また、上記のサイト内において記述されている、「政府内部」とは、具体的に日本政府のどの組織の、どのような地位の人物によるものなのかはまったく記されていない。 日本版ホワイトバンドプロジェクトのウェブ・サイトでは、著名人がホワイトバンドをつけた映像を流している。 なお、このプロジェクトが著名人を集められたのは、日本の広告代理店、電通の関与が大きいのではないかという風評もある。中心人物のひとりであるNPO「サステナ」のマエキタミヤコが、電通に関連する人物であるという理由からである。 プロジェクトに賛同するミュージシャンによるライブイベント「White Band FES.(ホワイトバンドフェス)」が、2005年12月、さいたまスーパーアリーナで行なわれた。 このキャンペーンの意思決定は実行委員が担った。 イギリスでは慈善活動への寄付ではなく政策変更を目指して意思表示を求める活動として、20年で様々な行動規範が作成されてきたのに、20年前と変わらない「無力で受動的なアフリカ」のイメージの使用に対して議論が巻き起こった[1]。 1989年のヨーロッパ共同体への開発NGO連絡委員会総会での「第三世界に関するイメージやメッセージの行動規範」では、北側諸国の優越性を示すような偏重を助長するイメージを避けること、対象の尊厳を守ること、第三世界のパートナーたちを単に依存的で無力な人々として描かないこと、貧困の原因にある背景がメッセージにおいて明らかにされなければならないことなどが盛り込まれた[1]。 イギリスなどで巻き起こった論点とは対照的に、日本では主に募金が貧しい人々に送られるものと理解してホワイトバンドを購入した人々から実際には政策変更を求めるキャンペーンの活動資金に資金が当てられたことなどをめぐり議論を生じた[1]。 2005年9月初旬時点で次のような批判意見がみられた。なお、主な意見として、 などのさまざまな視点が存在する。以下ではおもに2. 3.への批判と思われるものの一例を順不同であげた。また「日本版ホワイトバンドプロジェクト」を自認する「ほっとけない 世界のまずしさキャンペーン」では、こうした批判を「誤解」であると主張し、反論を試みている(2005年9月15日時点)。
キャンペーン参加の著名人
日本版クリッキングフィルム出演者 - カヒミ・カリィ、北島康介、小雪、桜井和寿、佐藤琢磨、SHIHO、田中麗奈、玉置浩二、津川雅彦、TERU、中島美嘉、中田英寿、中村勘三郎 (18代目)、一青窈、藤原紀香、古田敦也、松嶋菜々子、MISIA、宮沢和史、村上龍、柳楽優弥 (50音順)
White Band FES.
12月3日GLAY/MISIA/宮沢和史/AI/NITRO MICROPHONE UNDERGROUND/MOOMIN/PUSHIM
12月4日GLAY/MISIA/宮沢和史/DEPAPEPE/orange pekoe/Skoop On Somebody
「ほっとけない 世界のまずしさキャンペーン」実行委員会
実行委員
稲場雅紀(アフリカ日本協議会)
岩附由香(児童労働を考えるNGO - ACE)
内山隆(CHANCE!Pono2)
黒田かをり(CSOネットワーク)
高橋清貴(日本国際ボランティアセンター)
田中徹二(オルタモンド)
林達雄(アフリカ日本協議会)
マエキタミヤコ(サステナ)
山田太雲(オックスファム・ジャパン)
事務局メンバー(実行委員会における議決権をもたないメンバー)
今田克司(CSOネットワーク)
ホワイトバンドプロジェクトへの批判
欧米における議論
日本における議論
世界的なうごきの「ホワイトバンドプロジェクト」に対する批判
いわゆる「日本版ホワイトバンドプロジェクト」に対する批判
「日本版ホワイトバンドプロジェクト」で、「ゴムのリストバンド」を売ることについての批判
運動の目的やホワイトバンド売上金の使途などの不明確さ
政策提案とその支持収集が本来の目的だが、そのことがテレビコマーシャルやその他の宣伝活動内で十分に説明されているといえず、貧困の様子を前面に出して感情論的になっている(それが貧困救済募金と誤解させる要因にもなっている)。
ホワイトバンドの価格が他国の同活動の約3倍(Tシャツも同様)で、価格構成が不自然。また、「意思を表明するのは、日本で販売されている"ホワイトバンド"ではなく、身近にある白い布や白いひもでもよい」とされていることに対しての説明が、当初より行われなかったこと。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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