2006年、最初の世界ホスピスと緩和ケアの日が、世界中のホスピスと緩和ケアの発展を支援するホスピスと緩和ケアの全国および地域組織のネットワークである世界緩和ケア連盟によって開催された。イベントは毎年10月の第2土曜日に開催されることになっている[69]。 在宅医療の場でのホスピスの仕事をする看護師は、痛みを和らげ、患者と患者の家族を総合的に支援することを目指している。患者は、生存期間が6か月未満の場合、またはケアの焦点を治癒的ケアから快適なケアに移したい場合にホスピスケアを受けることができる。ホスピスケアの目標は、在宅死亡が必ずしも最良の結果をもたらすとは限らないことを理解し、患者と家族の両方の要求を満たすことである。メディケアはホスピス治療のすべての費用を負担している[70]。 ホスピス訪問看護師は、身体的ケアと心理社会的ケアの両方に熟練している必要がある。ほとんどの看護師は、医師、ソーシャルワーカー、そして場合によってはスピリチュアル・ケアカウンセラー 一般的に、ホスピスを分類するとすれば以下の5種類ほどに分類できる。 ホスピス・ケアには医師や看護師・薬剤師だけでなく、歯科衛生士・作業療法士などの医療職や医療ソーシャルワーカー・ヘルパーなどの福祉職と、スピリチュアルケアを担当する宗教家、例えばキリスト教系の病院ではチャプレンなどの多くの職種がチームを組んで関わる。そのチームの中にはボランティアも含まれる。ボランティアの活動は多岐にわたり、行事の手伝い・散歩の付き添い・お茶配り・庭園整備・話し相手・買い物・運営募金集めのバザー活動など資格がなくてもできることが主体となる。活動の主は雑用的なことであるが、専門職が患者のケアに注力できるようにホスピス全体を下支えすることも、最終的には患者のためになるという意識のもとに活動しているボランティアも多い。医療知識や接遇などの専門的なトレーニングを受けた後に病棟内で活動することが一般的である。医療側でもなく患者側でもない存在が、時には患者にとって安らげる存在となることもある。日本で唯一のホスピスボランティアを専門に行う学生サークル「マナの会」が聖隷クリストファー大学にあり、看護学生が中心となり聖隷三方原病院にて週末に活動を行っている。
在宅医療でのホスピス
ホスピスの種類
病院内病棟型
病院内でホスピスを行う病棟あるいは、階を定めて行うもの。
病院内独立型
完全独立型
ホスピスのみを行う施設 他の診療科を持たないため、緩和医療以外の具体的な治療を行わない。
病院内緩和ケアチーム
病院内に緩和医療を行うための専門家を用意し、患者からの依頼などによって主治医とは別に、緩和医療を行う。
在宅ホスピス
ホスピスとボランティア
ホスピスを舞台にした映画
病は気から 病院へ行こう2 (1992年)
病院で死ぬということ(1993年)
象の背中(2007年)
Netflixは、2018年のアカデミー賞ノミネート[71]された短編ドキュメンタリー『エンドゲーム』(2018年)[72]で、サンフランシスコの病院と禅のホスピスプロジェクトで末期患者と緩和ケアの医師B・ミラーとその他の緩和ケアスタッフたちの仕事を取り上げた。この映画は、ホスピスと緩和ケア活動家ショーシャ・R・ウンガーライダーにより制作されたものである[73]。
脚注[脚注の使い方]^ a b c Marshall, Katherine; Hale, Deborah (2017). “Understanding Hospice” (英語). Home Healthcare Now 35 (7): 396?397. doi:10.1097/NHH.0000000000000572