プレバト!!
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「才能査定ランキング」放送開始後の影響

レギュラー版の企画を「才能査定ランキング」に統一してからは、「俳句の才能査定ランキング」への人気が特に高く、関連本の出版や派生企画・イベントの実施などに発展、俳句界自体の活性化にまで波及する(詳細後述)。基本として「俳句の才能査定ランキング」を前半、他のジャンルの才能査定ランキングを後半に放送するレギュラー版では、2018年ごろから「俳句 - 」の放送時間を全体(60分)の4分の3(40 - 45分)程度にまで拡大。2017年からは、才能査定結果の発表を中心に、俳句関連企画だけの「特別編」を放送する場合もある。梅沢富美男が「永世名人」に昇格してからのレギュラー版では、「永世名人」以外の挑戦者に対する査定結果の発表・作品添削の模様を番組の後半に放送したうえで、「永世名人のお手本」(「永世名人」限定の査定企画)をエンディングパートに組み込む構成が定着している(詳細後述)。

俳句を査定する夏井いつき俳人)は、「当番組へのレギュラー出演によって全国的な俳句ブームを牽引した」との理由で、第44回(2017年度)の放送文化基金賞を個人・グループ部門で受賞した[7]

毎日放送では、2018年7月1日から公式サイトで展開している『MBSコラム』の中で、「もう一度楽しむ『プレバト』」というページを開設。同年6月14日以降の放送分を対象に、「俳句の才能査定ランキング」の概要を改めて紹介するコラムを、毎回の放送後に更新している。

2020年には、当番組の制作・放送に関して、 ⇒放送人の会(新旧の番組制作者や放送メディア・番組の研究者などで組織される一般社団法人)が毎日放送を「第19回放送人グランプリ」の企画賞に選定。当番組でも、5月21日放送分のレギュラー版で第3代(当時)アシスタントの玉巻映美(毎日放送アナウンサー)から発表された。企画賞の講評を担当した新山賢治(「企画舎GRIT」代表、元・『NHKスペシャル』プロデューサー、NHK制作局長・理事およびNHKエンタープライズ制作本部プロデューサー)は、「俳句をはじめ(才能査定ランキングを定期的に実施している水彩画生け花など)日本古来の文化へ正面から取り組むなど、卓越した企画力と演出力を発揮することによって視聴者の支持を得るとともに、放送文化のさらなる多様性を開発したこと」を選出の理由に挙げたうえで、「視聴者の知的好奇心を満足させるバラエティー番組の一級品」との表現で当番組を高く評価している[8]

また、三省堂の令和3年(2021年)度版中学校3年生向け教科書『現代の国語3』には、夏井の執筆による「俳句の世界」[9][10]と「夏井いつきの赤ペン俳句教室」が教材として採用された。「当番組の魅力をコラムで再現した」という「赤ペン俳句教室」には、夏井から「名人」と認定されている藤本敏史FUJIWARA)と村上健志フルーツポンチ)が過去に「俳句の才能査定ランキング」で詠んだ句も、夏井の添削例として掲載。当番組では、3人とも収録に臨んでいた2020年7月23日放送分(夏の炎帝戦予選)で、その旨が発表された[11][12]明治図書出版の令和3年度版『中学国語教科書副教材』にも、「永世名人」の梅沢、「特待生」の皆藤愛子、「名人」の横尾渉Kis-My-Ft2)が過去に査定を受けた句が掲載されている[13]

さらに、渋沢栄一記念館(埼玉県深谷市)では2019年10月31日から、立川志らくが「名人」に昇格した際の句に関する常設展示を実施している。渋沢栄一の像をこの句で詠んでいたことによる[14][15]もので、2020年12月15日ナツメ社から刊行された石寒太の著書『ハンディ版オールカラー よくわかる俳句歳時記』には、当番組で夏井の査定を受けた村上、的場浩司、光浦靖子の句が掲載されている[16]

