ポール・マッカートニー
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このため当時マッカートニーは入国管理局のブラック・リストに掲載され、日本への入国は不可能になったと考えられた[注釈 16]

1989年1月、ニュー・アルバム発売後にワールド・ツアーを行うことが内定すると、ビートルズ公認ファンクラブのビートルズ・シネ・クラブがマッカートニー側に日本公演の実現の働きかけを開始。『フラワーズ・イン・ザ・ダート』発売後の7月にはマッカートニーの入国許可を求める署名活動を全国的に実施、20万人もの署名を集め、12月22日に法務省へ提出した。法務省も『ライヴエイド』などマッカートニーの世界的な文化貢献の認知度も考慮してビザ発給を許可したため、ビートルズの来日公演から約24年ぶりとなる1990年3月に、ファン待望の日本公演が行われた[45]
日本公演日程

Wings Over the World Tour
In Japan(中止):1975年11月19 - 21日 日本武道館 

同年10月に来日が予告されていたものの、翌月に法務省がマッカートニーの大麻不法所持という前科があるとして査証発給を拒否したため、急遽公演が中止された[46]


Wings Japan Tour 1980(中止):1980年1月21 - 24日・31日 - 2月2日 日本武道館、1月25日・26日 愛知県体育館、1月28日 フェスティバルホール 29日大阪府立体育館

同年1月16日に来日したマッカートニーが税関の荷物検査でおよそ219グラムの大麻を所持していたことが発覚したため現行犯逮捕された。9日間もの間拘留され、強制送還されたことにより再び全公演が中止された。


Get Back Tour In Japan:1990年3月3日、5日、7日、9日、11日、13日 東京ドーム

アルバム『フラワーズ・イン・ザ・ダート』発売にともなう久々のワールドツアーの一環としてソロとしては初となる来日公演。この公演は3月2、3、5、6、8、9、11日の計7公演が予定されていた。しかし2月初旬のアメリカツアー中に始まった体調不良により、来日直前にマッカートニーが公演を1日おきに行うよう要望したため、急遽7公演より6公演に変更された。中止となった8日公演の別日への振り替えは設定されず、他の6公演も完売していたため入場料の払い戻しが行われた。マッカートニーは東京へ来られないファンへ、映像で公演を楽しんでほしいという趣旨で、9日の公演では実際の公演を各地方都市の会場[注釈 17]に衛星生中継し、映像で楽しむ「クローズド・サーキット」を行った[45]。ビートルズやそれ以降の曲、オールディズとバラエティに富む選曲で、最新アルバムからの楽曲も多く披露された。


THE NEW WORLD TOUR:1993年11月12日、14日、15日 東京ドーム、11月18日(木)19日(金) 福岡ドーム

アルバム『オフ・ザ・グラウンド』を引っ提げて行われた公演。ビートルズやウィングス時代の曲と並び、最新アルバムからの楽曲も多く披露された。


Driving Japan Tour:2002年11月11日、13日、14日 東京ドーム、11月17日、18日 大阪ドーム

Out There! Japan Tour 2013:2013年11月11日(追加公演)、12日 京セラドーム大阪、11月15日 福岡 ヤフオク!ドーム、11月18日、19日、21日 東京ドーム

11年ぶりに訪日し、京セラドーム大阪で2公演、福岡ヤフオクドームで1公演(福岡公演は20年ぶり)、東京ドームで3公演を行った[48]。MCでは積極的に日本語を使い、大阪弁、九州弁によるトークも披露した。福岡公演では「ノットーヤ?(ノッてるかい?)」などと博多弁を話した。アンコールでは「福島被災者に捧げたい」と前置きし「イエスタデイ」を披露した[49]。これは海外のツアーでも必ず行っているパフォーマンスである。なお、これによりマッカートニーが東京ドーム公演を行った史上最年長アーティストとなった。


Out There! Japan Tour 2014(中止):2014年5月17日・18日 国立競技場、5月21日 日本武道館(追加公演)、5月24日 ヤンマースタジアム長居

5月17日に国立競技場で行う予定だった公演においては当初、ステージが設営され、グッズ販売も実施されるなど準備が整えられていたが、開場直前になって、マッカートニー本人の急病により急遽中止となった。19日に振替公演を行うとし、17日の入場券は有効となると発表された(希望者には払い戻しも実施)。この時点では、翌18日以降の公演は予定通り行うとされていた。

しかし18日も前日と同じく開場直前になって中止が発表され、延期で開催される予定であった翌19日の公演についても中止となった。この発表があった直後、招聘元であるキョードー東京は「延期」と表現していたが数時間後に「中止」と訂正した。ただし、払い戻しは一度停止されていたことから、事実上「日程未定の延期」となった。この時点では日本武道館公演とヤンマースタジアム長居公演は予定通り実施するとしていた。

5月20日になって、キョードー東京は日本武道館公演、ほか長居公演を含めた全公演を中止すると発表した。5月22日から6月9日までチケットの払い戻しに応じた[50]

また、この後に予定されていた初の韓国公演(ソウルオリンピック主競技場)、6月に予定されていたアメリカでの7公演についても併せて中止が発表された。この後、アメリカの7公演については同年10月に振り返られ、後に開催された。国立競技場はすでに同年5月31日改築に伴う使用停止が決まっていたためこれ以上の延期ができず、「幻の国立競技場公演」となってしまった。

キョードー東京はマッカートニーの病名を「ウイルス性炎症」と発表。詳細については公表されなかった。5月23日、マッカートニー側は都内の病院で治療を受け順調に回復していることを明らかにするが[51]、その後も報道は過熱。日刊ゲンダイは、マッカートニーが腸閉塞を発症し緊急手術を受けていたと報道[52]。また産経新聞は、腸捻転により緊急手術を受けていたと報じた[53]。招聘元関係者の一人である湯川れい子は、自身のTwitterで、これらの報道は公式発表ではなく、本人は回復して次のツアーに備えていることを強調。


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