通常、コミックブックのペンシラーは編集者との密な連携のもとで作業を行い、編集者はライターに依頼したスクリプトをペンシラーに伝える。
コミックブックのスクリプトの形式はさまざまである。ライターの中でもアラン・ムーアなどは、ページごとに精緻な長文による完全な梗概を作成する。逆にプロットの概略しか伝えないライターは、重要なシーンを短く描写するだけで、セリフも断片的だったり書かないこともある。後者の形式は、マーベル・コミックの編集長を長く務めたスタン・リーが好んでいたことから、マーベル・メソッドという名で知られるようになった[5]。
ライターやほかのアーティスト(アートディレクターなど)がスクリプトに「ブレークダウン」と呼ばれるコマ割り案を付ける場合があり、ペンシラーはそれにならってシーンの描き方を決める。ブレークダウンがなければ、各ページのコマ割りを、たとえばコマの数や形と配置を決定するのはペンシラーの役目となる。スクリプトが作画の細部を指定していても、ペンシラーがもっといい構図の取り方があると感じ、スクリプトを無視することがある。ただし、それには編集者やライターとの協議が必要なのが一般的である。
脚注^ Fox, Margalit