社名はマイクロコンピュータとソフトウェアに由来する[6]。当初は世に登場して間もない8ビットのマイクロプロセッサを搭載したコンピュータ「アルテア (Altair)」上で動く、BASICインタプリタ「Altair BASIC」の開発・販売で成功を収めた。
当初はネイティブ環境(カセットテープベースでオペレーティングシステムはなくROM-BASICに近い環境のもの)だったが、CP/Mが標準プラットフォームとなると、CP/MベースのMBASICを発表する。グラフィックス機能をつけたGBASIC、16ビット用のGWBASICが登場する。なお、GWのWは16ビット(=2バイト)を意味するダブルバイト/ワードだとされている。
ついでIBM PC上のオペレーティングシステムの開発を請け負い、シアトルコンピュータプロダクツの86-DOSの権利を購入し改良、PC DOS(自社ブランドでMS-DOS)を開発。IBM PCとそれら互換機の普及とともにオペレーティングシステムの需要も伸び、現在に至る地固めを確かなものとした。86-DOSの開発者ティム・パターソンはのちにマイクロソフトに引き抜かれMS-DOSの開発メインスタッフとなる。
マイクロソフトはMS-DOSを改良するほかに各機種用のBASICやC言語・FORTRANなどのコンパイラの開発を手がける一方、Altoを参考にしたMS-DOS上で動作するGUIシステム「Windows」の開発に注力した。
またビジネス向けの表計算ソフトやワープロソフトなどを開発し、先行する他社と「買収か潰すか、どっちか」とまで言われた熾烈な競争を繰り広げ、各方面で賛否を仰ぎながらも多方面のビジネスソフトでシェアを独占するに至った。
黎明期の1970年代後半から1980年代前半には西和彦がビル・ゲイツと意気投合し、マイクロソフトの副社長を務めるなどした。このことはマイクロソフトの日本進出に大きく作用している。アスキーはMSXやAXの共同展開や日本法人設立までの日本代理店(実際は子会社のアスキーマイクロソフト株式会社が担当)を務めるなど、大きな貢献をしていた。しかし1986年にマイクロソフトが100%出資の日本法人(マイクロソフト株式会社)をアスキーから古川享や成毛眞ら一部の社員が独立する形で設立したため、提携を解消した。
OSに関しては、MS-DOSの後継として、IBMと共同でOS/2の開発を行いつつも、独自に後のWindowsにつながるOSの開発も行っていた。その後IBMと袂を分かち、IBMがOS/2を、マイクロソフトがWindowsを、それぞれ開発することとなった。Windowsは当初はMS-DOS上で動くものであったが、1995年に、WindowsとMS-DOSを一体化し、GUIを改良したWindows 95を発売した。これと並行して、デヴィッド・カトラー率いるDECの開発チームを移籍させるなどしてWindows NTを開発した。
その後もWindowsの改良を進め何度もマイナーチェンジを繰り返したほか、インターネット経由やCD-ROMなどで大量のモジュールを配布している。Windows NTによりサーバ市場への進出も果たした。2001年にはWindows XPの発売によりMS-DOS系のWindowsをWindows NT系に統合した。
また2000年代に入ると、障害者のアクセシビリティへの配慮を『企業の社会的責任』だと位置づけ、各国でマイクロソフト支援技術ベンダプログラムを展開した[7]。
また、ゲーム機としてXboxを2001年に発売し、2005年12月にはXbox 360、2013年11月にはXbox One、2020年11月にはXbox Series X/Sを発売した。
従来とは違った分野での活躍として、フォーミュラ1への製品供給があげられる。マクラーレン・エレクトロニック・システムズと共同で、エンジンコントロールユニットを供給している。
2011年10月17日、どんな場所でもタッチスクリーンに変えてしまう新技術「OmniTouch」を公開した。同技術はマルチタッチに対応。手のひら、腕、壁、ノート、机などをタッチスクリーンとして活用することを目指している。
2013年9月3日、ノキアとノキアの携帯電話部門を54.4億ユーロ(約7,130億円)で買収することに合意したと発表。[8]。2014年4月25日、ノキアのモバイル事業について買収完了を発表した[9]。
2015年5月11日、海底ケーブルネットワークへの投資について発表[10]。Hibernia Networksと共同出資・敷設を協定。
2019年4月25日、史上3社目となる時価総額1兆ドル突破を記録した[11]。
2021年3月31日、マイクロソフトは、HoloLens[12]テクノロジーをベースにした何万台もの拡張現実ヘッドセットを米軍に提供する契約を獲得したことを発表[13]。この契約は10年間で218億8000万ドルにもなるという。IVAS(統合視覚増強システム)準拠のARヘッドセット12万台を陸軍に納入[14]。HoloLens2は現場将兵のニーズに合わせて機能がアップグレードされている。マイクロソフトが2018年に米軍に拡張現実テクノロジーを提供するために獲得した2年間、4億8000万ドルの契約に続く。IVASは、HoloLensの技術をベースに、クラウドサービスも活用する。
2023年1月、OpenAI傘下の営利法人OpenAI Globalにマイクロソフトが100億米ドルを出資し、同社の株式49%を取得[15]。OpenAIの技術を採用した生成的人工知能であるCopilotを展開している。 マウス、キーボード、ゲームパッドなどの入力機器の製造も手がけている。専用パッドを必要としない、現在の光学マウスは同社の発明であり、この発明以降、それまで一般的だったボール式マウスに代わり、光学マウスが世界の主流となった。X-Y方向の入力だけが一般的だったジョイスティックにZ軸の回転を加えた新しいジョイスティックなど、それまでの常識を覆す新製品の数々を送り込んでいる。数々のエポックメイキングをこなしていた当時のハード部門は社内ベンチャーだったが、光学マウスの成功により正式な部門に格上げとなった。 ハードウェアの最初の製品はApple II向けのZ80 SOFTCARDである。これは6502CPUを搭載したApple IIにZ80を搭載したカードを挿入するとCP/MベースのMicrosoft BASICなどを動かせるようにした商品で、一説ではシアトルコンピュータプロダクツのティム・パターソン(MS-DOSの設計者)が設計したという。 2000年、セガと入れ替わる形で、ゲーム業界への参入を発表。2001年に家庭用テレビゲーム専用機・Xboxを発売。アーケード向けにChihiroと呼ばれているXboxプラットフォーム基板がある。その後、次世代製品として2005年にXbox 360が発売された。 XboxやXbox 360の製造は、シンガポールや台湾などに本社があるEMS企業に委託している。 携帯型音楽再生端末Zuneシリーズをアメリカとカナダで販売している。また2010年には、新たにシャープとスマートフォン『KIN』シリーズを共同開発し発売した。 Windows Phoneは、かつてはWindows Mobileと呼ばれ、Pocket PCやスマートフォンに搭載されるWindows CEの発展版である。
製品とサービス
クライアントソフトウェア詳細は「マイクロソフトのソフトウェア一覧」を参照
サーバソフトウェア詳細は「マイクロソフト サーバー」を参照
ハードウェア