ポーギーとベス
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ある天気のよい日、キャットフィッシュ・ロウの住民たちは離島にピクニックに出かける。ポーギーは足が不自由なために留守番である。ベスもピクニックに参加するが、島に隠れていたクラウンと出会ってしまう。島から戻ったベスは熱を出して寝込み、ポーギーは献身的に彼女を看病する。1週間後、回復したベスはクラウンとのことを告白し、ポーギーへの愛を誓う。

その翌日、ハリケーンがキャットフィッシュ・ロウを襲う。住民たちが集まっているところへクラウンが登場しポーギーと険悪なムードになるが、漁師ジェイクの妻クララが難破した夫の船を見つけ嵐の中へ飛び出して行く。クラウンは嵐を恐れる住民たちを臆病者と罵りクララを追う。
第3幕ハリケーンの翌日 - その1週間後

嵐のために死んだ仲間のための葬式が終わった後、クラウンがポーギーの部屋に忍び込む。発見したポーギーは乱闘の末にクラウンを殺してしまう。翌日、警察による捜査が行われ、ポーギーは検死のために参考人として警察へ連行される。ポーギーが犯人であることは発覚しなかったものの、彼は自分が殺した相手を見ることができなかったため警察に1週間勾留されてしまう。勾留がとけて意気揚々と帰ってきたポーギーはベスの姿がないことに気づく。住民たちから、ポーギーがいない間に遊び人の麻薬の売人スポーティング・ライフがベスを誘惑し、2人が遠いニューヨークへ行ってしまったことを知らされたポーギーは悲嘆にくれるどころか、ベスを見つけるため、不自由な足をおして数千キロ離れたニューヨークを目指し旅立つ。
主要曲

サマータイム Summertime

うちの人は逝ってしまった My Man's Gone Now

くたびれもうけ I Got Plenty o' Nuttin'

ベス、お前は俺のもの Bess, You Is My Woman Now

そんなことはどうでもいいさ It Ain't Necessarily So

アイ・ラブ・ユー、ポーギー I Loves You, Porgy

おお主よ、出発します O Lawd, I'm On My Way

編曲
『キャットフィッシュ・ロウ』組曲

作曲者自身が1936年に作った5つの楽章から成る管弦楽組曲である。主要曲が抜粋されメドレーのようにつなぎあわされている。
キャットフィッシュ・ロウ

ポーギー・シングス

フーガ

ハリケーン

おはよう

交響的絵画『ポーギーとベス』

ピッツバーグ交響楽団の指揮者フリッツ・ライナーの委嘱により、作編曲家ロバート・ラッセル・ベネット1942年に作った管弦楽のための作品。原題はPorgy and Bess: A Symphonic Picture。なお、R.R.ベネットには同名の吹奏楽作品も存在するが、管弦楽版とは別に作られたものであり、収録曲や構成が異なる。
『ポーギーとベス』による幻想曲

作曲家パーシー・グレインジャー1951年に編曲した2台のピアノのための作品。10曲が抜粋されている。
ヴァイオリン独奏版

ガーシュウィンと親交のあったヤッシャ・ハイフェッツがヴァイオリン独奏用に6曲を抜粋して編曲した。
ジャズアレンジ

1957年に発表された、ルイ・アームストロングエラ・フィッツジェラルドのアルバム「ポギーとベス」(発売時のタイトル。「ポーギーとベス」でない)は、15曲を抜粋したもので、ジャズアレンジ作品としては最も古いものである。翌1958年にはマイルス・デイヴィスギル・エヴァンス・オーケストラによる13曲からなるアルバムが発表された。その後も多くのジャズミュージシャンが「ポーギーとベス」をテーマとして演奏し、「サマータイム」はもはやジャズのスタンダードナンバーのように扱われている。
映画化

この節の加筆が望まれています。

1959年に映画版(英語版)された。監督オットー・プレミンジャー、製作サミュエル・ゴールドウィン、音楽監督アンドレ・プレヴィン。出演はシドニー・ポワチエドロシー・ダンドリッジサミー・デイヴィスJr.など、オリジナル通りアフリカ系で占めた意欲作だった。

しかし、映画会社と監督が表現をめぐって対立したうえ、ガーシュウィンの遺族からクレームがつき、契約にもとづく映画公開とテレビ放映が終了した後、未だ公開が許可されておらず、事実上の封印作品となっている(ドイツ語字幕版は現存し、公開されている)。当然この映画のビデオDVD化はされていないが、サウンドトラックのみ発売された。


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