企画の初出は、2010年9月17日に英国放送協会(BBC)のブライアンへのインタビュー内で発された「バンドの歴史に関する今後の映画プロジェクト」である。インタビューによると「サシャ・バロン・コーエンがフレディを演じ、モハメド・アリの伝記映画『ALI アリ』でも製作総指揮を務めたグレアム・キングがプロデューサーの1人を務める予定」とし、脚本は『クィーン』『フロスト×ニクソン』のピーター・モーガンの起用が予定されていた[19]。また、2011年4月にもブライアンによってコーエンがキャスティングされることへの称賛や、「フレディの遺産を台無しにしないよう慎重に進める」などの発言があった[20]。
しかし事態は転じ、2013年7月に「大人向けの映画を構想していたコーエンに対し、ファミリー層にアプローチしたいクイーン側との相違があった」としてコーエンが降板を発表[21]。降板について、クイーン側(ブライアン、ロジャー)は「コーエンがコメディアンとしても著名なことから映画の方向性がぶれてしまう」[22]、コーエン側は「映画の主題(特に1991年のフレディ死去後も描くべきか)についてクイーン側との方向性の違いがあった」、「モーガン、デヴィッド・フィンチャー、トム・フーパーらの製作チームもクイーン側と食い違いがあった」[23]とそれぞれコメントしている。