ベータマックス
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2009年10月1日 - 家庭用ベータ方式VTR1号機「SL-6300」が重要科学技術史資料(未来技術遺産)として登録される(登録番号:第00038号)[7]

2015年11月10日 - ソニーがベータ方式ビデオカセットを2016年3月で生産終了することを発表[2]

その他

放送用の規格として、カセットハーフの大きさを同一とした別方式
ベータカムを開発して松下電器のMフォーマットと対抗、こちらでは機器サイズのコンパクトさ、編集システムのラインナップなどで市場を制し、放送用ビデオ機器のデファクトスタンダードとなり、松下主導のMIIフォーマットを圧倒した。

テレビ神奈川などで放送されていた『SONY MUSIC TV』は、ベータマックスのプロモーションを兼ねた番組でもあった。βIIモードの最長録画時間(200分)が当時のVHS標準モード(160分)より長いことをアピール材料として、VHS標準モードで録画しきれない時間で構成される番組を制作した。また、アニメ映画の『銀河鉄道999』2作などがビデオソフトになった際も同様の理由でVHS版ではカット版になっている(洋画のようにカセット2本組とするには短すぎてコストがかさむ)。

ベータマックスが日本市場で敗退した大きな要因として「アダルトビデオでVHSに負けたから」という指摘がある[15][19]。1980年代前半の業界黎明期のアダルトビデオメーカーはいずれも小規模なものだったことから、多くはテープコピーなどの機材に2つの規格の機器を揃えるだけの経営体力がまだ無く、アダルトビデオがVHS普及の一翼を少なからず担ったという見方は根強く存在している[19]。そうしたこともありパナソニック(旧松下電器)の「れんたろう」や東芝の「レンタルポジション」といったレンタルビデオ再生に適したVHS機のCMでもそれを思わせるシーンが出てくるほどだった。後のBlu-ray DiscHD DVDの競合でも初期からアメリカのアダルト業界は安価なHD DVDの支持を表明したため[20]、これによって東芝率いるHD DVD陣営に有利になるのではないかとの憶測が飛び交ったが、その直後にBlu-ray Discでもアダルトビデオが作られている[21]

アメリカで販売を開始した際、アメリカの著作権法には日本のような私的複製に関する例外規定がなかったため、録画機を製造したソニーや実際に録画を行った個人が、映画会社のユニバーサル・シティ・スタジオから著作権侵害で訴えられた。音楽業界や消費者、著作権法を改正しようという議員まで巻き込んだ8年にわたる激しい裁判の結果、ソニーが勝訴。無料の放送を録画することは著作権法違反に当たらないとの判断が下された。日本ではベータマックス事件(英語版)[22]、ベータマックス訴訟と呼ばれる[23]

1983年12月にソニーはパイオニアからLD-7000のOEM供給を受けてレーザーディスク陣営でビデオディスク戦争に加わった。その際の商品名がレーザーマックス(LASERMAX)LDP-150であり、ベータマックスの韻を踏んでいる。

ベータマックスと呼ばれる、豚や鶏の血を固めたフィリピンのストリートフードがある。この料理の名前はビデオテープのベータマックスに由来する。

Beta規格ビデオデッキの愛称

ソニー「ベータマックス」(Betamax)

東京芝浦電気(現:東芝)「Vオート」(V-AUTO)→「ビュースター」(
VIEWSTAR

三洋電機「ベータコード」(βCORD)→「マイコニック」(MICONIC)

ゼネラル(現:富士通ゼネラル)「ベータテクニカ」(BetaTECHNICA)

新日本電気(後:日本電気ホームエレクトロニクス、現:日本電気)「ベータファイブ」(Beta5)→「ビスタック」(VISTACK)

アイワ(初代法人)「アビマックス」(AVIMAX):チューナー内蔵ビデオデッキAV-5M(198,000円)とアンプ内蔵ベータハイファイアダプタSV-5M(60,000円)及びテレビ音声用ステレオミニスピーカSC-V10(18,000円)からなるベータハイファイシステムが1983年9月発売[24]8ミリビデオカメラを発売したときもこの愛称が使用された。

パイオニア(ホームAV機器事業部、現:オンキヨーテクノロジー/ティアック)「ハイビスタ」(HiVista)

なお、ベータ方式カムコーダは各社共通で「ベータムービー」(Betamovie)の愛称が使用された。

ベータが登場した作品

ここでは、ベータが作品内において主要なアイテムとなったタイトルのみを取り上げる。
カウボーイビバップ
第18話のエピソード。ベータのテープを入手した主人公が、悪戦苦闘しながらビデオデッキを取りに行くが、VHSのデッキで見れなかった。
ウォーリー (映画)
ウォーリーが自宅で再生させるビデオがベータテープで、iPodの画面に接続して再生している。テープは録画防止のスイッチがあることから、ベータカムSPもしくはEDベータであると思われる。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 「BETAMAX」は1974年9月6日出願、1979年11月30日登録(第1398683号)、2019年11月30日登録後の本権利抹消(存続期間満了)。
^ ソニー・ビクター・松下電器のクロスライセンス契約の関係もあり、ベータも低価格機種でパートタイムローディングを採用した機種があった一方、VHSでは1990年代以降、中位機種以上を中心にリニアタイムカウンターとフルローディングの採用が増加し、ソニーもVHS・S-VHS参入後に搭載した。
^ 蓄音機が初めて開発されたときは状の記録媒体が使われていたが、量産が困難なために平面で円形のレコードになった。しかし、こうすることにより内側と外側で走行速度の差による音質、特に高音域再現性の差異が生じることになった。
^ βIとβIsはテープ速度が同じではあるが、βIはリニアエンファシス、βIsはβII/βIIIに類似したノンリニアエンファシスを採用しており、βIで記録したテープをβIsモードで再生するとスミアが発生する。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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