2021年12月7日の『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK総合テレビ)では、「空前の俳句ブームの立役者」としての夏井に同年夏から密着してきた取材を基に、「17音、言葉の力を信じて?俳人・夏井いつき?」を放送。放送上は当番組の名を字幕だけで紹介していたものの、俳句査定の結果発表・解説パートのスタジオ収録(同年11月25日に放送済み)の模様も取材していたほか、俳句査定での「名人」を代表して梅沢・村上・千原ジュニアがVTRを通じて夏井への賛辞を寄せた。さらに、『プロフェッショナル』がtwitterに設けている公式アカウントでは、「番組を見て一句」という投句企画を放送後から実施。当番組における「俳句の才能査定ランキング」と同様に、投稿された句を夏井がすべて査定したうえで、優秀作品をアカウント上で発表した[17]

「俳句の才能査定ランキング」からの影響は他局のドラマにも及んでいて、梅沢が俳優としてメインキャストに名を連ねていた『ファーストペンギン!』(日本テレビの制作で2022年10 - 12月に「水曜ドラマ」枠で放送された連続ドラマ)の最終話(同年12月7日放送分)には、梅沢演じる杉浦久光(漁業協同組合の組合長)が進退窮まった状況で「辞世の句」をいきなり詠むシーンが盛り込まれている[18]。その一方で、梅沢は「永世名人のお手本」において、50句から成るオリジナルの句集を企画の開始(2020年5月)から2年10ヶ月がかりで2023年3月に完成[19]。この句集のタイトルは『一人十色』で、当番組400回目の放送翌日(2023年4月7日)から実際に発売されている(詳細後述)。

「才能査定ランキング」では、千葉県富里市内2021年に市の全面協力を受けて収録された「スプレーアート査定」(7月22日のスペシャル版で放送)で、光宗薫が「とみさとすいかうま」(富里市の名産である「すいか」と「競走馬」にちなんだタイトル)と称するオリジナルキャラクターを市立図書館前の歩行者専用通路外壁に描画(放送では「才能アリ1位」に認定)[20]。富里市ではこの年が市制20周年に当たることから、放送後の10月1日付で「とみさとすいかうま」を市政20周年記念公式キャラクターに採用した[21]。また、中川大輔が「水彩画才能査定ランキング」(2021年6月17日のレギュラー版で放送)[22]向けに東京都小平市内で描いた玉川上水界隈の風景画(放送では「才能アリ1位」に認定)は、当番組と中川の所属事務所(研音)の厚意によって同年9月1日から小平市のホームページに掲載されている[23]

なお、レギュラー放送の開始から10周年に入った2022年10月には、「俳句」「水彩画」「消しゴムハンコ」「スプレーアート」の各ジャンルで前月(9月の)までに「才能アリ」と認定された作品から、32作品のデジタル画像を大阪駅(地下通路)と品川駅(自由通路)のデジタルサイネージで10日から16日まで公開していた[24]。また、2023年の12月には、当番組初の「プレバト!!水彩画展」(入場無料の展示会)を4日(月曜日)から31日(日曜日)まで東急プラザ渋谷(東京都渋谷区)で開催。「名人10段」(開催の時点で最上位の段位)の座にある光宗・田中道子辻元舞の作品から野村重存(査定員を務める水彩画家)が「歴代名画TOP7」に選んだ7点をはじめ、「水彩画の才能査定ランキング」における「才能アリ」の認定作品(開催の前週に当たる11月30日放送回までの総計で371点)から70点以上の作品を一斉にに公開していた。さらに、12月30日を除く期間中の土曜日には、ランキング上位者の代表(9日:田中、16日:辻元、23日:南海キャンディーズしずちゃん)を迎えてのトークショーとサイン会を開催。16日のトークショーでは、毎日放送アナウンサーの清水麻椰(開催時点でのアシスタント)が辻元の聞き手を務めた[25]
視聴率

番組開始の当初は『VS嵐』(フジテレビ)『いきなり!黄金伝説。』(テレビ朝日)といった裏番組に押されていたが、「俳句」を初めとする「才能査定ランキング」が定着してからは形勢が逆転。放送回・放送エリアによっては、15%以上の視聴率ビデオリサーチ調べ、世帯・リアルタイム)を記録することや、同じ時間帯に放送された番組の視聴率で(NHK総合テレビを含む)全局のトップに立つこともある。

レギュラー版の番組史上最高視聴率は、毎日放送の放送対象地域である関西地区で19.5%(2019年2月14日放送分。


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