公的機関の発表によると、4月16日現在で8歳男児・29歳女性・ボストン大学院生の中国人女性の3人が死亡し183人が負傷した[6][14]。地元紙「ボストン・グローブ」(The Boston Globe) によると、100人以上が様々な施設で治療を受けている[15]。22人はマサチューセッツ総合病院に、10人はボストン小児病院(Boston Children's Hospital)に、9人はタフツ・ニューイングランド医療センター(Tufts New England Medical Center)に、20人はブリガム及び婦人病院(Brigham and Women's Hospital)、20人はボストン医療センター(Boston Medical Center)に搬送されたという。少なくとも10人が手足の切断を余儀なくされた[15]。
アメリカ政府の対処事件直後の現場の様子事件の連絡を受けるオバマ大統領
事件発生後すぐにマラソンは中止され、ボストン市警察は事前に取り決められていた対処計画に基づいて残っていたランナーをボストンコモン(中心部にある大きな公園)やケンモア・スクエア(ボストン大学近くにある大通り)に避難させた[13]。ゴール近隣にあるラノックス・ホテルからも全員退避させた[13]。警察は爆発現場周辺15区画を立ち入り禁止にした。
この事態を受けて、バスや地下鉄を運営するマサチューセッツ湾交通局(MBTA)は運行の一部を停止させ[9]、マサチューセッツ州軍(Massachusetts National Guard)[13]とアメリカ海軍の部隊が、地元当局を援助するために加わり、爆発物処理班が付近の捜索を行った[15]。また、連邦航空局(FAA)は念のためボストン上空の飛行を制限し、ボストン・ローガン空港にいる飛行機には地上待機命令を発した。
事件を受けてエリック・ハンプトン・ホルダー司法長官は、事件捜査にアメリカ司法省の総力を投じるよう指示[13]。ニューヨーク市警察は対テロ部隊の車両を主要な地点に展開させ、ホテルなどの警戒態勢も引き上げた。ワシントンD.C.でも警戒態勢が引き上げられ、ホワイトハウスで部分的に避難が行われたほか[13]、シークレットサービスによってホワイトハウスに繋がるペンシルベニア通りが封鎖された。また、加害者は特定されていないものの[16]、連邦捜査局(FBI)はテロ事件として捜査を進めた。
マサチューセッツ危機管理庁(Massachusetts Emergency Management Agency)は、電話が輻輳したため、近隣の人々に電子メールを使うよう呼びかけた。