ベータマックス
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

後のBlu-ray DiscHD DVDの競合でも初期からアメリカのアダルト業界は安価なHD DVDの支持を表明したため[20]、これによって東芝率いるHD DVD陣営に有利になるのではないかとの憶測が飛び交ったが、その直後にBlu-ray Discでもアダルトビデオが作られている[21]

アメリカで販売を開始した際、アメリカの著作権法には日本のような私的複製に関する例外規定がなかったため、録画機を製造したソニーや実際に録画を行った個人が、映画会社のユニバーサル・シティ・スタジオから著作権侵害で訴えられた。音楽業界や消費者、著作権法を改正しようという議員まで巻き込んだ8年にわたる激しい裁判の結果、ソニーが勝訴。無料の放送を録画することは著作権法違反に当たらないとの判断が下された。日本ではベータマックス事件(英語版)[22]、ベータマックス訴訟と呼ばれる[23]

1983年12月にソニーはパイオニアからLD-7000のOEM供給を受けてレーザーディスク陣営でビデオディスク戦争に加わった。その際の商品名がレーザーマックス(LASERMAX)LDP-150であり、ベータマックスの韻を踏んでいる。

ベータマックスと呼ばれる、豚や鶏の血を固めたフィリピンのストリートフードがある。この料理の名前はビデオテープのベータマックスに由来する。

Beta規格ビデオデッキの愛称

ソニー「ベータマックス」(Betamax)

東京芝浦電気(現:東芝)「Vオート」(V-AUTO)→「ビュースター」(
VIEWSTAR

三洋電機「ベータコード」(βCORD)→「マイコニック」(MICONIC)

ゼネラル(現:富士通ゼネラル)「ベータテクニカ」(BetaTECHNICA)

新日本電気(後:日本電気ホームエレクトロニクス、現:日本電気)「ベータファイブ」(Beta5)→「ビスタック」(VISTACK)

アイワ(初代法人)「アビマックス」(AVIMAX):チューナー内蔵ビデオデッキAV-5M(198,000円)とアンプ内蔵ベータハイファイアダプタSV-5M(60,000円)及びテレビ音声用ステレオミニスピーカSC-V10(18,000円)からなるベータハイファイシステムが1983年9月発売[24]8ミリビデオカメラを発売したときもこの愛称が使用された。

パイオニア(ホームAV機器事業部、現:オンキヨーテクノロジー/ティアック)「ハイビスタ」(HiVista)

なお、ベータ方式カムコーダは各社共通で「ベータムービー」(Betamovie)の愛称が使用された。

ベータが登場した作品

ここでは、ベータが作品内において主要なアイテムとなったタイトルのみを取り上げる。
カウボーイビバップ
第18話のエピソード。ベータのテープを入手した主人公が、悪戦苦闘しながらビデオデッキを取りに行くが、VHSのデッキで見れなかった。
ウォーリー (映画)
ウォーリーが自宅で再生させるビデオがベータテープで、iPodの画面に接続して再生している。テープは録画防止のスイッチがあることから、ベータカムSPもしくはEDベータであると思われる。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 「BETAMAX」は1974年9月6日出願、1979年11月30日登録(第1398683号)、2019年11月30日登録後の本権利抹消(存続期間満了)。
^ ソニー・ビクター・松下電器のクロスライセンス契約の関係もあり、ベータも低価格機種でパートタイムローディングを採用した機種があった一方、VHSでは1990年代以降、中位機種以上を中心にリニアタイムカウンターとフルローディングの採用が増加し、ソニーもVHS・S-VHS参入後に搭載した。
^ 蓄音機が初めて開発されたときは状の記録媒体が使われていたが、量産が困難なために平面で円形のレコードになった。しかし、こうすることにより内側と外側で走行速度の差による音質、特に高音域再現性の差異が生じることになった。
^ βIとβIsはテープ速度が同じではあるが、βIはリニアエンファシス、βIsはβII/βIIIに類似したノンリニアエンファシスを採用しており、βIで記録したテープをβIsモードで再生するとスミアが発生する。βI再生のみ対応している古いVTRでβIs記録されたテープを再生するとハイバンド記録されていることから反転現象が発生し、エンファシスも異なることから正常な信号としては再生されない。またβIsは特殊再生用ヘッドの転用を前提としているため、βIとはトラック幅も異なっている。
^ 海外ではSuperBetaと称していた。
^ VHS規格でメタルテープを使用したものにはW-VHSがあるが、テープ価格は同様に高止まりした。
^ Beta hi-fiで記録したテープは、ノーマルベータの映像記録領域にhi-fi音声が一部重なるためノーマルベータ機種で再生した場合に再生画像に帯ノイズが出る。Hi-Band記録のテープは磁気情報量が多いため、Hi-Band非対応の機種で再生した場合に黒い尾を引くようなノイズ(反転ノイズ)が出る場合がある。Hi-Band対応機ではEDベータを除く全ての規格が、EDベータ機ではベータ全フォーマットの再生が可能である。
^ 1988年にはソニーもVHSを併売開始したが、旧来のベータユーザーへの不安払拭を目的とした広告を行っており、その際は「ソニーはベータマックスをやめません。ご信頼におこたえします。」とストレートな表現が為されていた。
^ 1988年にソニーもVHSを併売開始し事実上ベータが敗退した際に、先のサトウサンペイは当時朝日新聞に連載していた漫画「フジ三太郎」にそのベータ敗退に失望する事をネタにした作品を掲載したことがある(朝日新聞1988年1月13日付)。

出典^ a bソニーベータマックスVTRをご愛用のお客様へ、ソニー、2002年8月27日
^ a b cベータビデオカセットおよびマイクロMVカセットテープ出荷終了のお知らせ、ソニー、2015年11月10日


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:130 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef