『ホメーロス風讃歌』によると、マイアはキュレーネー山の洞窟の奥に立派な館を構えて住んでおり、館の3つの部屋にはネクタールとアムブロシアー、黄金や銀、衣服が満ちているとされる[6]。ゼウスは夜闇の中、ヘーラーが深い眠りに落ちているすきにマイアと関係を持った。これによって策略家で、盗みに長け、夜闇をうかがい、戸口を見張るヘルメースが生まれたとしている[注釈 2]。
またカリストーが大熊にされた後、その子アルカスを育てたのは彼女である[8]。他のプレアデス7姉妹と同様、狩人オーリーオーンに追い回されて隠れていた。 ローマ神話には春を司る豊穣の女神マイア (Maia) がおり、マイアの祭日である5月1日は供物が捧げられた。これがメーデーの起源である。 ギリシア神話のマイアとは本来は無関係だが、のちに混同されるようになった。またメルクリウスとも関連付けられるようになり、5月15日のメルクリウスの祭日にも祀られるようになった。 注釈^ キュレーネー山は現在のキリニ山。 脚注^ a b アポロドーロス、3巻10・1。
ローマ神話
脚注[脚注の使い方]
^ ゼウスとマイアとの関係がヘルメース神の性格の由来となっている[7]。
^ オウィディウス『祭暦』5巻83行。
^ アポロドーロス、3巻10・2。
^ ヘーシオドス『神統記』938行-939行。
^ オウィディウス『祭暦』5巻85行-88行。
^ 『ホメーロス風讃歌』第4歌「ヘルメース讃歌」229行-252行。
^ 沓掛訳注、p.252。
^ アポロドーロス、3巻8・2。
参考文献
アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫(1953年)
オウィディウス『祭暦』高橋宏幸、国文社(1994年)
ヘシオドス『神統記』廣川洋一訳、岩波文庫(1984年)
ホメーロス『ホメーロスの諸神讃歌』沓掛良彦訳、ちくま学芸文庫(2004年)
『四つのギリシャ神話 ホメーロス風讃歌より』逸身喜一郎・片山英男訳、岩波文庫(1985年)
高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』、岩波書店(1960年)
関連項目.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、マイアに関連するカテゴリがあります。
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