一般に、映画は三幕構成になっている。三幕構成のモデルは映画制作の基礎である[29][30]。三幕構成では、映画は3つの幕 (act) に分けられ、それぞれの幕は「設定」「対立」[31]「解決」の役割を持っている[32]。幕と幕はターニング・ポイント[33] (プロットポイント) でつながっている[34]。ターニング・ポイントとは、幕と幕の境目にあり、「アクションを起こさせ、物語を違う方向性に向かわせる事件やエピソードなど」を指している[35]。実際のプロット作成には以下のような技術が用いられている (後述)。 トリートメント アウトラインは、それぞれのシーンを数行で書き出したものである。これは実際の脚本に最も近い段階であり、シガーによれば、アウトラインの情報だけで脚本を書き始めることが出来る。以下は『アナと雪の女王』('13) の冒頭の例[38]である〔出典の例を改変〕[39]。 ジャーナル[注釈 3]は、キャラクターの掘り下げを行うための手記である。ジャーナルは、キャラクターの内面を描写し、それにより、キャラクターの言動を理解するツールになる。ジャーナルでは、キャラクターの人物描写、行動、人間関係、収入、家族構成、および学歴/学校歴などといった種々の情報が明確にされる。書き手の知人の中に、キャラクターと似ている点を見出すことも方法の一つである。また、ジャーナルによって作品のテーマを考察することも出来る (テーマがキャラクターに与える影響など)。
トリートメント
アウトライン
アナが寝ているエルサを起こし、舞踏室で魔法の雪遊びをする。ここでアナとエルサを設定する。
アナとエルサの関係を固める。姉妹はオラフという名前の雪だるまを作る。
アナがエルサのミスで氷の魔法を頭に受ける。国王夫妻が異変に気づく。
一家はトロールの集落に急ぐ。長老はアナを回復させ、警告する。アナは魔法の記憶を消される。
魔法の存在を伏せるため、エルサは国王により部屋に隠される。アナもエルサから引き離される。
ジャーナル