ベルリン
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1920年代には世界で3番目に大きな都市であった[10]。第二次世界大戦後、ベルリンは東ドイツの首都である東ベルリンと、西ドイツの事実上の飛び地で周辺をベルリンの壁(1961-1989)で囲まれた西ベルリンに分断された[11]。1990年のドイツ再統一によりベルリンは再び首都としての地位を得て[12]、147の大使館が置かれる[13][14]。ベルリンは文化や政治、メディア、科学の世界都市である[15][16][17]。アメリカのシンクタンク2017年に発表した総合的な世界都市ランキングにおいて、世界14位の都市と評価された[18]

経済的にはサービス産業を基盤とし創造産業やメディア産業、コンベンション会場などが包括されている。ベルリンはまた、欧州大陸の航空や鉄道交通の中枢でもあり[19][20] 、代表的な観光地である。重要な産業にはIT、製薬、生物医学技術、生物工学、電子工学、交通工学、再生可能エネルギーが含まれる。ベルリンは有名な大学や調査機関、著名人が本拠としており、多数の博物館、世界的なオーケストラ、オペラ座を持ち、ベルリンマラソンなど多くのスポーツイベントも催されているほか[21]、都市の光景や歴史的な遺産は国際的な映画製作には人気な場所となっている[22]。ベルリンでは多く祭典や多様な建築、ナイトライフ、現代芸術、公共交通機関の路線網、世界で最も居住に適した都市など様々な分野でも良く知られた都市である[23]

ドイツ最大の都市であり立法・行政の中心地ではあるが、地方分権の歴史が長いドイツでは、司法の中心地はカールスルーエ、金融と交通の中心地はフランクフルト、産業の中心地はルール地方ミュンヘンシュトゥットガルトケルンとされ、東京(日本)やソウル(韓国)、パリ(フランス)のような首都一極集中という状態はない[24]。戦間期には科学技術や文学、哲学、芸術などが発展しヴァイマル文化によりドイツはもっとも進んだ国となった[25][26]。1988年の欧州文化首都に選ばれている[27]。現代の都市ベルリンは発展の一方で、特に東側の人口停滞などから都市構造の変革が進められている[28]
地理西から東方向へ見たベルリン中心部
地勢

ベルリンはドイツ東部に位置し、ポーランドとの国境から西側に60 km離れた場所に位置する。ベルリン周辺部は主に森林が広がり平坦な地形で低地の湿地帯である。広大な北ヨーロッパ平野の一部でこの平野はフランス北部からロシア西部まで延びている。ベルリン-ワルシャワ間はUrstromtalと呼ばれる原流谷で、北の低バルニム台地から南のテルトウ台地までは氷床から流れ出た融水によりヴァイクセル氷河期(最終氷期)の終わりに形成された。シュプレー川はこの谷を現在流れている。

シュパンダウはベルリンでもっとも西にある区であるが、シュプレー川はそこでハーフェル川と合流する。ハーフェル川は北から南に向かってベルリン西部を流れている。ハーフェル川の流路には湖が点在し、最大の湖はテーゲル湖と大ヴァンゼー (湖)である。これらの湖からはシュプレー川上流に水が流れ、ベルリン東部のミュッゲル湖を通っている[29]

現代のベルリンはシュプレー川流域の両側に都市が大きく広がっている。ライニッケンドルフ区パンコウ区の両区の大部分はバルニム台地に位置し、シャルロッテンブルク=ヴィルマースドルフ区シュテーグリッツ=ツェーレンドルフ区テンペルホーフ=シェーネベルク区ノイケルン区のほとんどはテルトウ台地に位置している。

シュパンダウの一部はベルリン原流谷とナウエン平野に位置し、これはベルリン西部に延びている。ベルリンの最高地点は市の郊外ではトイフェルスベルクとミュッゲルベルゲ、中心部ではクロイツベルクである。クロイツベルクは海抜66 m、トイフェルスベルクとミュッゲルベルゲは海抜115 mある。なおトイフェルスベルクは第二次世界大戦の瓦礫により人工的に築かれた丘である。
気候森林と湖が多いベルリン郊外

ベルリンの気候はケッペンの気候区分によれば西岸海洋性気候に属している。夏は温暖でしばしば湿気があり、平均最高気温は23?26℃、平均最低気温は13?15℃である。冬は比較的寒冷で平均最高気温は4?5℃で平均最低気温は-1?0℃であり、時に-10℃を下回ることもある。春や秋はひんやりするか穏やかである。ベルリンは市街地の建物により微気候(ヒートアイランド)が起こり気温は1?4℃ほど周辺地域より高くなる[30]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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