ボタン_(服飾)
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ボタンの基本型には丸型、角型、角丸型、山高型、天丸型、皿型、たらい型、平型、お椀型、変型などがある[2]



四角



平型、ドーム型(金属ボタンやブレザーに多い)

変り種:キャラクターもの、動物もの、ほか

くるみボタン(金属を芯にして革や布でくるんだ足つきボタン。自宅で手軽に作れるくるみボタンの製作キットも販売されている)

トグルクロージャー(布ループ、トグルボタン)詳細は「ボタンホール(英語版)」を参照

ボタンの穴には 2つ穴、4つ穴、タヌキ穴、変型穴、トンネル穴などがある[2]。穴なしには足つき(裏足)と足なしがある。

最初は紐で引っ掛けて固定したが、のちに南仏でボタンホールが考案され、布と布を直接固定できるようになった。
寸法

ボタンには様々な大きさや厚みの製品があるが、以下の様に用いられることが多い。

ボタンダウンの衿先には9
ミリメートル

前身頃及び手口には10ミリメートル。

打ち掛けボタンは8 - 10ミリメートル。

力ボタンは8 - 10ミリメートル。

カフス、カフリンクス、スタッドボタンには11.5ミリメートル。

開衿シャツ(オープンシャツ)やイタリアンカラーシャツの前身頃には11.5ミリメートル。

既製品には同じサイズで統一されることもある。

背広の前面のボタンは20ミリメートル、袖や内ポケットのボタンは15ミリメートル。

外套の前面のボタンは男性用は23 - 25ミリメートル、女性用は28 - 30ミリメートル。

ズボンのボタンは18ミリメートルや20ミリメートル。

スラックスサスペンダーのボタンは15 - 18ミリメートル。

ボタンの厚さは2 - 4ミリメートル程。

付け方
平行縫い
真っ直ぐにボタンを縫う方法。
クロス縫い
糸を重ねてボタンを縫う方法。ボタンが落ちにくい。
鳥足縫い(鳥足がけ)
鳥の足のように縫う方法。ボタンが落ちにくい。

女性の場合は使用人が着せるため、右利きの使用人のためにボタンが左側に、男性は自分で着用するためボタンが右側となる[8]
洋装とボタン
洋服デザイン

洋服のデザインの中で、ボタンの数や配置は重要である(下記参照)。オリジナルボタンの製作や好みのボタンへの付け替えを請け負う店もある[7]

シングルブレスト、ダブルブレスト

ボタンダウン

各種のボタン

フロントボタン
- ズボンジャケットシャツの正面にあるボタン。

スタッドボタン - ワイシャツの第2・3・4ボタンに取り付ける装飾用のボタン。

カフスボタン - ワイシャツやブラウス袖口に取り付けるボタン。

タックボタン - ジーンズに用いるのボタン、フロントボタンとして用いる。

リベットボタン - ジーンズに用いるのボタン、鉄、真鍮、銅、洋白銅などの金属が多い。


トグルボタン - ダッフルコートの特徴的な円柱のボタン。木製が多い。

打ち掛けボタン - ズボンの前面(フロント)に付いている、ジッパーに飛び出し防止のボタン。

重ねボタン(キッスボタン) - カフ・ボタンを重ね合わせたボタン。本切羽とは同時に出来ない。

前ボタン - 前面に付属している第一ボタン。

第一ボタン - ワイシャツやポロシャツに付属している、台襟で補強されている部分のボタン。

拝みボタン(鼓ボタン、キスボタン、合わせボタン、つがいボタン、リンクボタン) - 背広ジャケットの第1・2ボタンの何れかに取り付ける両面、表向きのボタン。

カフ・ボタン - 袖口にあるボタン。

コンチョボタン - ネイティブインディアンのシルバーアクセサリーをモチーフにしたボタン。

スナップボタン(英語版)

ボタンカバー - ボタンに被せて使用する装飾用のボタン。

チェンジボタン(裏ボタン)

力ボタン(ちからボタン) - 布地を傷めないように、ボタンとは反対側の面(裏地側)に用いる補強用のボタン。背広外套に用いられることが多い。

ボタンにまつわる日本の文化

11月22日が「ボタンの日」として
日本記念日協会により登録されている。同協会ホームページによると、1870年明治3年)のこの日、日本海軍が欧州風のネイビールックを制服に採用し、金地桜花のボタンとその数(前面は2行各9個、後面は2行各3個)を定めたことに由来し、日本釦協会が申請した。


男子学生が卒業式学生服の第二ボタンを好きな女子に渡す(あるいは女子が好きな男子の第二ボタンを欲しがる)風習がある。これは第二ボタンが心臓に近い=「ハートをつかむ」ためとも、軍服の名残で出征時に外して思い出として渡しても、第一ボタンに比べて服装の乱れが目立たなかったためとも言われている[9]


「ボタンの掛け違い」[10]「ボタンを掛け違える」[11]慣用句

ギャラリー

シャンク(脚付き)ボタン

スナップボタン(スナップファスナー(英語版))

外したスナップボタン

分解したスナップボタン

ボタンカバー

スタッドボタン

トグルボタン

リベットボタン

くるみボタンリング

出典^ a b 意匠分類定義カード(B9)特許庁
^ a b c d 繊維製品消費科学編集委員会, ボタン『繊維製品消費科学』 1975年 16巻 5号 p.161-164, doi:10.11419/senshoshi1960.16.161, 2020年11月26日閲覧。
^ a b c d e f 猪子忠徳, 中山邦彦, ボタンについて『繊維製品消費科学』 1980年 21巻 3号 p.86-91, doi:10.11419/senshoshi1960.21.86, 2020年11月26日閲覧。
^ “ボタン”. 渋谷ファッション&アート専門学校. 2023年8月6日閲覧。
^ McNeil, Ian (1990). An Encyclopaedia of the History of Technology. Taylor & Francis. p. 852. .mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 978-0-415-01306-2. https://archive.org/details/encyclopaediaofh00mcne/page/852 


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