2007年にマイクロソフトはオープンソースにおける特許問題を提起し[27]、2009年にはLinuxカーネルを使用することに特許侵害があるとしてTomTomを訴訟した[28]。また、複数の会社に「Linuxを使用することを認める」といった内容の契約を、訴訟を背景に結ばせている。
2010年11月、アタッチメイトがノベルを買収する際に、マイクロソフトが2010年11月4日にデラウェア州で設立した有限会社CPTNホールディングスはノベルの882個の特許を4億5,000万ドルで購入した[29]。
なお近年では「Microsoft Loves Linux」(マイクロソフトはLinuxが大好き)といった投稿を公式で行う[30]など、Linuxに対して融和の姿勢を見せており、事実クラウドプラットフォームであるMicrosoft AzureではOSとしてLinuxも利用できるようになっている[31]。また、The Linux Foundationではプラチナメンバーとして参加するとともに[32]、ソースコードの提供も行うなど、Linuxをはじめとしたオープンソースコミュニティへの貢献も積極的に行っている。
2018年4月には、IoT向けのLinuxディストリビューションであるAzure Sphereが発表された。 マイクロソフトはエンタープライズ市場とコンシューマ市場の両方に参入しており、各分野のITベンダーと競合している。
競合・提携
IBM - かつてはOSなどで争い、訴訟に発展していたが、現在はクラウド分野で協業している[33][34]。
オラクル - データベース管理システムやビジネスインテリジェンス、ERP、開発言語(Java)、クラウドサービスで競合。
SAP - ERPやCRM、データベース管理システム、ビジネスインテリジェンスなどで競合する一方、長年協業関係にあり、2016年にはクラウド分野を含め協業範囲を拡大させている[35]。2017年12月にはマイクロソフトがSAP S/4HANA on Azureを社内業務に採用し、SAPが同社の複数のクラウドサービスの基盤としてAzureを採用することが発表された[36]。
セールスフォース - CRMで競合。
Google - 検索エンジンなどのオンラインサービス、ビジネス向けクラウドサービスやオフィス製品、モバイル端末およびモバイル向けOSなどで競合。
Apple - 1997年8月に特許のクロスライセンスを結び提携。同年1億5,000万ドル分を出資し議決権のない株式を取得したが、2003年に売却している[37]。その後もさまざまな分野で提携し、一時iCloudを提供するためAzureを利用していた[38]ほか、2017年までBingをSiriの検索エンジンとして採用していた[39]。パソコンやオンラインサービスのほか、OSやオフィス製品でも競合している。
Amazon - パブリッククラウドサービスであるAWSとMicrosoft Azureが熾烈なシェア争いを繰り広げている。
Sony - 家庭用ゲーム機や音楽配信など、エンターテインメント分野で競合。しかしながら2019年5月17日にはクラウドゲームや半導体、AI事業などで協業することになる[40]。
買収企業
Forethought.Inc
Forethoughtは、マイクロソフトが最初に買収した会社である。この買収によって、マイクロソフトはPowerPointを得た[41](PowerPointはForethoughtが開発したものである[41])。
この買収は今まで知られていなかったが、2012年にPowerPointの開発者であるロバート・ガスキンスが買収が成立した日である7月31日に「BBC News」で明かした[41]。
Forethoughtはマイクロソフトの買収の申し出を一度断ったが、6か月の交渉の末、マイクロソフトが当初の額の3倍の1,400万ドルを提示して買収に応じた[41]。
Hotmail「Hotmail」も参照
1997年末にマイクロソフトがHotmail社を買収し[42]、サービス名称を「HoTMaiL」から「Hotmail」という綴りに変更した。
この買収と併せて、マイクロソフトは各国においてプロバイダ事業(MSN)も展開し、msn.comのドメイン名でWebメールを提供していたが、これも仕組みはHotmailそのものである。1999年5月6日、MSN Japanのリニューアルに伴い、MSN Hotmailの名前でページ上からも利用可能となった。
Skype「Skype」も参照
2011年10月13日(現地時間)にマイクロソフトによる買収が完了し、Microsoftの新たな部門「Skype Division of Microsoft」となった[43]。
同年5月10日に、Skypeを85億ドルで買収するとマイクロソフトが発表した[43]。
この買収は、米連邦政府当局が6月に、欧州連合が10月7日に承認した[43]。
Skypeのトニー・ベイツCEOが同部門社長に就任[43]。
Nokia「ノキア」も参照
2013年9月2日(現地時間)に、Nokiaの携帯端末事業を買収すると発表[44]。
Microsoftは現金37億9,000万ユーロでNokiaの全社売上高のおよそ半分を占める携帯端末事業を買収するほか、Nokiaに特許使用料として16億5,000万ユーロを支払う。