ボーン・アイデンティティー
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ボーンとマリーが泊まっていたアパートをカステルが襲撃して格闘になり、ボーンに逆転されたカステルは窓から身を投げて死んでしまう。マリーの車で警察から逃れた2人は、パリのホテルで一夜を過ごす。

一方、ウォンボシはパリの死体安置所にジョン・マイケル・ケインの死体を確認しに訪れ、それが偽物であることを見破ったため、コンクリンは教授に命じてウォンボシを暗殺する。ボーンは自分がケインを名乗って、ウォンボシのヨットに警備装置を付ける仕事に関係していたことを知る。パリ警察に追われたボーンとマリーは、マリーの友人イーモンとその子供たちが住むフランスの田舎の家に避難する。

アボットから対処を迫られたコンクリンは、ボーンの居場所を突き止め、教授を殺しに行かせる。教授はボーンに瀕死の重傷を負わされ、死ぬ前にトレッドストーン作戦とのつながりを明かす。ボーンはマリーとイーモン親子に身を隠すように言い含め、コンクリンに連絡して、パリのポン・ヌフに一人で来いと告げる。しかし、現れたコンクリンには会わずに彼らの車に追跡装置を仕掛け、CIAパリ支部の隠れ家までたどり着く。ボーンは侵入し、コンクリンとパリ支部員のニッキー・パーソンズに銃を突きつけ、自分が何者かを訊き出す。コンクリンはボーンがウォンボシ暗殺工作に失敗したエージェントであることを告げ、ボーンはその時のことを思い出す。当時ボーンはウォンボシを殺す寸前まで行ったが、彼の子どもたちがいたために殺害をためらい、逃走しようとして背中を撃たれて海に落ちたのだった。

ボーンはトレッドストーンを辞めると宣言し、コンクリンに自分を追わないように警告して去る。その直後にコンクリンはアボットの命で現れたマンハイムに殺される。その後、アボットは政府の委員会でトレッドストーン作戦を終了したことを報告し、それに代えて新たに「黒バラ(ブラックブライアー)作戦」に移行すると述べる。しばらくして、ボーンはミコノス島で観光客にスクーターを貸し出しているマリーを見つけ、2人は再会を喜び合う。
登場人物
ジェイソン・ボーン
演 - マット・デイモン記憶喪失の男。海を漂流していたところをジャンカルロに救出された。数か国語を喋れる高い知能と戦闘能力を持つ。体には銃創が残されており、臀部にはスイスの銀行口座を刻んだ特殊なカプセルが埋め込まれている。
マリー・クルーツ
演 - フランカ・ポテンテたまたま近くにいたというだけでジェイソンと関わった女性。26歳。ジェイソンをパリに送り届けることとなるが徐々に惹かれていく。
アレクサンダー・コンクリン
演 - クリス・クーパーアボットの部下。CIAの幹部で極秘作戦である「トレッドストーン」の現場責任者。ジェイソンの行方を追っている。ニクワナの殺害容疑をジェイソンに被せる。
ワード・アボット
演 - ブライアン・コックスCIA副長官。極秘で進められているトレッドストーン作戦の責任者。
ニクワナ・ワンボージィ
演 - アドウェール・アキノエ=アグバエアフリカの某国の元独裁者。現在は亡命しているが何者かに狙撃されて殺害される。
教授
演 - クライヴ・オーウェンCIAの暗殺者。普段は家庭教師として潜伏している。コンクリンから指令を受けた。
ニコレット"ニッキー"・パーソンズ
演 - ジュリア・スタイルズパリ駐在のCIA職員。「トレッドストーン」の担当。
ダニー・ゾーン
演 - ガブリエル・マンコンクリンの部下。作戦の状況報告や調査を行っている。しかし次第にアボットに従う。
ジャンカルロ
演 - オルソ・マリア・グェリニイタリアの漁船の船医。
イーモン
演 - ティム・ダットンマリーの友人で元恋人。
マーシャル
演 - デビッド・セルバーグCIAの次官。
キャスト

役名俳優日本語吹替
ソフト版
フジテレビ
ジェイソン・ボーンマット・デイモン平田広明三木眞一郎
マリー・クルーツフランカ・ポテンテ湯屋敦子魏涼子
アレクサンダー・コンクリンクリス・クーパー菅生隆之堀勝之祐
ワード・アボットブライアン・コックス糸博富田耕生
ニクワナ・ワンボージィアドウェール・アキノエ=アグバエ藤本譲谷口節
"教授"クライヴ・オーウェン楠大典江原正士
ニコレット"ニッキー"・パーソンズジュリア・スタイルズ沢海陽子百々麻子
ダニー・ゾーンガブリエル・マン宮本充川島得愛
ジャンカルロオルソ・マリア・グェリニ福田信昭宝亀克寿
イーモンティム・ダットン相沢まさき星野充昭
マーシャルデビッド・セルバーグ西村知道稲葉実
アランハリー・ギルバート伊藤亜矢子
クラウディアケイティー・サイン小暮英麻
リサーチ#1ウォルトン・ゴギンズ伊藤健太郎斉藤次郎
リサーチ#2ジョシュ・ハミルトン後藤敦白熊寛嗣
遺体安置所の所長ヒューバート・セイント・マカリー牛山茂
遺体安置所の係員フィリップ・デュラン丸山壮史
領事館員伊藤和晃
受付#1重松朋木下紗華
コム#1下山吉光


ソフト版
日本語版制作スタッフ:演出:神尾千春、翻訳:栗林とみ子、制作:ACクリエイト

フジテレビ版:初回放送2006年7月8日『土曜プレミアム
日本語版制作スタッフ:演出:高橋剛、翻訳:栗林とみ子、制作:ブロードメディア・スタジオその他:志村和幸樋口あかり谷昌樹石住昭彦魚建幸田夏穂すずき紀子奥田啓人最上嗣生ソフト版で原語版の音声を流用しているフランス語などのセリフも日本語で吹き替えている。また、ソフト版では字幕のみである各エージェントへのメールの内容を音声で読み上げている。
製作
企画

監督のダグ・リーマンは、高校時代にロバート・ラドラムの原作を読んで以来、そのファンだった。ライマンは『スウィンガーズ』の製作終了間際に本作の映画化を決意する。ワーナー・ブラザースから2年以上かけて原作の権利を確保し、さらに脚本家トニー・ギルロイと1年間脚本執筆を行った後、2年間の製作期間を経て映画は完成した[4]ユニバーサル・ピクチャーズは新しい映画シリーズにすべくラドラムの原作の映画化権を獲得した[5]。1999年には脚本を洗練するためにウィリアム・ブレイク・ヘロンが加わっている[6]

リーマンが特にインスピレーションを受けたのは、父アーサーがイラン・コントラ事件の捜査に関わった際の回想録からである。アレクサンダー・コンクリンという人物の多くの側面は、オリバー・ノースに関する父親の回想に基づくものである。リーマンは、小説の内容を近代化し、米国の外交政策に関する自分の信念に合わせるために、原作の柱となる部分以外の多くを捨てたことを認めている。しかし、リーマンは自分の政治的見解を「観客の喉」に詰めないように注意したという。本作の公開が9.11の同時多発テロの後になったことで、陳腐化したり全体的な評価が下がる懸念が当初はあったが、その懸念は杞憂であった[4]
キャスティング

リーマンは、『スパイ・ゲーム』に出演するためにオファーを断ったブラッド・ピット[7]をはじめ、ラッセル・クロウアーノルド・シュワルツェネッガートム・クルーズシルヴェスター・スタローンなど幅広い俳優にボーン役を打診し、最終的にデイモンを起用することになった。


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