ボストンカレッジ
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貯水池からみたボストン・カレッジ

1949年に丘の下にあった貯水池を買収し大学は二倍の大きさになる。徐々に貯水池を埋め立ててゆき、チェスナットヒルのロワー・キャンパスとなる。池は今でも残っている。

1970年代にボストン・カレッジの経営が悪化。大赤字の中、1972年、J・ドナルド・モーナン神父が学長となり、学長期間最長の33年が始まる。1974年にセークレッドハート大学を買い取ったのはモーナン学長。ここは現在ニュートン・キャンパスと呼ばれていて、 ボストン・カレッジ・ロースクールがある。

1984年にダグ・フルーティーカレッジフットボールの最優秀選手賞であるハイズマン賞を受賞すると、大学の名前が全国に知れ渡り、大学は東北の地元大学から全国規模の大学へと進出。またこの年、現在の主な図書館であるティップ・オニール図書館(Tip O'Neil Library)が、卒業生で連邦下院議院長だったティップ・オニールの貢献により完成している。

2004年に、ボストン市部のカトリック教会から、面積18.7ヘクタールの土地を1億ドルで買い取る。買収によって、大学の面積は3割以上拡大する。

2008年に神学校、School of Theology and Ministryが開校。56年ぶりに新しく設けられたこの専門学校は、ボストン・カレッジがウエストンイエズス会神学大学(Weston Jesuit School of Theology)と再合併することによって成り立った。キャンパスは2004年に買収されたブライトン・キャンパスに位置する。
イエズス会・キリスト教の伝統について

ボストン・カレッジは創立時のイエズス会の信念に専心している。理知的、個人的、道徳的、宗教的な面から学生を育て、レベルの高い学問を他人への奉仕と同様に尊重する。イエズス会の教授は現在45人。さらに11人管理職にいる。同じくイエズス会のジョージタウン大学と違い、学長は未だ司祭である。このため、リベラル派の学生が大学のキリスト教的な運営方針に反発することは最近よくある。キリスト教信念に反するため、普通のアメリカの大学にある学生の同好会(fraternity や sorority)は禁止されている。しかしキリスト教の存在は全体的に薄れつつある。この傾向の例は授業を祈りで始めることや、教室に十字架をおく昔の習慣がもうないこと。また、司祭である教授もほとんど神学に限られてきた。
魅力について

ボストン・カレッジの魅力は4面からのバランス:
キャンパスの風景:ゴシック様式の建物がそろい、緑もある。

場所:郊外にあるが大都市に近い。

スポーツ:多種
スポーツ(特に、バスケットボールアイスホッケーアメリカンフットボール)が強い。

高レベルな学問

ボストン・カレッジのように、文武共にこれまで卓越した大学はとても珍しく数少ない。例えば、普通の場合、美しいキャンパスを持つ大学は殆どが田舎に位置するが、ボストン・カレッジは市内に位置する。同様にスポーツが強い大学は学問が劣る傾向があるが本校は学問のみならずスポーツ面でも高レベルの実績を残す。全米で学問、スポーツ面で共に知られている大学でも多類のスポーツが強い大学はミシガン大学バージニア大学ぐらいで、片手に数えられるほどである。例えば、デューク大学はバスケットボールで知られているが、フットボールが弱い。ノートルダム大学はフットボールが強いが他が弱い。このためボストン・カレッジの学生にはスポーツに惹かれて入学した、という人も多い。
名称について

丘の上にあるため、ボストン・カレッジは "The Heights"(高地)と呼ばれることがある。標語もその名称にふさわしく"Ever to Excel"(常に卓越)。学生経営で大学から独立している主な大学新聞も"The Heights"という名。また、ボストン・カレッジの卒業生のことを"Heightsman"と呼ぶことも。
大学名の“偽り”について

大学の名前には二つの偽りがある。「ボストン」の名は、大学が昔ボストンにあった時からの名残であるが、現在はボストン市から10km(約6マイル)ほどはなれた郊外にある。また、「カレッジ」から単科大学をイメージする人が多いが、実際は大学院を持つ総合大学。
学生[1]について

2018年現在の学生数は14,513人。そのうち9377人が学部学生で4730人が大学院学生。学部学生のうち53%が女性、47%が男性。学生の出身地はアメリカ50州全部と世界100カ国弱にまたがる。学生の70%がカトリック。白人が圧倒的に多く(67%)、ヒスパニック系(12.4%)、アジア人(11.6%)が続く。日本人は少なく(2018年現在学部5人、大学院11人)、その多くが上智大学などからの交換留学生が占めている。
受験について

受験状況は年々厳しくなっている。志願者数は4年連続記録を更新しており、2018年は学生募集数約2,400人に対し志願者数31,000人という狭き門であり本校への入学は極めて難関である。2019年のデータによると、ボストン・カレッジの併願校には同じイエズス会のジョージタウン大学、同じカトリック系のノートルダム大学、さらにはハーバード大学コーネル大学ペンシルベニア大学ブラウン大学アイビー・リーグやそれに並ぶ大学等と共に志願する学生が多くとても人気が高い。


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