ノーベル賞受賞者
受賞年:2016年
受賞部門:ノーベル文学賞
受賞理由:米国歌謡の伝統の中に新しい詩の表現を創造したこと
ボブ・ディラン(Bob Dylan、出生名:ロバート・アレン・ジマーマン(Robert Allen Zimmerman)[2][3][4]、1941年5月24日 - )は、アメリカ合衆国のミュージシャン。
出生名は上記の通りだが、後に戸籍上の本名もボブ・ディランに改名している[5][6]。“ボブ”はロバートの愛称、“ディラン”は詩人ディラン・トマスにちなむ。
「風に吹かれて」「時代は変る」「ミスター・タンブリン・マン」「ライク・ア・ローリング・ストーン」「見張塔からずっと」「天国への扉」他多数の楽曲により、1962年のレコードデビュー以来半世紀以上にわたり多大なる影響を人々に与えてきた。現在でも、「ネヴァー・エンディング・ツアー」と呼ばれる年間100回ほどの公演活動を中心に活動している。
グラミー賞やアカデミー賞をはじめ数々の賞を受賞し、ロックの殿堂入りも果たしている。また長年の活動により、2012年に大統領自由勲章を受章している。そのほか、2008年にはピューリッツァー賞特別賞を、2016年には歌手としては初めてノーベル文学賞を受賞している[7][8]。
「Q誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第18位[9]、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第7位、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」において第2位、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のソングライター」において第1位を獲得している。 ディランは、よくメッセージソングやプロテストソングの旗手と評される。ジミ・ヘンドリックスはディランに心酔しており、またサム・クックは「風に吹かれて」を聴いて、曲が黒人ではなく白人によって書かれたことが信じられなかったと述懐した[10]。しかしながら、このような評価を本人は迷惑に感じており、同世代については「ほとんど共通するものも無いし、知らない」と述べ、自分の詩が勝手に解釈され、運動の象徴として扱われることに辟易していると明かす。自身の関心事は「平凡な家庭を築く」「自分の子供の少年野球と誕生日パーティー」と述べている[11]。 元々ユダヤ人、ユダヤ教徒として出生したが、1970年代末には宣教師ビリー・グラハムの影響を強く受け、福音派(新興宗教的キリスト教)に改宗したことで非難を浴びた(ジョン・レノンは、ディランのイエス・キリストを讃える歌詞に反発し、反対の意味のアンサー・ソングを書いている)。ソニー・ミュージックなどによれば、1983年以降はユダヤ教に回帰している[12]。
人物と宗教