ペルム紀
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北半球にはシベリア大陸が存在していたが、やがてシベリア大陸もパンゲア大陸と衝突し、ウラル山脈が形成され、ほぼ全ての陸地が1つの超大陸としてまとまることとなった。パンゲア大陸は赤道を挟み三日月状(Cの字)の形をとった。大陸の周囲はパンサラッサと呼ばれる大洋が囲んでおり、大陸の東側(三日月形の内側)には古テチス海と呼ばれる海が広がり、シベリア大陸からゴンドワナ大陸に、小大陸や島が点々と連なっていた。
気候

ペルム紀の初期には、ゴンドワナ大陸が南極地域にあり、大規模な氷床が発達していたため、気候は寒冷だった。しかしゴンドワナ大陸が北上して南極地域を脱したことから、氷床は融解しはじめ、気温は上昇に転じた。ペルム紀の末期には激しい気温上昇が起こり、地球の平均気温は23にも達した。これは、6億年前から現在まででもっとも高い気温である。こうした気候の中で、パンゲアの内陸部には砂漠化が進行していた[4]
ペルム紀末の大量絶滅詳細は「大量絶滅#ペルム紀末」を参照

ペルム紀の終わり(P-T境界)に、地球史上最大規模とも言われる大量絶滅が起こった。このとき絶滅したの割合は、海洋生物のうちの96%。全ての生物種の90%から95%に達すると言われる。原因はまだよくわかっていないが、スーパープルームにより地球史上もっとも激しい火山活動が起き(この火山活動が現在のシベリア・トラップを形成したとされる。噴出した溶岩の量は、富士山が過去一万年間で噴出した溶岩の量の10万倍である)、それによる気候変動がメタンハイドレートを融解させて更なる気候変動が起こるなどの大規模な環境変化が発生し、大量絶滅に繋がったとする説がある。

また、ペルム紀は前期と中期の終わりにも、何らかの原因で環境激変が起き、それぞれ中小規模の大量絶滅が起きていたようである。前期末はオルソン絶滅事変(en:Olson's Extinction)、中期末はキャピタニアン絶滅事変(en:Capitanian mass extinction event)と呼称される。ペルム紀にこれらの大量絶滅が相次いだことで羊膜類(爬虫類と単弓類)及び両生類といった四肢動物も又、その多くが絶滅していった。一方で、大量絶滅と生き残ったものによる適応放散が比較的短期間に繰り返されたことで、より派生的な形質への進化が多くの生物において促されることになった。哺乳類及び主竜類(ワニ、鳥類を含む恐竜)の直系の祖先も、この時代に出現している。
脚注
注釈[脚注の使い方]^ ただし、外部からのコンタミネーションの可能性や岩塩形成年代の正確性の問題もあり、特に真正細菌の方は現生のVirgibacillus marismortuiに似すぎているという指摘もある

出典[脚注の使い方]^ The faunal assemblages of Permian terrestrial vertebrates from Eastern EuropeVK Golubev(VK Golubev:2000)
^ “ ⇒陝西省の漢中ドリーネ群、大量の古生物の化石が初めて発見”. 人民網日本語版--人民日報 (2020年5月13日). 2022年2月3日閲覧。
^ Traces giving evidence of interactions between arthropods and plants in the Upper Permian of Euro pean Russia are analyzed; some traces are described as new. The authors of(DS Aristov:2013)
^ Biological and physical evidence for extreme seasonality in central Permian Pangea(Cindy V Looy:2016)

参考文献

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関連項目.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、ペルム紀に関連するカテゴリがあります。

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大量絶滅

外部リンク

At the end of the Permian was Greatest Extinction of All Time (英語)

“ ⇒地質系統・年代の日本語記述ガイドライン 2014年1月改訂版”. 日本地質学会. 2014年3月19日閲覧。

“INTERNATIONAL CHRONOSTRATIGRAPHIC CHART (国際年代層序表)” (PDF). 日本地質学会. 2015年5月25日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2014年3月19日閲覧。

仲田崇志 (2009年10月29日). “ ⇒地質年代表”. きまぐれ生物学. 2011年2月14日閲覧。










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