ポピュラス
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また、AIが平地に家を適当に建てて、その土地が広がると家も豪華になるという仕組みに、大きな家では人口増加のレートが増えるというルールが加えられた[5]

こうして独特なゲームになったポピュラスはゲームパブリッシャーであるエレクトロニック・アーツの目に留まり、モリニューと契約を結ぶことになった[5]。ところが、ヘビースモーカーだったモリニューは長時間の交渉に耐えられず、ロイヤリティが10%[注釈 1]で、発売の9カ月後に支払われるという不利な契約を結んでしまい、支払いまでの間に蓄えが尽きた彼はクレジットカードで家賃を支払う羽目になった[5]。しかも、納品した最終版にエンディングを入れ忘れたため、最終面の悪魔のグラフィックは急遽入れられたものだという[5]。しかし発売の9カ月後、多額のロイヤリティ収入によってモリニューは億万長者となった[5]
反響

本作は大ヒット商品となり、複数のゲーム機に移植された[5]。また、日本では全国大会が開かれるほどの盛況ぶりを見せた[5]

日本においては土地造成向けの「土地の隆起」を、相手の土地を不整地化[注釈 2]して、人口増殖を邪魔するために使用することが多かった。テクニカルジャーナリストの西川善司がピーター・モリニューとの親善試合の際にも使用したため、彼を操作不能にまで追い詰めてしまっている。後に行った彼とのインタビューでは、「お前は『ポピュラス』の遊び方を完全に間違っていた」とモリニューに言わしめたほどであった[6]
続編
ポピュラスII

1991年発売。今作ではギリシア神話がモチーフとなっている。プレイヤーはゼウスと人間の女性の間に生まれた半神の青年となり、16人の神と対決する。基本的な操作は前作と変わらないが、奇跡が人・植物・地・気・火・水の6つのカテゴリに分類され、ステージが進むにつれて各カテゴリの奇跡の能力を強化していくことができるようになった。ただし、ステージにより使用可能な奇跡は予め決定されており、特定の属性にあまりに特化してしまうと、不利を強いられることがある。

今作では「騎士」の呼称が「ヒーロー」に変更されている。ヒーローは前述の6つのカテゴリごとに用意されており、戦闘に勝利していくごとに倍々に分裂していくアドニス(植物)や、戦闘は行わないが接触した敵ユニットを魅了し、衰弱死するまで荒野を連れ回すトロイのヘレン(水)など、個性的な能力を持っている。また、ハルマゲドンは敵味方全員が一斉にヒーローとなり、どちらかが全滅するまで各々が敵側のヒーローと戦い続ける方式に変更された。

PC-9801X68000FM TOWNSなどのパソコンのほか、スーパーファミコンメガドライブにも移植されている。FM TOWNS版ではBGMCD-DAとなり、楽曲自体も全く異なるほか、高性能な描画機能を生かした美麗なオープニングデモが追加されている。スーパーファミコン版では、コンシューマ向けにステージ間のデモの演出やグラフィックが変わった上に、少々のルール変更がなされ、また、BGMが実装されていない。いずれもステージ内では他機種との大きな差違は見つけられない。
ポピュラス ザ・ビギニング詳細は「ポピュラス ザ・ビギニング」を参照
ポピュラスDS

2008年2月21日発売。元気が開発し、エレクトロニック・アーツ社ジャパンがプロデュース、販売。初代とIIがベースになっており、ニンテンドーDSに合わせた操作方法の他、属性毎に奇跡だけでなく信者の能力も異なる等、随所に変更点が見られる。また、今作は神同士の戦いではなく、神と悪魔の戦いという設定に変更された。ワイヤレス通信を用いた最大4人までの同時対戦も可能である。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 100万本ごとに1%増加
^ @media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}この技は「手づくりの山」としてパソコン雑誌にも紹介された[要出典]。

出典^ 1990、『Oh!PC 1990年9月15日号』、ソフトバンク pp. pp.252-253
^ 1991、『スーパーファミコン版 ポピュラス公式ガイドブック』、集英社 pp. pp.8
^ a b レトロゲーム愛好会 2020, pp. 45?75, 1991年(メガドライブ).


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