ホワイトバンドプロジェクト
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なお、2005年に開催されたG8(主要国首脳会議)の場で発表された日本政府のODA(政府開発援助)への増額に対して、「ほっとけない 世界のまずしさキャンペーン実行委員会」のウェブサイトにおいては、『政府内部からは「この増額は、GCAP(「グローバルな貧困根絶キャンペーン)への回答である」というコメントがキャンペーンに届けられている』との内容の記述がされている。しかしながら、2006年8月現在、「日本政府(各関係省庁や関係省庁の閣僚)および与党自由民主党国会議員に対して、「ほっとけない 世界のまずしさキャンペーン実行委員会」や、委員会が支援するとされるNPOから援助政策の変更要求が行われた結果、上記のようなODA増額が行われた」と言う事実は確認されていない。

また、上記のサイト内において記述されている、「政府内部」とは、具体的に日本政府のどの組織の、どのような地位の人物によるものなのかはまったく記されていない。
キャンペーン参加の著名人

日本版ホワイトバンドプロジェクトのウェブ・サイトでは、著名人がホワイトバンドをつけた映像を流している。

なお、このプロジェクトが著名人を集められたのは、日本の広告代理店電通の関与が大きいのではないかという風評もある。中心人物のひとりであるNPO「サステナ」のマエキタミヤコが、電通に関連する人物であるという理由からである。

日本版クリッキングフィルム出演者 - カヒミ・カリィ北島康介小雪桜井和寿佐藤琢磨SHIHO田中麗奈玉置浩二津川雅彦TERU中島美嘉中田英寿中村勘三郎 (18代目)一青窈藤原紀香古田敦也松嶋菜々子MISIA宮沢和史村上龍柳楽優弥 (50音順)

White Band FES.

プロジェクトに賛同するミュージシャンによるライブイベント「White Band FES.(ホワイトバンドフェス)」が、2005年12月さいたまスーパーアリーナで行なわれた。

12月3日GLAY/MISIA/宮沢和史/AI/NITRO MICROPHONE UNDERGROUND/MOOMIN/PUSHIM

12月4日GLAY/MISIA/宮沢和史/DEPAPEPE/orange pekoe/Skoop On Somebody

「ほっとけない 世界のまずしさキャンペーン」実行委員会

このキャンペーンの意思決定は実行委員が担った。
実行委員


稲場雅紀(
アフリカ日本協議会

岩附由香(児童労働を考えるNGO - ACE)

内山隆(CHANCE!Pono2)

黒田かをり(CSOネットワーク)

高橋清貴(日本国際ボランティアセンター)

田中徹二(オルタモンド)

林達雄(アフリカ日本協議会)

マエキタミヤコ(サステナ)

山田太雲(オックスファム・ジャパン

事務局メンバー(実行委員会における議決権をもたないメンバー)


今田克司(CSOネットワーク)

ホワイトバンドプロジェクトへの批判
欧米における議論

イギリスでは慈善活動への寄付ではなく政策変更を目指して意思表示を求める活動として、20年で様々な行動規範が作成されてきたのに、20年前と変わらない「無力で受動的なアフリカ」のイメージの使用に対して議論が巻き起こった[1]

1989年のヨーロッパ共同体への開発NGO連絡委員会総会での「第三世界に関するイメージやメッセージの行動規範」では、北側諸国の優越性を示すような偏重を助長するイメージを避けること、対象の尊厳を守ること、第三世界のパートナーたちを単に依存的で無力な人々として描かないこと、貧困の原因にある背景がメッセージにおいて明らかにされなければならないことなどが盛り込まれた[1]
日本における議論

イギリスなどで巻き起こった論点とは対照的に、日本では主に募金が貧しい人々に送られるものと理解してホワイトバンドを購入した人々から実際には政策変更を求めるキャンペーンの活動資金に資金が当てられたことなどをめぐり議論を生じた[1]

2005年9月初旬時点で次のような批判意見がみられた。なお、主な意見として、
世界的なうごきの「ホワイトバンドプロジェクト」に対する批判

いわゆる「日本版ホワイトバンドプロジェクト」に対する批判

「日本版ホワイトバンドプロジェクト」で、「ゴムのリストバンド」を売ることについての批判

などのさまざまな視点が存在する。以下ではおもに2. 3.への批判と思われるものの一例を順不同であげた。また「日本版ホワイトバンドプロジェクト」を自認する「ほっとけない 世界のまずしさキャンペーン」では、こうした批判を「誤解」であると主張し、反論を試みている(2005年9月15日時点)。
運動の目的やホワイトバンド売上金の使途などの不明確さ

政策提案とその支持収集が本来の目的だが、そのことが
テレビコマーシャルやその他の宣伝活動内で十分に説明されているといえず、貧困の様子を前面に出して感情論的になっている(それが貧困救済募金と誤解させる要因にもなっている)。

ホワイトバンドの価格が他国の同活動の約3倍(Tシャツも同様)で、価格構成が不自然。また、「意思を表明するのは、日本で販売されている"ホワイトバンド"ではなく、身近にある白い布や白いひもでもよい」とされていることに対しての説明が、当初より行われなかったこと。


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