体位については、人間だけが行うと考えられていた正常位での性行動を行うことが発見されている。
妊娠期間は9か月[5]。出産間隔は4 - 6年[6]。授乳期間は3 - 5年[5]。出産してから1年で再び発情するようになるが、授乳期間中は排卵が行われない[5][6]。生後8 - 11年で思春期を迎え、生後14年で初産を迎える[6]。寿命は30 - 50年[5]。
知性枝を使い、シロアリを釣り上げるボノボの性行動は人間のそれに近いことで知られる
多くの道具を使うことが知られている野生のチンパンジーとは異なり、野生のボノボは道具使用の報告がほぼ皆無である。一方、飼育下のボノボはチンパンジーと同様に、積木を高く積み上げたりカップを重ねたりする[14]。 スー・サベージ・ランボーらは言葉を教えるプロジェクトを行い、カンジ
カンジとパンバニーシャ
薪を集め、マッチで火をつけ、たき火をする
たき火でマシュマロを焼く
特殊なキーボードを使い、人間と会話する
ルールを正確に理解し、パックマンで遊ぶ
パックマンのルールでは、普段はパックマンが敵に触れるとアウトになってしまうのに対し、「パワーエサ」と呼ばれるアイテムを取ってから一定時間の間は敵に触れることでボーナス点を取ることができる。つまり条件によって自分と敵との強弱の立場が逆転する。ボノボはこの複雑なルールを理解し、普段は敵から逃げ、パワーエサを取ってから一定時間敵を追いかけることができる。
スー・サベージ・ランボーのプロジェクトは2000年2月13日にNHKスペシャル『カンジとパンバニーシャ 天才ザルが見せた驚異の記録』で放送され[17]、この番組のビデオも市販された[18]。 生息地では食用とされることもある。例外的にワンバ地区では食用とすることが禁忌とされていたため、保護区に指定された[6]。 森林伐採や焼畑農業・内戦による生息地の破壊、食用(ブッシュミート)の狩猟などにより生息数は減少している[3][6]。法的に本種の殺害や捕獲が禁止され、生息地が保護区に指定されるなど保護対策が行われている[3]。一方でこれらの施行や保護区の管理は不十分で、密猟されることもある[3]。1977年にチンパンジー属単位でワシントン条約附属書Iに掲載されている[2]。 日本ではパン属(チンパンジー属)単位で特定動物に指定されている[19]。動物園での飼育も行われている。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}野生に比べ、飼育されたボノボは毛の抜け落ちることが多い。健康状態の悪化やストレスが原因だと考えられている[要出典]。
人間との関係
画像
メス
子の毛づくろいをする母親
正常位での交尾
脚注[脚注の使い方]
注釈
出典^ “Appendices
^ a b UNEP (2018). Pan paniscus. The Species+ Website. Nairobi, Kenya. Compiled by UNEP-WCMC, Cambridge, UK. Available at: www.speciesplus.net. (Accessed 01/08/2018)
^ a b c d e f g h Fruth, B., Hickey, J.R., Andre, C., Furuichi, T., Hart, J., Hart, T., Kuehl, H., Maisels, F., Nackoney, J., Reinartz, G., Sop, T., Thompson, J. & Williamson, E.A. 2016. Pan paniscus (errata version published in 2016). The IUCN Red List of Threatened Species 2016: e.T15932A102331567. doi:10.2305/IUCN.UK.2016-2.RLTS.T15932A17964305.en. Downloaded on 01 August 2018.
^ a b c d e f g h i 岩本光雄 「サルの分類名(その4:類人猿)」『霊長類研究』第3巻 2号、日本霊長類学会、1987年、119-126頁。
^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 古市剛史 「子づくりから解放された性 ボノボ」『動物たちの地球 哺乳類I 8 ゴリラ・チンパンジーほか』第8巻 44号、朝日新聞社、1992年、250-252頁。
^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa 山極寿一 「ボノボ(ピグミーチンパンジー)」『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ6 アフリカ』小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著、講談社、2000年、148頁。