VCR、ホームビデオ、および手頃な価格の家庭用ビデオカメラの登場により、フェミニストポルノの可能性が生まれたという主張もある。消費者ビデオにより、ビデオポルノの配布と消費が、女性をポルノの正当な消費者として位置付けることが可能になった。トリスタン・タオルミーノは、フェミニストポルノは「公正な労働環境を作り、関係者全員に力を与えることすべてに貢献する」と述べている。フェミニスト・ポルノ・ディレクター(監督)は、男性と女性の挑戦的な表現に関心を持っているだけでなく、多くの種類の身体を特徴とする性的に力を与える画像を提供している。
ライターのスーザン・ファルディは、1995年のニューヨーカーのエッセイで、「ポルノは女性が職場で力の利点を享受する数少ない業界の1つである」と主張した。『女優は力を持っている』と男性の批評者アレック・メトロは、業界のX格付けについて指摘した。メトロはそのポルノ業界で「逆差別」が進行していると語った。女性パフォーマーは多くの場合、男性俳優を決定したり拒否したりすることができるという。
日本では、堀あきこ[32]や守如子[33]は、従来のポルノ批判は男性向けのポルノばかりを想定して、「女性向けのポルノの存在」を黙殺しているのだとして、レディースコミック・ティーンズラブ・ボーイズラブ(やおい)といった形で女性向けのポルノ表現が定着しておりそれらには(保守的な道徳観によって抑圧されてきた)「女性が性的な欲望を持つこと」が肯定されるのだと、人間の自由から論じている。ただし、堀あきこは男性向けのポルノと女性向けのポルノは異なる価値観に沿っているとしており、この点については守如子と立場が異なる[34]。 2013年11月に経済産業省主導でクールジャパン機構が発足し、マンガ、和食、ファッションなど、日本のカルチャーを海外に売り込もうという動きが活発化しているが、日本政府の助けなど借りなくとも易々と海外市場を制覇している産業があり、それが日本のポルノだという[35]。 東アジア・東南アジア各国において検索されているポルノに関するワードでは、日本関連のキーワードで検索している人が圧倒的に多く、日本・中国・韓国を除く国では、ほとんど自国の人しかその国のポルノを検索しておらず、東アジア・東南アジア人は、圧倒的な日本フェチである[35]。 東アジア・東南アジア人が日本のポルノに夢中になる理由として、日本のポルノ産業が巨大で影響力が強く、世界的人気となっている「ヘンタイ」や「アニメ」といったジャンルは日本発祥だからである[35]。もう1つの理由は、この地域の大国である中国でポルノが生産されていないことである[35]。
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