5月に、1日10?12時間ほどでボーカルパートのレコーディングを行ったという[16]。楽曲全体のレコーディングには3週間費やされ、一部のセクションでは180トラック分のオーバーダビングが施された[17]。ボーカルパートのオーバーダビングにあたっては、マーキュリー、メイ、ロジャー・テイラーの3人で160トラック分施され、メイは繰り返しテープを回していたから、テープは擦り切れていきましたテープを照明に当ててみると、向こうが透けて見えたほどです。音楽もほとんど消えかかっていた。フレディがもう少し”ガリレオ”を足そうというたび、代わりに何かが消えていったんですと振り返っている[14][18]。 世界初と言われる[19]プロモーションビデオは、序盤と終盤は演奏シーンで、冒頭と中盤のオペラ部分ではメンバーが2ndアルバム『クイーンII』のジャケットを思わせる暗闇の中で歌うというミステリアスな世界観が描き出されている。このプロモーションビデオは音楽界に衝撃を与え、多くのパロディ作品が作成された。メンバーが暗闇の中で並んでいるシーンはクイーンの代名詞的な存在となり、「RADIO GA GA」や「ワン・ヴィジョン」などの楽曲のプロモーションビデオの一部にも登場している。 後述のとおり、2019年にYouTubeでのミュージックビデオの再生回数が10億回を突破し、それを記念してミュージックビデオがHD画質にリマスタリングされた[20]。 クイーンが本楽曲のシングルカットを計画していた際、レコード会社は当時のシングルの演奏時間が3分程度であることから、「5分55秒では長すぎてヒットしないだろう」と否定的であった。しかし、メンバーは「シングルカットするべきだ」と主張[14]。そこで、バンドはマーキュリーの友人でキャピトル・ラジオ
プロモーション・ビデオ
リリース
1975年10月31日に未編集のシングルが発売され、B面には本楽曲と同じく『オペラ座の夜』からのリカットで、ロジャー・テイラー作の「アイム・イン・ラヴ・ウィズ・マイ・カー」が収録された。シングル盤は全英シングルチャートで9週にわたって第1位を獲得した[22]。1991年のマーキュリーの死後、「輝ける日々」との両A面シングルとして再発売され、5週連続で第1位を獲得し、同じバージョンの楽曲が全英シングルチャートで2回も第1位を獲得した初の例となった[23]。アメリカでは、1975年に発売されたシングルがBillboard Hot 100で最高位9位を獲得し[24]、アメリカレコード協会からゴールド認定を受けた[25]。
2002年にはギネスブックを発行しているギネス・ワールド・レコーズ社が行った「英国史上最高のシングル曲は?」というアンケートの結果、2位の「イマジン」(ジョン・レノン)を抑えて1位になり[26]、授賞式にはメイとテイラーが出席した。
その後、2004年にはグラミーの殿堂入りを果たし[27]、2018年にはYouTubeやSpotifyなどのストリーミングサービスでの再生回数が16億回に到達し、20世紀に発表された楽曲の中で全世界で最もストリーミング再生された楽曲となった[28][29]。