SI単位ではなく、「SI単位と併用できる非SI単位」である[1]。「SI単位と併用できる非SI単位」には、他に、時間の分・時・日、長さの天文単位、角度の度・分・秒、体積のリットル、質量のトン・ダルトン、エネルギーの電子ボルト、比の対数のネーパ・ベル・デシベルがある。 ヘクタールは、日本の計量法では特殊の計量である「土地の面積の計量」に限定して使用できる単位という扱いになっている[† 4]。計量単位令では、かつてのメートル法の流れを汲んで、ヘクタールをアールの100倍と定義している。 名称の由来は100倍を表すヘクト(h, 102)とアール(a, 100 m2)の組み合わせであった。しかし現在では、国際単位系でも計量法でもSI接頭語としてのヘクトとアールの組み合わせという扱いではなく、単独に特別の単位という扱いになっている。 なお、アールは、「SI単位と併用できる非SI単位」でさえもなく、国際単位系では使用が認められていないことに注意。そのために、ヘクタールの定義は、100 アールではなく、1 hm2 = 104 m2となっている。ただし計量法においては国際単位系とは異なって、アールを土地の面積の計量に用いることができる[† 5]。 平方メートルと平方キロメートルの間には100万倍の開きがあるため、その間の面積を表すのに便利であり、また日本では尺貫法による町とほぼ等しい(1 町 = 120/121 ha ≒ 0.991736 ha)こともあって、土地面積を表す単位として平方キロメートルと共に広く使われている。 漢字表記は「?屈?列」「陌」がある。またアールを表す「安」や「亞」に「百」を付けた「?」「?」などの表記もある。 フランスでメートル法が導入された1795年に、アール (are) は 100 m2 と定義され、同時にヘクタール ("hecto-" + "are") が 100 a と定義されたのが最初である。 国際的には、アール (a) がメートル法の一部として1879年の国際度量衡委員会で採択された時に、ヘクタールはアールの補助単位とされた。そのときに、1 ha は 100 a と定義された。なお、現在の国際単位系では、「補助単位」という分類そのものが廃止されている。 記号UnicodeJIS X 0213文字参照名称 Unicodeには、ヘクタールを表す上記の文字が収録されている。これらはCJK互換用文字であり、既存の文字コードに対する後方互換性のために収録されているものであるので、使用は推奨されない[3][4]。
概要
歴史
符号位置
㏊U+33CA-㏊
㏊ヘクタール
㌶U+33361-13-39㌶
㌶全角ヘクタール
脚注[脚注の使い方]
注釈^ フランス語発音: [?kta?]
^ イギリス英語発音:[?hekte?(r)]、[?hekt??(r)]
^ アメリカ英語発音:[?hekter]
^ 計量単位令[2]別表第6 項番7後段。
^ 計量単位令[2]別表第6 項番7前段。
出典^ SI国際文書第9版(2019)、「表8 SI単位と併用できる非SI単位」、p.114
^ a b “計量単位令
^ “ ⇒CJK Compatibility” (2015年). 2016年2月21日閲覧。
^ “ ⇒The Unicode Standard, Version 8.0.0”. Mountain View, CA: The Unicode Consortium (2015年). 2016年2月21日閲覧。
参考文献
国際度量衡局 (BIPM); (独)産業技術総合研究所 計量標準総合センター (NMIJ)(訳・監修). “国際単位系 (SI) 国際文書第9版(2019年)日本語版
外部リンク
ヘクタール(面積)単位換算表
関連項目
SI併用単位
単位の換算一覧
面積の比較