アルプス・ヒマラヤ造山帯と環太平洋造山帯の交点にあたる地域に位置し、全体的に山がちの地形である。また、両造山運動の影響により、山脈が上空から見ると南北にK字になっており、同様の形状となるスラウェシ島、ハルマヘラ島と合わせ、学術的に「3K諸島」と呼称することもある。1億年ほど現在の位置から動いておらず、その為、温暖な気候を保つ事が出来た為、この島の熱帯雨林は世界最古の熱帯雨林と考えられている。最高峰は島中央を貫くイラン山脈の北東部、マレーシア・サバ州に位置するキナバル山で、標高は4,095mである。インドネシア・カリマンタンの最高峰はイラン山脈南部のラヤ山(標高2,278m)である。主な河川にはカプアス川、マハカム川、バリト川、ラジャン川がある。
鉱物資源が豊富で、石油、石炭、ダイヤモンド、金、銅、スズ・鉄、マンガン、アンチモン、ボーキサイトなどが産出する。
気候は熱帯気候であり、降雨量は年平均4,000mm。雨季は10月から3月頃であるが、サバ州ではキナバル山の影響で年の前半はあまり雨が降らない[6][7]。熱帯雨林が発達しており、北部にはスマトラサイ、ボルネオゾウが生息し、その他、オランウータン、テナガザルなどの中大型哺乳類や、ワニ、ニシキヘビなどの爬虫類が生息している。また、ウツボカズラの種類が多く、特にキナバル山には特産種が多く知られる。グヌン・ムル国立公園ではコウモリ・アカエリトリバネアゲハ・ビワハゴロモ・ナナフシが生息する。グヌン・ガディン国立公園[8]は大きなラフレシアが見られることで有名。他にオランウータンの保護で有名なセメンゴ野生生物保護センターなどもある。
一見すると緑豊かな土地であるが、高温多湿で雨が多い土地であるが故に落ち葉がすぐに腐り、腐葉土は雨に流され地上に堆積できず、落ち葉の直ぐ下は粘土質の土であるため、イチジク以外の果実は数年に一度しか実らない、果実に乏しい森である。ここ50年程はパーム油の採取のために熱帯雨林を切り開いてアブラヤシを植えることが広まっており、自然破壊が懸念されている[9]。 インドネシア、マレーシア、ブルネイの3国が領有している。 奥地を中心に先住民族のダヤク族(イバン族)が住んでいるが、近年は都市生活者も多い。沿岸部はマレー系が多く占め、人口集積部には中国系の住民も多い。114種の言語(方言ではない)が話されている。 全島の総人口は、約1750万人である。
行政区分
インドネシア共和国
東カリマンタン州
西カリマンタン州
南カリマンタン州
中部カリマンタン州
北カリマンタン州
マレーシア連邦
サバ州
サラワク州
ラブアン(連邦政府直轄領)
ブルネイ・ダルサラーム国(ブルネイ)
人、民族、言語
人口
インドネシア領 - 11,419,398人
東カリマンタン州 - 2,750,369人 (2004)
西カリマンタン州 - 3,740,000人 (2000)
南カリマンタン州 - 3,054,129人 (2002)
中部カリマンタン州 - 1,874,900人 (2002)
マレーシア領 - 5,706,880人 (2009)
サバ州 - 3,202,880人 (2009)
サラワク州 - 2,504,000人 (2009)
連邦領ラブアン - 86,908人 (2010)
ブルネイ・ダルサラーム国 - 400,000人 (2008)
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 承認国家が少ない「国」も入れた場合、キプロス島も国連192か国が承認するキプロス共和国、トルコ共和国のみが承認する北キプロス・トルコ共和国、イギリスの海外領土のアクロティリおよびデケリアの3か国の領土がある島となる。
出典^ 要地クチンを占領『朝日新聞』昭和16年12月17日夕刊(『昭和ニュース事典第7巻 昭和14年-昭和16年』本編p451 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
^ 要地クチンを占領『東京日日新聞』昭和16年12月30日(『昭和ニュース事典第7巻 昭和14年-昭和16年』本編p451)
^ “インドネシア、首都移転先はカリマンタン島”
^ “東カリマンタンへの首都移転、2024年中に開始”
^ “インドネシア議会、首都移転法案を可決 新首都は「ヌサンタラ」”. ロイター. (2022年1月18日). https://jp.reuters.com/article/indonesia-capital-idJPKBN2JS0LN 2022年1月19日閲覧。
^ マレーシア政府観光局. “ ⇒旅の基本情報”. 2014年10月7日閲覧。
^ インドネシア共和国観光クリエイティブエコノミー省. “旅の基礎知識”. 2014年10月7日閲覧。
^ Visit Malaysia 2014公式サイト. “ ⇒グヌン・ガディン国立公園”. 2014年10月7日閲覧。
^ ホット・スポット 最後の楽園 2015年2月15日
関連項目.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、ボルネオ島に関連するカテゴリがあります。ウィキボヤージュにボルネオ島(英語)に関する旅行情報があります。