またレスター大学の研究により、15世紀のイングランド王・リチャード3世の血縁であることが判明しているが[9]、ドラマ『ホロウ・クラウン/嘆きの王冠』ではこのリチャード3世役を演じている[10]。レスターの駐車場で発見されたリチャード3世の遺骨が2015年3月に同市の大聖堂に埋葬された際、カンバーバッチはリチャード王に捧げる詩を朗読した[11]。
ウェスト・サセックスのBrambletye校で学び[12]、名門パブリックスクールであるハーロー校に進んでから演劇を始める。大学入学前のギャップ・イヤーにチベットの僧院で英語を教え[13]、マンチェスター大学で演劇を学び[14]、同大学を卒業後もロンドン音楽芸術学院で引き続き演劇を学んだ。 2001年から、オープン・エア・シアター、アルメイダ・シアター、王朝劇場、英国立劇場などの古典舞台で重要な役を演じた。2005年にアルメイダ・シアター
キャリア
2004年、BBC『ホーキング』で若き日のスティーヴン・ホーキングを演じてモンテカルロ・テレビ祭の主演男優賞を受賞。
2006年、18世紀後半のイギリス帝国で奴隷貿易の廃止に努めたウィリアム・ウィルバーフォースの伝記映画『アメイジング・グレイス』で、ウィルバーフォースの親友で若くして首相になったウィリアム・ピットを演じた。この役でロンドン映画批評家協会賞助演男優賞にノミネートされた。『つぐない』(2007年)、『ブーリン家の姉妹』(2008年)などに出演し、2009年にはチャールズ・ダーウィンの伝記映画『クリエイション ダーウィンの幻想』でダーウィンの友人ジョセフ・ダルトン・フッカーを演じた。
2010年、BBC『SHERLOCK(シャーロック)』でシャーロック・ホームズを演じ、英国アカデミーテレビ賞主演男優賞にノミネートされた。
2011年にはスティーヴン・スピルバーグ監督の『戦火の馬』に出演。『SHERLOCK』を視聴して起用を決めたというスピルバーグからも演技を絶賛され、「彼はまるでフェラーリのようだ。演技力のある俳優は異なる物語、映画、撮影手法の要求に合わせられるんだ」と評された[15]。ジョン・ル・カレ原作でトーマス・アルフレッドソン監督の『裏切りのサーカス』ではゲイリー・オールドマン、コリン・ファース、トム・ハーディらと共演している。2012年公開の『ホビット 思いがけない冒険』では竜のスマウグと死人遣いのモーションキャプチャを務め、声も当てた。
映画『スター・トレック イントゥ・ダークネス』(日本公開は8月23日)ではカーン・ノニエン・シンを演じ、「世紀の悪役」として世界中から絶賛されたが、ホワイトウォッシングと批判もされた。