ヘリコプター
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日本では、1903年に歌人・発明家の丸岡桂が制作した人力式の二重反転式ローター「丸岡式人力ヘリコプター(昇空器)」[10][11][12] や、1937年頃に馬淵清一が制作した「馬淵式ヘリコプター」の記録があり、1944年には横浜高等工業学校で広津万里教授が助手や学生の協力を得て、双ローター形式のヘリコプター「特殊蝶番レ号」を開発した記録がある[13]

西原勝『航空少年読本』(1940年)には次の説明がある。

「.mw-parser-output ruby.large{font-size:250%}.mw-parser-output ruby.large>rt,.mw-parser-output ruby.large>rtc{font-size:.3em}.mw-parser-output ruby>rt,.mw-parser-output ruby>rtc{font-feature-settings:"ruby"1}.mw-parser-output ruby.yomigana>rt{font-feature-settings:"ruby"0}螺旋翼機(らせんよくき)」=(ヘリコプター)は人の乗れる竹とんぼで、発動機(はつどうき)で廻(まわ)るプロペラの推進力(すいしんりょく)を垂直(すいちょく)に作用(さよう)して、上昇するものです。

1945年には、太平洋戦争で敗れた日本を占領した米進駐軍が使用し日本人を驚かせた記録が残っている[14]。1952年に読売 Y-1萱場ヘリプレーン萩原JHXヘリコプターが開発されたが、どれも飛行には至らなかった。[13]全日本空輸の前身である日本ヘリコプター輸送が1952年12月27日に宣伝活動を目的に設立されている。1988年6月20日 - 1991年10月18日まで、シティエアリンク羽田成田を結ぶ路線を運航していたが、騒音問題に加えて一般の飛行機に比べ運航コストが高く、航空路線としては不採算で廃止となった。

1995年にゲン・コーポレーションによって1人乗りのH-4の試験飛行が実施された。その他には国内の愛好家が製作したホームビルト機で実際に飛行した例が複数ある。

2017年時点、東邦航空により八丈島 - 御蔵島 - 三宅島 - 伊豆大島 - 利島の往復と、八丈島 - 青ヶ島の往復で東京愛らんどシャトルと名付けられた定期航路が運航されている。これが日本で唯一の定期乗合ヘリコプター航路である。社用機としても一定の需要があり、中小の航空会社では運航を受託するビジネスを展開している。

香港マカオではこの2点間を結ぶヘリコプターの定期航路(香港エクスプレス航空)があり、かつてこれは世界で唯一のヘリコプターによる国際線の定期航路であったが、どちらも中国に返還されたため、現在では(出入境にパスポートが必要ではあるものの)国内便として運航されている。その他、利用客の多い定期路線としてはモナコ - ニースフランス)間やバンクーバー - ビクトリア間などがある。

2021年にはアメリカ航空宇宙局(NASA)が火星に送り込んだ無人ヘリコプター「インジェニュイティ」(Ingenuity)が飛行を成功させ、地球の大気より遥かに希薄な火星の大気でもヘリコプターが実用可能であることを実証した[15]
用途火器により武装した軍事用途のヘリコプター(Mi-24A

ヘリコプターは滑走路を使わず離着陸できるため様々な場所で利用されている。主な用途は人員輸送、貨物輸送、人命救助、報道、遊覧などである。

人員や貨物の輸送では、滑走路のない離島、山間部、石油プラットフォーム、ヘリポートのある都市部のビル屋上への離着陸。

空き地などへの離着陸も可能なため救急搬送用のドクターヘリ、ホバリングも可能なので災害救助用の警察や消防などの防災ヘリコプター、船舶のヘリパッドにも離着陸できるため沿岸警備隊海上保安庁巡視船での洋上捜索救難活動にも使用される。

軍事用としては、警戒監視、対潜哨戒機攻撃機としての用途もある[注 3]。その他、テレビ局の報道中継用、空撮農薬散布用の小型機、遊覧飛行用などとしても使われる。
用語
構造

ヘリコプターはその機構の複雑さからか「機械仕掛けの神」と称される事もあり[16]航空宇宙工学の一分野としてヘリコプタ工学がある[17][18]
メインローター
機体上部で回転する翼のことで、これが回転翼の名称由来になっている。回転する事により飛行に必要な揚力を得る。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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