プロレタリアート
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その上で、近代ブルジョワ社会においては全社会がブルジョワジーとプロレタリアートに分かれていくこと(両極分解論)、そして最終的にはプロレタリア革命によってプロレタリアートが勝利し、階級対立の歴史が終わることを予言した[1]

エンゲルスが1895年に死んだ後、マルクス主義政党として急速に勢力を拡大していたドイツ社会民主党において修正主義論争が起こった。エドゥアルト・ベルンシュタイン株式会社制度のためイギリスやフランスにおいて有産層はむしろ増えていることを指摘し、『共産党宣言』の両極分解論を否定した[2]。事実、西欧先進国においてはプロレタリア政党は権力を獲得できなかった。むしろプロレタリアートが多数を占めていないロシア中国において革命が起こった。

1989年に起きた東欧革命と1991年のソビエト連邦の崩壊ソビエト連邦東欧の主だった社会主義体制国家が崩壊し、資本主義体制下で存続していた共産党をはじめとする数ある共産主義政党・社会主義政党も社会主義革命を目指した政党綱領を放棄し、あるいは綱領中で党がもっぱらその利益を代表するとしたプロレタリアート概念を取り下げて、特定の階級を代表しない、いわゆる国民政党へ転じたため、政治的に有意に用いられるのは存続した社会主義体制国家とその支配政党にほぼ限定されるものとなった。

ただし、新自由主義的な経済政策のもと、正規雇用にありつけず安定した生活が送れない多くの人々が生み出され、経済先進国に出現した新たな貧困層をプロレタリアートになぞらえて不安定なプロレタリアート=プレカリアートと呼ぶようになり、この概念は姿を変えて存続している。
脚注[脚注の使い方]^ マルクス; エンゲルス 著、大内兵衛向坂逸郎 訳『共産党宣言』岩波書店岩波文庫〉、1951年。 
^ エドゥアルト・ベルンシュタイン 著、佐瀬昌盛 訳『社会主義の諸前提と社会民主主義の任務』ダイヤモンド社、1974年。 

関連項目

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ルンペンプロレタリアート

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