ポニーキャニオン
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石田や高崎一郎(当時ニッポン放送プロデューサー)との縁から、東芝音楽工業(のちの東芝EMI → EMIミュージック・ジャパンを経て現在のユニバーサルミュージックジャパン)のディレクターであった高嶋弘之を取締役制作部長として迎えた[10]

前述の通り、8トラックやコンパクトカセットなど、カセットテープの音楽ソフトの販売はポニー、レコードやCDなど、それ以外の音楽ソフトの販売はキャニオン・レコードと、事業が棲み分けられており、その関係で、キャニオン・レコード発売のカセットテープは、ポニーから販売されていた。特に中期以降のポニー販売のカセットテープは、競合する大手レコード会社の殆どがカセットテープの販売に参入していることから、キャニオン・レコードおよび同社に販売を委託しているレコード会社が発売するカセットテープの音楽作品の販売が殆どだった。

キャニオン・レコード設立からしばらくはニューミュージックの歌手が多く、1972年設立のアードバークレーベルにはヤマハ音楽振興会(現:ヤマハミュージックアーティスト)所属のアーティストが多く所属した。また、1975年のフォーライフ・レコード設立に際しては、レコード業界からの圧力に対し、石田が救いの手を差しのべ、レコード盤のプレスや販売を引き受けた。

1980年に田原俊彦岩崎良美が新人賞を同時受賞したのを契機にアイドル歌手の依頼が急増し、アイドル部門に力を入れるようになった[11]。ミュージシャン出身で1970年代からニューミュージック部門を手がけていた渡辺有三(後のポニーキャニオン顧問)らが責任者を務め、1980年代のアイドル歌謡全盛期には一人勝ちに近い状態であった。

その後、1990年代以降のアイドル歌謡の衰退(「アイドル冬の時代」)により手がける作品は少なくなっていたが、2000年代にはアップフロントグループによって設立された「ハチャマ」レーベルの販売受託(2004年アップフロントワークスに統合後も社内レーベルとして継続。2013年には「ピッコロタウン」[12]「ライスミュージック」の各種社内レーベルがキングレコードから移管)や、フジテレビ発のアイドルグループである「アイドリング!!!」(2007年デビュー)等を経て、2013年には『ぽにきゃん!アイドル倶楽部』(ニコニコ生放送)を立ち上げ、「アイドル戦国時代」に対応している。しかし、2017年に同番組が終了、2018年にはベイビーレイズJAPAN等の解散、マジカル・パンチライン等の移籍、さらに2020年には若手のホープとして期待されていたSexy Zone等も離脱等再度縮小傾向にある。

嘗て山本譲二石川さゆり等が所属していた演歌歌謡曲部門等は売上不振から1999年をもってジャンル等を薄れ、2000年のヤマハミュージックコミュニケーションズ設立により、中島みゆき等ヤマハ所属アーティスト等が離脱した。その後、2006年に復帰した森昌子等を除き、大半J-POP等を特化している。これらの経緯もあり、レコード会社としては非常に長い歴史を持つにもかかわらず、所属アーティストの大半はA.B.C-Z等1990年代以降にデビューまたは移籍等してきたアーティストによって占められている[注釈 6]

2002年の夏頃からアイドル系レーベル「FLIGHT MASTER」所属アーティストにコピーコントロールCD(CCCD)を導入した。一時期aiko白鳥マイカなどのアーティストも導入していたが、2005年5月以降は導入していない。一部のアーティストはその導入時期においてもCCCDを導入せずCD-DAでリリースしており、全体的な導入には至らなかった。

2006年よりエグジットチューンズ(当時クエイクホールディングス)に資本参加、2014年に完全子会社化している。
音響制作詳細は「ポニーキャニオンエンタープライズ」を参照

2018年3月まで子会社であったポニーキャニオンエンタープライズが設置・運営するポストプロダクション「P'sスタジオ(P's STUDIO)」にてアフレコスタジオを完備し、自社が製作委員会に参加するアニメ作品のアフレコを行う他、自社グループでアニメも含めた全ての音響制作が一貫して行える体勢を整えていた。
マネジメント事業

1992年2月24日にマネジメント会社として、キャニオンミュージック(後の株式会社ピーシーミュージック、株式会社ポニーキャニオンミュージック、株式会社ポニーキャニオンアーティスツ)を設立。

2014年11月にポニーキャニオンアーティスツ社内に声優のマネージメントを行うスワロウを開設し、以降、花守ゆみり遠藤ゆりかといった声優を輩出している[13]

2016年10月には、プロの声優アーティストの育成を目指すスクール「P's Voice Artist School」(ピーズボイスアーティストスクール)を開講させている[14]

2019年7月に、ポニーキャニオンアーティスツの声優マネジメントおよび声優スクール事業がポニーキャニオン本体に移管された。
その他事業

1980年代は旧ポニーの「ポニカ(PONYCA)」ブランドで各種パーソナルコンピュータファミリーコンピュータなどのパソコン・家庭用ゲーム機向けゲームソフトを発売していた。MSXにおいては自社版権を用いたオリジナル作品や海外作品に加え、セガのライセンスを受けたSG-1000およびSC-3000マークIIIソフトの移植版を多数発売した。

映画配給部門を2013年2月に新設している[15]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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