ケイト・ブッシュやチャカ・カーン、パティ・スミス、トム・ジョーンズ、アート・リンゼイ、スペース・カウボーイ、松田聖子、坂上忍など、プリンスをカヴァーするミュージシャンはジャンルを問わず数多い。ヨ・ラ・テンゴのジェイムズ・マクニューは自身のソロプロジェクトDumpで全曲プリンスのカバーのアルバムを制作(ジャケットもParadeのパロディ)したが、ジャケットと内容にプリンスサイドからクレームがつき販売中止・回収となった。
プリンスもライブに於いてはジャズのスタンダードナンバーからジョニ・ミッチェルやアレサ・フランクリン、さらにはレッド・ツェッペリンやジャクソン5、ザ・クラッシュ、レディオヘッドなど数多くのミュージシャンの曲をカバー演奏している。
プリンスの声域は、公式に発表された楽曲に基づくとE2からB6の約4オクターブ半ほどとされる。ちなみに、一番低いのが「Daddy Pop」で一番高いのが「God」である[25]。
2014年にBusiness Insiderが発表した記事によると、彼をミュージシャンとしてブッキングするために必要な金額は150万ドルから、最大で200万ドルにのぼり、当時の音楽業界でも最も高い位置にいたとしている[26]
日本のアーティストとの関わりとしては、1989年発売の小比類巻かほるのアルバム『TIME THE MOTION』で「MIND BELLS」「BLISS」をプロデュースしている。 また、岡村靖幸や及川光博、SUGIZO、西寺郷太、スガシカオ、向井秀徳、m.c.A・Tらが熱心なプリンスのフォロワーとして知られている。現代音楽家の武満徹もプリンスの才能を高く評価していた。
使用楽器テレキャスターMad Cat プリンスモデル
主に、オリジナルデザインやベーシックデザインでは無いギターをメインに使う。市販モデルを使う場合も、独自に改造したものがほとんどだった。また、体格的な面から通常よりも小さいサイズのギターを使う。EMGとエンドース契約をしている。
マッドキャット(Mad Cat)
テレキャスタータイプのエレクトリックギターで、鼈甲柄のピックガードとウォールナットのセンターラインが特徴。シングルコイルが2つで、メインギターの中で唯一のシングルコイルのみのタイプ。ヘッドはノーマルのテレキャスター型で、ボディ裏の部分にワイヤレスシステムを組み込んであると思わしきカバーがついている。鼈甲の模様が豹柄に似ているため、ストラップも豹柄を使用。製造は日本製のH.S.Andersonだが、Hohnerがアメリカで代理店販売していた物のため、プリンスの物はヘッドのロゴがHohnerになっている。アルバム「ダーティ・マインド」の頃から使用し始め、映画『パープルレイン』では、プリンス演じる「The KID」のメインギターとして「Let's Go Crazy」等で使用していたり、プレライヴにおいて曲を演奏する際や他ミュージシャンとのセッションステージなどにおいても使用する機会が非常に多い。