびそのコピーである54式手槍が製造・配備され続けた結果、ソ連ほど広範囲に配備されず[5]、主に公安組織に配備された[2]。 マカロフと59式の識別点は、59式には握把の紋章が「盾形の中に五星」になっている点、オリジナルのマカロフに比べて握把が細くなっている点、一部部品のグリップマークが異なる点などがある。 この節には複数の問題があります。改善 近年マカロフは日本国内での銃犯罪に使用される頻度が高まっている。2001年には日本の警察による押収量がそれまで主流だったTT-33(あるいはその中国版の54式手槍)を抜いて1位となった。暴力団では、暴発のリスクが高く、貫通力も高すぎて市街地での使用に適さないトカレフ型を廃してマカロフ型に切り替える傾向が進んでおり、前橋スナック銃乱射事件・町田市立てこもり事件など、マカロフが使用される犯罪も増加している[6]。暴力団関係者の間ではマカロフ型拳銃に赤星という通称が付けられている。日本国内で流通するマカロフは、ロシアン・マフィアによって北方ルートから密輸されるロシア本国製のほか、蛇頭などによって中国ルートから密輸される北朝鮮製[要出典]や中国製のものがある。特に中国製のものは59式と呼ばれており、オリジナルと同様の9x18mmマカロフ弾のほか、西側で一般的な.380ACP弾のモデルも製造されているが、日本国内に密輸入されるものは、ほとんどが9mmマカロフ弾仕様である。2002年には蛇頭が密入国者を運搬するために使用していたトラックからロシア製、中国製のマカロフが押収されている。トカレフ型は大半が中国製だったが、中国における59式の製造・配備が少数だったこともあり、マカロフ型はロシア製のものが大半を占めている。 この節に雑多な内容が羅列されています。事項を箇条書きで列挙しただけの節は、本文として組み入れるか、または整理・除去する必要があります。(2022年7月) ウィキペディアはオンライン百科事典であって、情報を無差別に収集する場ではありません。改善
ブルガリア人民共和国
中華人民共和国
暴力団による使用
出典がまったく示されていないか不十分です。内容に関する文献や情報源が必要です。(2021年2月)
古い情報を更新する必要があります。(2021年2月)
登場作品
マカロフ PMの登場作品を表示するには右の [表示] をクリックしてください。
映画
『REDリターンズ』
カーチャ・ペトロコヴィッチが使用するほか、モスクワ警察がハン・チョバイに対して突きつける。
『ヴァイラス』
『キャプテン・フィリップス』
アブディワリ・ムセが所持。
『ストームゲート』
『ダイ・ハード3』
サイモン・グルーバーが所持。
『ダイ・ハード/ラスト・デイ』
冒頭、ジャック・マクレーンがナイトクラブで使用するほか、テロリストの襲撃を受けて裁判所から脱出する際に死亡した警備員から奪って使用する。
『天気の子』
主人公、森嶋帆高が偶然拾った拳銃として登場。劇中では二度、威嚇射撃する。
『トゥルーライズ』
「真紅のジハード」構成員がサプレッサー付きのものを所持し、公衆トイレ内で主人公のハリー・タスカーを殺害しようと試みるが、失敗する。
『フランス特殊部隊 GIGN』
『ミュージアム』
同名漫画の映画化作品にて、カエル男が用意した物を主人公の沢村久志が使用。罠にはまり妻と息子を殺害されたと思い込んだ沢村が復讐に走りカエル男めがけて乱射する。
『ローン・サバイバー』
ターリバーンのタラクがステンレス仕様のものを所持。ホルスターに入れた状態で主人公、マーカス・ラトレル一等兵曹を匿っている村を襲撃する。
テレビドラマ
『相棒』
シーズン9の第7話にて発生した殺人事件の凶器が中国製のマカロフ。劇中では鑑識の米沢が主人公の杉下右京に対し、「近年押収量が増えている銃」と説明している。
『科捜研の女』
シーズン9の第9話にて摘発された拳銃の内の一つとして登場。犯人が被害者を射殺する際に使用する。
小説
『裏世界ピクニック』
主人公の女子大生、紙越空魚が使用。
『ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』
某国の特殊部隊の装備および、それを鹵獲した自衛隊の員数外の装備として登場。
『高校事変』
第3巻『高校事変V』に登場。
『征途』
日本民主主義人民共和国(北日本)人民赤軍の戦車兵および、人民空軍特殊部隊の宗像考治が使用。戦車兵は政治将校を射殺する際に使用し、宗像考治は首相護衛師団特務警護部隊の兵士らに対して乱射する。
『緋弾のアリア?』
レオンがキンジに使おうとしたが、一瞬でキンジに片付けられてしまい発砲されなかった。後にキンジに諭されたレオンは業者に頼んで処分してもらっている。
アニメ
『SPY×FAMILY』
ロイド・フォージャーが養子のアーニャをマフィア組織から救出する際に使用。
『リコリス・リコイル』
真島の部下のテロリスト達など、主人公のリコリスと敵対する人物達が使用。
『ルパン三世 お宝返却大作戦!!』
敵キャラクターのトカレフが使用。この際、トカレフに捕らわれ訊問を受けていた次元大介が「トカレフがマカロフか」と皮肉っている。
ゲーム
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