あるベルヌーイ試行が、有限回の同様に確からしい結果における事象を表しており、成功が S 回、失敗が F 回であった場合、成功のオッズは S : F {\displaystyle S:F} 、失敗のオッズは F : S {\displaystyle F:S} である。これにより、確率とオッズについて次の式が得られる。 p = S / ( S + F ) q = F / ( S + F ) o f = S / F o a = F / S {\displaystyle {\begin{aligned}p&=S/(S+F)\\q&=F/(S+F)\\o_{f}&=S/F\\o_{a}&=F/S\end{aligned}}}
ここで、確率ではなく結果の数を除算することでオッズを計算しているが、これらの比率は両方の項に同じ定数係数を乗算することのみが違うため、比率は同じである。
ベルヌーイ試行を記述する確率変数は、多くの場合、1 =「成功」、0 =「失敗」という規則を使用してエンコードされる。
二項試行は、ベルヌーイ試行に密接に関連している。独立したベルヌーイ試行の回数を n {\displaystyle n} 、それぞれの成功の確率を p {\displaystyle p} とし、成功数をカウントする。二項試行に対応する確率変数は B ( n , p ) {\displaystyle B(n,p)} で示され、二項分布を持つ。試行 B ( n , p ) {\displaystyle B(n,p)} において成功が k {\displaystyle k} 回であったときの確率は次式で与えられる。 P ( k ) = ( n k ) p k q n − k {\displaystyle P(k)={n \choose k}p^{k}q^{n-k}}
ここで、 ( n k ) {\displaystyle {n \choose k}} は二項係数である。
また、ベルヌーイ試行は、負の二項分布 (一連の繰り返されるベルヌーイ試行において、指定された数だけ失敗するまでの成功数の分布)などの様々な確率分布につながる。
複数のベルヌーイ試行が実行され、それぞれに別の成功の確率がある場合、これをポアソン試行(英語版)という[3](ポアソン二項分布も参照)。 公正なコインを4回投げて、表が出る回数が2回となる確率を考える。 この試行では、表が出ること「成功」、裏が出ることを「失敗」と定義する。コインは公正であると想定されているため、成功の確率 p は p = 1 2 {\displaystyle p={\tfrac {1}{2}}} である。従って、失敗の確率 q {\displaystyle q} は次式で与えられる。 q = 1 − p = 1 − 1 2 = 1 2 {\displaystyle q=1-p=1-{\tfrac {1}{2}}={\tfrac {1}{2}}} 上記の式を使用して、4回のコイントスのうち表が出る回数が2回となる確率は、次式のように求められる。 P ( 2 ) = ( 4 2 ) p 2 q 2 = 6 × ( 1 2 ) 2 × ( 1 2 ) 2 = 3 8 {\displaystyle {\begin{aligned}P(2)&={4 \choose 2}p^{2}q^{2}\\&=6\times ({\tfrac {1}{2}})^{2}\times ({\tfrac {1}{2}})^{2}\\&={\dfrac {3}{8}}\end{aligned}}}
例:コイントスの場合
解