1990年10月3日のドイツ再統一以来、ベルリンはハンブルクやブレーメンとともに3つある都市州として、全16の連邦州を構成している。1995年4月27日にはブランデンブルク州と州首相同士が合併に合意[49]し、合併案は両州の議会を通過したが、翌1996年5月5日の住民投票でブランデンブルク州側の反対が多く否決された[50]。
州の政治赤の市庁舎ベルリン市長フランツィスカ・ギファイ(2023年1月現在)
ベルリン州の議会はベルリン市議会(Abgeordnetenhaus)であり、147議席で構成されている(2023年1月現在)。議員の任期は5年[51]。ベルリンは都市州であるため、議会は市議会と州議会の権限を併せ持つ[51]。
ベルリン市長(Regierender Burgermeister、直訳的には「統治者である市長」)は、議会議員選挙のたびに議会によって選出され、ドイツ連邦議会が任命する[51]。
ベルリン市長は州政府(ベルリン市参事会、Senat von Berlin)を率いる[51]。州政府は、市長のほか8人の閣僚(Senat、直訳的には「元老」)によって構成される[51]。閣僚はそれぞれ州政府の「省」を率いる[51]。閣僚のうち2人は副市長(Burgermeister、直訳的には「市長」)を務める[51]。市長および州政府の執務は赤の市庁舎で行われる。
議会詳細は「ベルリン市議会」を参照
2023年ベルリン市議会選挙(英語版)(2021年選挙の再選挙)の結果、ドイツキリスト教民主同盟(CDU)が議会第1党の座を奪還し、それまで議会与党だったドイツ社会民主党 (SPD) と連立を組み、22年ぶりに市長の座を奪還した。各党の「得票率/獲得議席数(無効となった前回2021年選挙からの増減)/議席占有率」は以下の通りである。
ドイツキリスト教民主同盟(CDU) 29.7%/52議席(+22)/32.7%
ドイツ社会民主党(SPD) 19.9%/34議席(-2)/21.4%
同盟90/緑の党(Die Grunen) 19.2%/34議席(+2)/21.4%
左翼党(Die Linke) 12.3%/22議席(-2)/13.8%
ドイツのための選択肢(AfD) 9.0%/17議席(+4)/9.4%
自由民主党(FDP) 3.9%/0議席(-12)/0.0%
過去、2001?2011年にはSPDと左翼党が連立していた。その後の2011?2016年は、SPDとCDUによる連立政権であった。この時期、ドイツ海賊党がベルリン市議会の議席を有しており、同党としてはこれが州議会レベルで初の議席獲得であった[52]。 詳細は「ベルリン市長」を参照 ベルリン州の年間予算規模は2007年度で205億ユーロでこれには8000万ユーロの余剰金も含まれる。この数値はベルリンの政治史の中で初めての黒字を示している[53]。歳入の増加によるもので、ベルリン参事会では2008年に増加する予算の余剰金を計算している。ベルリン州の予算額の合計には約55億ユーロのドイツ政府か連邦州の財源が含まれている[54]。一方で再統一に関連しベルリンは他のドイツの州よりも多くの負債があり、2007年12月現在の負債は600億ユーロに上る[55]。2011年には高いレベルの公債により連邦および州安定理事会 (Stabilitatsrat von Bund und Landern) より財政危機都市の宣言をするよう促されている[56]。 ベルリン州は12の行政区(Bezirk)で構成されている。2001年まで23区が設置されていたが、現在は行政改革によりそれぞの区の権限が強化され、行政区の再編が行われた。各行政区には複数の地区(Ortsteil)が含まれる。
歴代市長
1990年-1991年: ヴァルター・モンパー
1991年-2001年: エーベルハルト・ディープゲン
2001年-2014年: クラウス・ヴォーヴェライト
2014年-2021年: ミヒャエル・ミュラー
2021年- : フランツィスカ・ギファイ
予算
行政区詳細は「ベルリンの区および地区一覧」および「ベルリンの行政区」を参照