1988年頃にはベータを重点的に取り扱った全国的なレンタルビデオ店「Hit☆Land」をソニー、および直営店が展開し、VHS専門に傾き始めていたビデオレンタルでベータをなんとか取り持とうとしたが、すでにVHSしか出さないビデオソフトも多数出始めていた影響を受け、そのまま衰退した。 上記のようにベータのほうが圧倒的少数派になる中、そのユーザーほとんどが保守的だった。つまり「VHSのほうが多数派になっても、そう簡単には乗り換えしない(できない)」という層が、ベータのユーザーの大半だった。むしろマニア層は、必要とあらばVHSへ転向は厭わない層でもあった。従って精力的な技術投入とは裏腹に、ベータの機器の売れ筋は非Hi-Fiの廉価機が大半であり、VHSユーザーよりもHi-Fiや上位規格のEDベータの普及率は低かった。このような状勢下、1993年にソニーが市場に投入したベータの最終機種は、皮肉にもBeta hi-fi/Hi-Band対応ではあったがEDベータには非対応となるコンベンショナルモデルのSL-200Dだった。 この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方)
ユーザーの傾向
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出典検索?: "ベータマックス"
かつてハイアマチュア層の一部にベータフォーマットのVHSに対する様々な優位性を熱狂的にとらえる、いわゆるベータ神話が存在したが、テープメディアを用いるビデオデッキそのものが主力ではない現在、過去のフォーマットの評価として冷静な分析が行われている。
VHSの高規格版・S-VHSは新製品の投入の度に画質向上の努力(色信号処理、ドロップアウトノイズ対策、3次元YC分離、3次元ノイズリダクション、タイムベースコレクタの装備など)がなされたが、EDベータは販売数でも後塵を拝していたことから、1990年を最後に新製品が投入できず、付加的な画質向上策がほとんどなされなかった。そのため規格上でのスペックではEDベータが圧倒的優位だったにもかかわらず、実質上の画質では1990年以降も精力的に画質向上を図った新製品を投入したS-VHSのほうが上だと評価する雑誌(『月刊ビデオSALON』/玄光社刊)・評論家(飯田明)もいた。さらに1993年には明らかにEDベータを規格上でのスペックで凌駕するW-VHSが生まれている。
一方でHi-Bandベータに関しては、ノーマルVHSよりも画質が上回っていることは、多くの評論家・ビデオ雑誌で見解がほぼ一致していた。規格としてはHi-Bandベータは水平解像度ではVHSを上回るものの、SN比では劣り一長一短であるが、ビデオテープの性能向上によるSN比の改善により欠点は克服された。また、もともと周波数偏位幅が1.2MHzとVHSより広かったため、白から黒への階調表現が豊かであったことも有利に働いている。雑誌などでEDベータの機器が紹介された時には「Hi-Bandベータが十分(すぎる位に)高画質なので、EDベータを使う必然性があまりない」とも評された。
なお、画質の良さとカセットのコンパクトさから「技術で勝っていたベータがVHSに負けた」、「技術の優れる製品が勝てるわけではない」という総括のされ方もされることがあるが、VHSは当初から2時間録画に対応し、初期のデッキでもベータよりも軽く、特殊再生や製造が比較的容易な点など、初期の頃であってもベータよりも優位な点もあった。国士舘大学理工学部教授の大高敏男は機械設計において重要な要素として品質・コスト・納期の三つを挙げ、コストを下げるために留意すべきポイントとして組み立てやすさ・製造のしやすさへの配慮や部品点数の削減を挙げている[16]が、ベータはVHSより部品点数が多く調整にも精度を要求された。 ※会社名表記のない機種についてはソニーが発売。 (これら3機種は外観・機能が全く同一だが、OEMはとられず、それぞれの工場で独自に生産された)
年表
1975年
5月10日 - ベータマックスVTR1号機 SL-6300 発売(TVチューナー別売)
7月 - TVチューナー内蔵1号機 SL-7300 発売
1977年3月
βII搭載機 SL-8100 発売(βIIの名称ではなくX2と表示)
東京芝浦電気(現:東芝)がベータ方式VTR1号機 V-5200 発売(βII専用機)
三洋電機がベータ方式VTR1号機 VTC-9000 発売(βII専用機)
1978年3月 - アフレコ機能、ワイヤードポーズリモコン採用機 SL-8300 発売
1979年6月 - 音声多重放送ステレオ録音対応機 SL-J7 発売
1980年