ホーリー・モーターズ
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また、ところどころで挿入される、手を開いたり閉じたりする動きや、幅跳びや綱引きをする男を捉えた映像はエドワード・マイブリッジの初期の連続写真であり、映画の黎明期の作品として位置付けられるものである[7]。他にも、ラストシーンでセリーヌが付ける仮面は明らかに、1960年の映画『顔のない眼』への言及である[7]

また、冒頭に登場するモダニズムの邸宅は、フランスの建築家ロベール・マレ=ステヴァンスが、『人でなしの女(英語版)』の衣装を担当した服飾デザイナーであるポール・ポワレのために1923年に建てたものである。カラックスは1920年代のフランス映画へのオマージュとして、この邸宅を映画に登場させた。マレ=ステヴァンスは当時、白い立方体を組み合わせたキュビスム風のセットを製作していた。1923年の『人でなしの女(英語版)』に登場する邸宅と実験室も彼が手がけたものである[10]
キャスト

オスカー/銀行家/物乞い/モーションキャプチャーの男/メルド/父親/アコーディオン奏者/殺し屋/殺されるギャング/ヴォーガン/家路に着く男:
ドニ・ラヴァン

セリーヌ:エディット・スコブ

ケイ・M:エヴァ・メンデス

エヴァ(ジーン):カイリー・ミノーグ

レア(エリーズ):エリーズ・ロモー(フランス語版)

アンジェラ:ナースチャ・ゴルベヴァ・カラックス

あざを持つ男:ミシェル・ピコリ

眠る男:レオス・カラックス

モーションキャプチャーの女:ズラータ

音楽

使用された主な楽曲は以下の通り。

曲名作曲者(歌手)備考
『Who Were We ?』
レオス・カラックス & Neil Hannon(英語版)本作のために作曲されたもので、ジーンが独唱する。ピアノ・ソロで演奏されるライトモチーフが作品の随所で使用されるほか、オーケストラ・ヴァージョンがエンドクレジットで流れる。
『Funeral March (Adagio molto) String Quartet 15 E. Op. 144』ドミートリイ・ショスタコーヴィチレアの登場シーンと、ジーンとの再開シーンの後に流れる。
『Revivre』Gerard Manset(フランス語版)オスカーが家路に着く場面で流れる。別の映画の中(本作)で再会できたアレックスとミシェルに呼応するように、「もう一度同じこの人生を生き直したい」、「私たちは生まれた場所へとさかのぼっては下っていくサケのようだ」などと歌われており、ニーチェ永劫回帰可能世界論などを思わせもする。
『How are you getting home ?』Ron Mael(英語版)(スパークス (バンド))アンジェラを迎えに行く前後の車内のシーンで、カーステレオから流れてくる。
『ゴジラ、メインタイトル 備後丸の沈没』『ゴジラ』オリジナルサウンドトラックよりメルドが墓地で暴れ回るシーンで使用される。
『Let My Baby Ride』R. L. Burnside(英語版) / Tom Rothrock(英語版)アコーディオンのヴァージョンに編曲されたものを、オスカーたちが演奏する。
熱く胸を焦がしてキャシー・デニス/Rob Davis(英語版)(カイリー・ミノーグ)ジーン役のカイリー・ミノーグの楽曲。パーティー会場となったビルの一室から聴こえてくる。アンジェラの携帯電話の着メロにもなっている。
マイ・ウェイクロード・フランソワ/ジャック・ルヴォー(英語版)(フランク・シナトラ)一日の終わりに、オスカーとセリーヌが口ずさむ。
『All the Pretty Little Horses(英語版)』ケイ・Mが歌う子守唄。
『Come with Me Now(英語版)』Kongos(英語版)予告編で使用された。

脚注[脚注の使い方]^ “ ⇒HOLY MOTORS (18)”. British Board of Film Classification (2012年7月31日). 2013年1月2日閲覧。
^ Lemercier, Fabien (2011年6月10日). “ ⇒Arte France Cinema backs Carax's Holly Motors”. cineuropa.org. Cineuropa. 2011年8月21日閲覧。
^ “ ⇒The Collection”. Thenumbers.com. 2013年1月15日閲覧。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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