脚本・作画・監修など複数人での共同執筆にあたって、一つのペンネーム(共同筆名、共有筆名)を使用し、単独の個人(自然人)であるかのような名義にすることもある。岡嶋二人は、「おかしな二人」からペンネームをとった2人組の推理作家である。このうちCLAMPは4人組、どおくまんは個人のペンネームであり、4人の漫画家集団のユニット名(プロダクション)でもある。逆にモンキー・パンチは単独名義だが兄弟での名義とされていたこともあった。「Category:共有筆名」も参照 作家集団や企業など、自然人ではない団体が、著作権管理などの目的で便宜的に個人(自然人)として見せるため、個人名のペンネームを用いることがある。ドラマやアニメなどの原作・脚本名義で使用される。一つの過程に複数人が共同作業で関わるために特定個人の業績と分けられない場合があり、これを解決するためのもの。 アメリカの映画業界には、何らかのトラブルで監督やスタッフがキャストとして名前を公表することを拒否した場合、また権利関係が不明確な場合には「アラン・スミシー」というペンネームでクレジットされる制度が存在していた。また日本においても同様の事態に陥った際、アラン・スミシーをもじった名称でクレジットされる例がある。 19世紀以前のヨーロッパでは、女性が執筆業を行うことは風変わりなことと考えられたため、ブロンテ姉妹の Acton Bell、Currer Bell、Ellis Bell のように男性名が使用された。 20世紀のアメリカでは、一年に2冊の本を出版するのは異例なため、スティーヴン・キングは別名義で実力を試したかったことからリチャード・バックマン名義で一年に2冊の出版を行った。 ペンネームは、文章や漫画作品などの発表時に使用されるものだが、それ以外にも本名とは別の名を名乗ることがある。
小説家
安達瑶(官能小説)
エラリー・クイーン(推理小説)
大森兄弟(純文学)
岡嶋二人(推理小説)
鷹見緋沙子(推理小説)
漫画家
介錯
久遠ミチヨシ - 夫婦漫画家。漫画担当の妻(綾尾幻)とイラスト担当の夫で分担。
CLAMP
どおくまん - 「どおくまん」自体は個人のペンネームでもあり、漫画家集団としてのプロダクションの名前でもあった[4]
にざかな
西岡兄妹
藤子不二雄 - 藤子・F・不二雄と藤子不二雄A
室山まゆみ - 姉妹漫画家。まゆみ(真弓)は姉の本名。
やきうどん
ゆでたまご
作曲家
杉岡弦徳 - アルバム「恋猫 ―猫とあたいとあの人と―」を制作するに当たって集まった杉本眞人・岡千秋・弦哲也・徳久広司の合同ペンネーム。命名者は小西良太郎[5]。
擬人名称
東堂いづみ -東映アニメーションが使用。『おジャ魔女どれみ』(原作)、『プリキュアシリーズ』(原作)など。
八手三郎 - 東映が使用。スーパー戦隊シリーズの脚本等。平山亨の個人ペンネームでもある。
矢立肇 - サンライズが使用する。ガンダムシリーズ(共同脚本)など。
葉村彰子 - 逸見稔を中心とした脚本家集団。『水戸黄門』『大岡越前』『江戸を斬る』など。
魔久平(ま・くへい) - エド・マクベインにあやかった、『太陽にほえろ!』のシナリオライターチーム(岡田晋吉他)の共同筆名
シブサワ・コウ - コーエー(現 コーエーテクモゲームス)が信長の野望シリーズなどでプロデューサー名義として使用。同社創業者の襟川陽一の個人ペンネームでもあり、同社のブランド名でもある。
文月えがく - 電通がCMソング作詞の際に用いる。
ニコラ・ブルバキ - 数学者の結社が教科書刊行に際し作成使用。結社自体を指しても使われるようになった。
個人を秘匿するためのペンネーム「アラン・スミシー」も参照
「ペンネーム」と意味が近い語
ラジオネーム
「ラジオネーム」を参照
ハンドルネーム
「ハンドルネーム」を参照アマチュア無線(日本・外国問わない)では英語人名の短縮形に近い(「石井」さんだと欧文モールス符号では短点だらけになってしまい手間がかかる。