プログレッシブ・ロック
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ピンク・フロイド以前の1967年ごろには、すでにムーディー・ブルースプロコル・ハルムナイスらの一部の曲に、プログレッシブな曲調が見られた[10]フランク・ザッパらは、その音楽は十分に先進的、前衛的ながら、上記条件にあまり該当しないためにプログレッシブ・ロックにはカテゴライズされないこともあった。それらはアヴァンギャルド・ロックや実験音楽、アート・ロックなどの別のジャンルに含まれる。

上記のバンドのほかに、イギリスでは、ソフト・マシーンをはじめとするカンタベリー出身のジャズ・ロック・バンドが体系化したカンタベリー・ロックが登場した。さらに、1960年代から1970年代にかけてドイツで生まれた実験的な音楽を指すクラウトロックもプログレッシブ・ロックの一派とされる。一方、1970年代のアメリカでは、カンサスボストンジャーニーなどが台頭し、アメリカン・プログレ・ハードというジャンルが登場し、ヒット曲を連発した。だが、このジャンルはコーポレート・ロック、産業ロックなどと英米、日本の音楽ジャーナリズム、ロック・ファンから批判された。1970年代後半、パンクニュー・ウェイヴの登場により、ハードロックやプログレなど既存の勢力はパンク勢から激しい攻撃を受けた。その結果、プログレは衰退していった[11]。だが、のちにマリリオンらのネオ・プログレッシブ・ロックが現れ、再度注目されるようになっている。また、プログレッシブ・ロックの分野というよりもヘヴィメタルの分野に分類されるが、1990年代以降はドリーム・シアターなどによるプログレッシブ・メタルと呼ばれる音楽形態も生まれた。

プログレッシブという言葉を日本人が聞くとロックという言葉だけを連想するが、英語圏では「プログレッシブ・カントリー」[注 7]や「プログレッシブ・ブルーグラス」[注 8]など、気軽かつ頻繁に使用される。他にも、プログレッシブハウスやプログレッシブトランスというスタイルもクラブ・ミュージックのジャンルに存在する。
地域、サブジャンルと主なアーティスト
プログレ五大バンド
キング・クリムゾンピンク・フロイドイエスジェネシスエマーソン・レイク&パーマー(EL&P)
イギリスのプログレの五大バンド以外の主なミュージシャン、バンド
ムーディー・ブルースジェントル・ジャイアントルネッサンスストローブスカーヴド・エアヴァン・ダー・グラフ・ジェネレーター[12]バークレイ・ジェイムス・ハーヴェスト[13]ダリル・ウェイズ・ウルフザ・ムーブジェイド・ウォリアー[14]ファミリーキャメルグリーンスレイドクワイエット・サンジェスロ・タルホークウインドマイク・オールドフィールドナイスアトミック・ルースターマイティ・ベイビーアフィニティーグリフォンゴドレイ&クレームアラン・パーソンズ・プロジェクト[15]U.K.
カンタベリー・ロックの主なバンド
ソフト・マシーンキャラヴァンゴングハットフィールド・アンド・ザ・ノースナショナル・ヘルスエッグギルガメッシュヘンリー・カウ1960年代後半にカンタベリーで結成されたワイルド・フラワーズを祖とする。複雑な変拍子や即興演奏を多用しジャズ・ロック色が強いものが、カンタベリー派の曲調の一つとされる。
チェンバー・ロックの主なバンド
サード・イアー・バンドアート・ベアーズ[16]ユニヴェル・ゼロアール・ゾイプレザンアクサク・マブールロック以外のジャンルと結びつきが強いプログレのなかでも、とりわけ室内楽的なアプローチを大きく打ち出したジャンル。プログレッシブ・ロックと言っても、ロックの要素はあまりみられないことも多い。
シンフォニック・ロックの主なバンド
エニドキーボードや電子楽器を駆使し、プログレッシブ・ロックの壮麗な要素を強調した音像のバンド。エニドは、ほとんどクラシック音楽に聴こえる。
多国籍プログレの主なバンド
ツトム・ヤマシタズ・ゴー
イタリアン・プログレの主なバンド
PFMイ・プーバンコ・デル・ムトゥオ・ソッコルソオザンナゴブリン、ニュー・トロルス、アレアレ・オルメアルティ・エ・メスティエリオパス・アヴァントラロヴェッショ・デッラ・メダーリャマクソフォーネイル・ヴォーロクエラ・ヴェッキア・ロカンダロカンダ・デッレ・ファーテラッテ・エ・ミエーレイル・バレット・ディ・ブロンゾチェルヴェッロ、ムゼオ・ローゼンバッハ


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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