その筋肉質な肉体には[注釈 5]、九つの世界や全宇宙の種族中、特に長寿で驚異的な身体能力を持つアスガルド人最強と言われる戦闘力を有し、荒削りな戦い方ではあるものの、勇敢さも相俟って超自然的な強さを備えている[24][注釈 6]。
また、「雷神」の肩書きのとおり、その身体には稲妻を召喚・蓄積・放出する特殊能力まで秘められており[注釈 7]、ソーはこの特殊能力の源が後述の「ムジョルニア」にあると長年にわたって信じていたが、実の姉であるヘラとの決戦でムジョルニア無しでも稲妻を操れるように覚醒した[注釈 8]。 ソーが主に装備・駆使する武器やアイテムは、アスガルド製のものや九つの世界の一つである惑星“ニダベリア”に住む武器鍛冶の“ドワーフ”たちが作り上げたものがほとんどであり、アベンジャーズに加入してからも、多くの同志がトニーによって新調された武器や戦闘服などを愛用するようになったのに対し、ソーは基本的にアスガルドやドワーフたちによる武装で戦うことを一貫している。しかし、手元に武器やアイテムが無い状況ではこの限りではなく、その際には後述のとおり、制作者や使用用途がさまざまな武器・アイテムを駆使する。 北欧神話の鎚“ミョルニル”のモデルである全能の鉄鎚[注釈 9]。オーディン曰く、「全てを滅ぼす武器であり、創造の道具ともなる」。ドワーフたちにより“ウル”という金属を材料にして作り出された。高潔な魂の持ち主にしか扱うことができず、それに値しない者には持ち上げることも動かすこともできない。燻んだ銀色の頭部側面には印である紋章が浮かんでいる。ハンマー本体の力を発現するとこの紋章は光り、持ち主に値する者が存在しない際には消えてしまう。『MCU』で持ち上げを試みた者の中で、持ち上げることができたのはソーとオーディンのほか、アベンジャーズのヴィジョンとスティーブだけである。頭部側面には魔法の呪文が、持ち手の底部にはこの鉄鎚のシンボルがそれぞれ装飾され[24]、さらに天面には、「このハンマーを手にする者は、それが相応しい者であるならば、雷神の力を得るだろう」という意味を示すルーン文字が刻まれている[26]。また、作品を経るごとにサイズが少しずつ大きくなっている[27]。 強力な打撃武器として使用するほか、単体で飛行能力を有し、握った持ち主と共に飛行することも可能[注釈 10]。
武装・アイテム
ムジョルニア(Mjolnir)