プログレッシブ・ロック
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プログレッシブ・ロックとは進歩的ロック、クラシック的ロック、アート・ロック、前衛ロック、実験的ロックなどの概念を包括したジャンルである。プログレッシブ・ロック・バンドはロックに、クラシックジャズフォーク、地域音楽などを融合させた。

アート・ロック[3]や「ニュー・ロック」、あるいは「シンフォニック・ロック」と呼ばれる場合もあるが、それぞれ微妙な差異を持ち、それらをプログレッシブ・ロックの一派に含めることもある。また、イギリス以外のイタリアフランスオランダドイツ、北欧にも、有力なバンドが存在し、ユーロロックとも呼ばれた[4]
詳細:歴史・定義

現在「progressive rock」は英語でも普通に使われている言葉である。省略形は「prog」。

日本におけるこの音楽用語の初出に関する一つの説として、1970年に発売されたピンク・フロイドの『原子心母/Atom Heart Mother』の日本盤のタスキに、「ピンク・フロイドの道はプログレッシヴ・ロックの道なり!」 (東芝EMIの石坂敬一が発案[5])というコピーが掲げられたのが初であるという説が有力とされる[注 2]

「プログレッシブ」とは、「進歩的」「先進的」「前衛的」というような意味だが、プログレッシブ・ロック・バンドという場合、そのアルバムや楽曲などには次のような特徴がある。

一部のバンドはアルバム全体を一つの作品とする概念(コンセプト・アルバム[6])も制作した

大作・長尺主義傾向にある長時間の曲

演奏技術重視で、インストゥルメンタルの楽曲も多い

技巧的で複雑に構成された楽曲(変拍子転調などの多用)

クラシック音楽ジャズ、あるいは現代音楽との融合を試みたものも多く、演奏技術を必要とする

シンセサイザーメロトロンなどといった、当時の最新テクノロジーを使用した楽器の積極的使用[7]

イギリスのバンドの場合、中流階級出身者が多かった[8]

上記の特徴は、ピンク・フロイド[9]キング・クリムゾン[注 3]イエス[注 4]エマーソン・レイク・アンド・パーマー[注 5]ジェネシス[注 6]などのバンドに見られる。ピンク・フロイド、キング・クリムゾン、イエスなどのプログレッシブ・ロック・バンドのメンバーは、イギリスの中流階級出身者が多かった。ピンク・フロイド以前の1967年ごろには、すでにムーディー・ブルースプロコル・ハルムナイスらの一部の曲に、プログレッシブな曲調が見られた[10]フランク・ザッパらは、その音楽は十分に先進的、前衛的ながら、上記条件にあまり該当しないためにプログレッシブ・ロックにはカテゴライズされないこともあった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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