ホリプロ
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

ホリプロダクションに社名変更後は舟木一夫ザ・スパイダースザ・ヴィレッジ・シンガーズオックス等が活躍する一方で、また映画監督・CMディレクターの大林宣彦を起用して、丹頂(今のマンダム)が社運を賭けて発売したチャールズ・ブロンソンが出演したことで知られる「マンダム」のCMを制作する[4]等小規模ながらも芸能事務所として知られるようになっていった。

1970年代前半には、井上陽水等のフォーク系のアーティスト等を扱う部門として「カレイドスコープ」を設け[5]浜田省吾等がいた愛奴等も所属していた[6]

1970年代中頃から後半は、主に山口百恵石川さゆり森昌子等の活躍によって、堀威夫が目標とし、かつ最大のライバル事務所であると語っていた渡辺プロダクション等に次ぐ勢力となった(堀の自伝によれば、ミュージシャン時代一時期ナベプロマネージメントしてもらっていたが、やがて決裂したという因縁があったという)。特に東宝で公開された一連の山口主演映画はコンスタントに10億近くの配給収入を上げ続けたが、比較的低予算でありながらハイリターンをもたらしホリプロにとっても東宝にとっても金看板的スターとなった。また社名を冠した「ホリプロタレントスカウトキャラバン」からは榊原郁恵等が誕生し、事務所名が茶の間に知れ渡った[7]。その後も女性タレントを中心とした育成・養成に力を入れる一方、お笑いにも進出した。この当時は雲の上の存在的な所属者ばかりの渡辺プロダクション等とは対照的に、一貫した庶民派路線が時代の多様化に呼応し成功を収めたと言える。

音楽原盤権は自社制作の上で管理されており、各レコード会社に原盤供給契約の形式を採っている。

1994年ポニーキャニオンと提携したレコードレーベル「サウンデイジア」(Sound+Asiaの合成語)を設立し、千葉美加ファンキー末吉等が所属した。

1997年、中学生以下のタレント育成を目的とした「ホリプロ・インプルーブメント・アカデミー」を設立。

経営においては「会社の売上を1人のタレントに25%以上偏らせないようにする」というルールを自らに課しており、その経営方針の為芸能人のマネージメントの他にも、TV番組・音楽・映画・テレビCM・舞台公演・ネットコンテンツ等の自社制作やキャラクター版権管理も行っている。いずれの部門も、企画開発から制作・完成までを一貫して自社で行える体制となっている。2015年、完全自社製作のオリジナルミュージカル「デスノート THE MUSICAL」で日本・韓国公演を実施。「日本サイドが原著作権を保有するオリジナルミュージカル」で世界進出を図っている。

スポーツコメンテーターや元スポーツ選手のマネジメントも多く行っており、武田修宏岩本勉大林素子水内猛宮下純一等が在籍している。近年は現役スポーツ選手のマネジメントにも領域を広げ[8]、また「ホリプロ・キャスティング・ネットワーク」としてホリプロ所属に限らず各業界著名人の出演依頼も行っている[9]

2004年の『新選組!』のヒロインを優香2005年の『義経』と2009年の『坂の上の雲』のヒロインを石原さとみ、2009年の『天地人』の主演を妻夫木聡2012年の『平清盛』の主演を松山ケンイチ、同ヒロインを深田恭子2013年の『八重の桜』の主演を綾瀬はるか[10]2018年の『西郷どん』の主演を鈴木亮平等、近年は所属者が大河ドラマの主演・ヒロインを務める機会が多くなった[11]

所属歌手のMay'n等がアニメソングの歌唱をきっかけに海外でも人気が高まったことから、アニメやアニメソングを軸とした海外戦略を図っている[12]。2012年には「アニメビジョン開発室」を立ち上げて、2011年の「次世代声優アーティストオーディション」出身の田所あずさ等女性声優に加えて男性声優では岸尾だいすけ(2014年1月まで所属)等を所属させる[13][12]等声優マネージメント事業にも進出。2018年6月にホリプロインターナショナルを新たに設立し、山崎エリイを除いた「次世代声優アーティストオーディション」出身者全員とMay'nが設立時に同社へ移籍している。

2018年8月8日、2010年に行われた『キャンパスター☆H50』以来8年ぶりとなる男性オーディション『HORIPRO Men's STAR AUDITON?未来のスターはキミ? それとも隣のカレ?』を開催することを発表した[14]。2018年10月中旬から11月中旬に行われる書類選考通過者の面接及び同年12月初旬に行われるファイナリストによる合宿とワークショップを経て[14]2019年1月13日に決勝大会が行われ、群馬県出身の中学3年生・鍛治原日向がグランプリを受賞した[15]。グランプリ受賞者は、ホリプロ所属の俳優・藤原竜也主演でWOWOWで映画化・連続ドラマ化することが発表された作家・吉田修一の小説『太陽は動かない』への出演が予定されている[16]

2020年5月27日、脚本家・藤井清美氏の企画で「20分×4本」のリモートドラマを制作・配信することを発表[17]。配信はU-NEXTYouTube。6月1日の0時00分「木村了×佐津川愛美」「きいた×唯月ふうか」、6月9日(配信時間調整中)「石井正則×馬渕英里何」ともう一組。U-NEXTは6月9日?全4話一挙配信スタート(配信時間調整中)。

2020年6月、株主総会にて創業者の堀威夫がファウンダー最高顧問から勇退、完全に第一線から退いた[18]

2022年6月、堀義貴がホリプロ社長を退任するが、ホリプロ・グループ・ホールディングス 代表取締役社長CEOとして引き続きグループの最高経営責任者を担う[19][20][21]。今後は持ち株会社である株式会社ホリプロ・グループ・ホールディングスがグループを統括し、ホリプロはホールディングスの下で並列するグループ会社となる[22]

2023年10月15日、ホリプロ初のエンタメホールSUPERNOVA KAWASAKIを川崎市にオープン[23]

特徴

自社企画の新人発掘イベントを幾つか主催しており、中でも「ホリプロタレントスカウトキャラバン」は女性アイドルの登竜門として有名で、多くの人気タレントを輩出している。

同社の広告・ポスター等で所属芸能人の名前を書くときは、現在は必ずといって良いほど和田アキ子等が一番上に来る(先輩であり創業時より在籍する守屋浩等が一番上に来る事もある。)。

所属タレントのアルバイトは禁止されている事が所属歴のあるタレントの口から語られている[24]

入寮制度があり、後日有名になった者でも若手時代には寮暮らしをしている。

所属タレントへの報酬の支払については、浮き沈みが極めて不安定な芸能界において歩合制を原則とする他の芸能事務所とは異なり、基本的には定額報酬制(固定給とも言われるが、あくまで専属マネジメントに関する委託契約に係る事業報酬の支払規定の一種であり、厳密には異なる)を取っているとされる。所属タレントの小島瑠璃子等は、普通のOLと同じぐらいの給料だと発言したことがある[25]。また和田アキ子等でさえ長者番付(2006年に廃止)に載らないくらいとも言われている。和田や生前40年以上在籍した鈴木ヒロミツ等の他にも、長年所属しているタレントが同業他社と比較して多いのが特徴である。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:104 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef