ベネラ1号
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この他に2.4 mのアンテナブームとT字型アンテナも備えていた[1]

搭載された観測機器は10種類に及ぶが、主なものは以下の通り。

微小隕石及び太陽風検知測定器(アンテナブームに搭載)

ガイガー計数管

磁束磁力計

光電子増倍管

温度計

赤外線および紫外線放射計

この他に探査機には軌道修正用にKDU-414エンジンが搭載されていた。内部温度調整はモーターを備えた熱シャッターによって行われた。
経過

ベネラ1号打上げは2回のステップで行われた。最初のステップでは、R-7シリーズであるモルニヤロケットを用いて、探査機と4段目ロケットをスプートニク8号として地球から229 - 282 kmの待機軌道に乗せ、その軌道上から4段目ロケットを点火して金星へ向かう軌道に乗った。これは軌道上からの効率的な打上げの最初のデモンストレーションであった。またそれは、無重力下で動作する世界初の再点火可能なロケットエンジン11D33の最初の使用例であった。

地球から190万 km離れた地点において行われた3回のテレメトリー送信は無事成功し、地球地磁気境界面付近で集められた太陽風宇宙線データが送信された。そしてこれによりルナ2号で発見された太陽風に伴うプラズマが深宇宙にまで及んでいることが確認された。しかし7日後に予定されていた観測データ送信は行われなかった。その後、1961年5月19日・20日にはベネラ1号は金星の10万 km以内に接近し、そして太陽周回軌道に入った。6月には英国ジョドレルバンク天文台電波望遠鏡の助けを借りてベネラ1号からの弱いシグナルが検出されたとの話もあるが詳細は不明である。ソビエトのエンジニア達はベネラ1号は太陽方向センサーが過熱したために故障したと考えていた。

ベネラ1号は宇宙船設計の重要なマイルストーンであった。最初の近代的宇宙探査機であり、それまでにない多くの先進性を備えていた。フライト中の大部分は姿勢を安定させるために機体にスピンを掛けていたが、それにも関わらず中間軌道修正を行えるように設計されており、その時にはスピンを解除して太陽と星(カノープス)測定によって機体向きを決定し、3軸安定モードへ入るようになっていた。そして金星到達後は今度は太陽と地球を用いて別の3軸安定モードへ入り、データをパラボラアンテナで中継するようになっていた。
参考文献^ “ ⇒Venera 1”. Master Catalog. NASA NSSDC. 2013年9月24日閲覧。

関連項目.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、ベネラ1号に関連するカテゴリがあります。

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