ヘルシンキ
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他の点では、鉄道や産業化などの技術の進歩は都市の成長の背後にある重要な要素であった。
20世紀

フィンランドの20世紀前半の歴史は混乱し続けたが、ヘルシンキは継続的な発展が続いた。1939年11月30日には、ソビエト連邦が不可侵条約を破棄して冬戦争が始まり、初日からヘルシンキ工科大学や民家が空爆を受けて大きな被害を出した[13]

ヘルシンキのランドマークとなる出来事は第15回大会となるヘルシンキオリンピックが1952年に開催された。1970年代にはフィンランドでの急速な都市化が他のヨーロッパの地域と比べ比較的遅く起こり、都市圏の人口は3倍になり地下鉄網などが整備されている。
地理SPOTからのヘルシンキ、エスポー地域の衛星写真。

ヘルシンキはいくつもの湾や半島、島々に市街が広がっている。市街の中心は半島の南側に広がるが、実際の名称であるヴィロンニエミ(英語版)の名で呼ばれることはあまりない。多くのヘルシンキ中心部の外側は互いに森林の区画で分かれていたものが、戦後開発された郊外で構成されている。ヘルシンキ中央公園(英語版)は中心部から北側の市境に延びる市民の憩いの場である。ヘルシンキの大きな島にはセウラ島(英語版)とラウッタ島(英語版)、コルケアサーリ(英語版)(ヘルシンキ動物園)がある。他の重要な島には要塞の島であるスオメンリンナ島や軍の島であるサンタハミナ島(英語版)がある。ピヒラヤ島(英語版)はゲイやナチュラリストにサマースポットとして好まれ、ニューヨークのファイアーアイランド(英語版)に匹敵する。
都市的地域ヘルシンキの都市的地域

ヘルシンキの都市的地域は10の異なった自治体[14]に広がり、フィンランドでは唯一メトロポリスを形成している。[15]人口は1,156,211人を擁し、面積は631.11km2を占め、人口密度は1,836.8人/km2である[16]。フィンランドでは最も人口密度が高い地域で、ヘルシンキに続くタンペレの3.7倍になる。

ヘルシンキの首都圏はヘルシンキ、エスポー、ヴァンター、カウニアイネン(英語版)の都市で構成され、74,511km2を占め人口は約100万人である。フィンランドの国土の0.2%の地域に人口の19%が居住し、住居の密度はフィンランドの平均よりも高い。ヘルシンキ首都圏には雇用も大きく集中し、約58万人の雇用を擁している。土地利用の度合いに関わらず、地域には大規模な保養地や緑地が広がっている。ヘルシンキ首都圏は世界最北の人口100万人を越える都市的地域で、欧州連合加盟国の首都の中でも最北の都市である。また、ヘルシンキ大都市圏には130万人の人々が暮らしこれはフィンランド人の4分の1にあたる。
気候

ヘルシンキは亜寒帯湿潤気候または湿潤大陸性気候である。バルト海北大西洋海流の影響により冬の寒さは軽減され、高緯度に関わらず同緯度にある他の地点より高い。冬(12月?2月)の平均気温は-3.7℃である。?20 °C (?4 °F)を下回るのは通常、年に1、2週間くらいである。しかしながら、緯度のため冬至のあたりには昼の時間は6時間と続かず日照は弱く、とても曇りがちな天候はこの時期の暗さを強調している。逆にヘルシンキの夏は長い昼の時間を享受し、夏至の頃には19時間ある[17]。夏(6月?8月)の最高平均気温は20.2℃である。海洋性の影響により夏の気温は涼しく、夜間の気温は内陸部より高い。夏の気温が25 °C (77 °F)を超えることはまれである。

ヘルシンキ (1991?2020)の気候
月1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月年
最高気温記録 °C (°F)8.5
(47.3)10.3
(50.5)15.1
(59.2)21.9
(71.4)27.6
(81.7)30.9
(87.6)33.2
(91.8)31.2
(88.2)26.2
(79.2)17.6
(63.7)13.4
(56.1)10.5
(50.9)33.2
(91.8)
平均最高気温 °C (°F)?2.1
(28.2)?2.8
(27)1.2
(34.2)8.1
(46.6)14.8
(58.6)19.0
(66.2)21.9
(71.4)19.8
(67.6)14.5
(58.1)8.0
(46.4)3.1
(37.6)?0.1
(31.8)8.8
(47.8)
日平均気温 °C (°F)?4.3
(24.3)?4.8
(23.4)?1.4
(29.5)4.4
(39.9)10.7
(51.3)15.1
(59.2)18.1
(64.6)16.5
(61.7)11.5
(52.7)5.6
(42.1)1.3
(34.3)?1.9
(28.6)5.9
(42.6)
平均最低気温 °C (°F)?6.6
(20.1)?6.8
(19.8)?3.8
(25.2)1.1
(34)6.7
(44.1)11.6
(52.9)14.6
(58.3)13.3
(55.9)8.7
(47.7)3.4
(38.1)?0.6
(30.9)?3.8
(25.2)3.2
(37.8)
最低気温記録 °C (°F)?34.4
(?29.9)?33.0
(?27.4)?31.3
(?24.3)?19.8
(?3.6)?7.0
(19.4)?0.5
(31.1)4.9
(40.8)2.1
(35.8)?4.5
(23.9)?13.9
(7)?25.5
(?13.9)?35.0
(?31)?35
(?31)
降水量 mm (inch)53.2
(2.094)40.0
(1.575)33.2
(1.307)35.7
(1.406)37.6
(1.48)63.0
(2.48)63.0
(2.48)75.2
(2.961)59.2
(2.331)79.0
(3.11)70.9
(2.791)61.5
(2.421)671.5
(26.436)
出典: ⇒http://www.pogodaiklimat.ru/history/02978.htm

都市景観

ヴァッリラ地区

ヘルシンキ中心部のアレクサンダー通りAleksanterinkatu

ヘルシンキ中心のAleksi

夏のElaintarhanlahtiの眺め

カタヤノッカのLuotsikatu

国会議事堂

ドイツの建築家カール・ルートヴィヒ・エンゲル(英語版) (1778?1840)は新しい都市の中心を設計するよう任命された。エンゲルはいくつかのヘルシンキの新古典主義建築の建築物の設計に携わっている。エンゲルの都市計画の中心的なポイントはヘルシンキ元老院広場である。周辺には東側にフィンランド政府宮殿(英語版)、西側にヘルシンキ大学の本館、北側にエンゲル没後12年の1852年に完成した巨大なヘルシンキ大聖堂がある。後にエンゲルの新古典主義の都市計画に刺激され「北の白い都市」と形容されている。しかしながら、ヘルシンキはカレワラの強い影響や1900年代初期にデザインされたナショナル・ロマンティシズムに強く影響を受けた多くのアール・ヌーヴォーの建築物も同様におそらくより有名で、この時代ナショナル・ロマンティックアートではポピュラーなテーマであった。


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