プリキュアシリーズ
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女の子らしい華麗さをメインとするのではなく、あくまで香港映画のような激しい接近戦という意味で変身アクションを志したという[16]。一方で、西尾は性別によってターゲットを限定するようなマーケティングに対する強い警戒心も見せており、総体としてこれまでの戦闘物や女児向け作品に対する強い批判性を含みながら、同作品に挑んだことが窺える[17][18][19]

1シリーズの放送話数は原則番組単位として1年ごとにリセットされており、各シリーズ間には『映画 プリキュアオールスターズ』シリーズなどのクロスオーバー映画を除き、同じテレビ朝日系列で日曜朝に放送されている仮面ライダーシリーズスーパー戦隊シリーズと同様に、登場人物や世界観などの連続性はない[20]。放送期間は朝日放送→朝日放送テレビをはじめとするテレビ朝日系列を基準として、毎年2月から翌年1月までの1年間(4クール)[注釈 4]となっており、話数は作品によって差異はあるが概ね49話前後である。『GoGo!』で、『おジャ魔女どれみ』(1999年 - 、以下『どれみ』)シリーズが持っていた、日曜8時台後半での通算最多話数(全201話)の記録を塗り替え、21年目の2024年に放送された『わんだふるぷりきゅあ!』(以下『わんだふる』)で、シリーズ通算話数1000回に達した[注釈 5]メディアミックスも盛んに行われており、アニメを中心として映画漫画ゲームミュージカルなど幅広く展開されている。また、劇中に登場するアイテムは玩具として商品展開されている。

「プリキュア」というタイトルの由来は、格闘とは相反する「プリティー(PRETTY=かわいい)+キュア(CURE=癒す・治す)」を合わせた造語[21]であり、この名前に至るまで相当の時間を要したという[13][注釈 6]。タイトルロゴの下に英字(ラテン文字)も併記されているが、作品によりスペルが異なっている。

スペルは以下の2種類ある。
PRETTY CURE『無印』から『フレッシュ』までのスペル。しかし『Yes!プリキュア5』(以下『5』)と『GoGo!』は表記なし。『ハピネス』放映時に設定された10周年記念ロゴはこちらが使われている。

PRECURE『ハートキャッチプリキュア!』(以下『ハートキャッチ』)以降のスペル。

他方で、『ハートキャッチ』以降も上記の記念ロゴのように1.が使われる場合もあり、頭文字のみ大文字の場合もある。また『無印』のオープニング曲DANZEN! ふたりはプリキュア」には「プリティーでキュアキュア」、『5』のオープニング曲「プリキュア5、スマイル go go!」には「プリティーキュキュキュキュア」の歌詞が織り込まれている。

本シリーズに登場する戦士(他の職業もあり)の名前は「キュア○○」に統一されている(一部例外あり。詳細は後述の「シリーズの特徴」を参照)。しかし、前述した仮面ライダーのように共通しているのは名前だけであり、あくまで物語に関しての繋がりは一切ない。

人数は、『無印』ではタイトル通り2人のバディであり、変身や必殺技(決め技・浄化技)は「必ず2人一緒」がコンセプトとなっている。続編の『ふたりはプリキュア Max Heart』では物語の中盤に2人に助太刀する戦士シャイニールミナス(追加メンバー)が登場するが、作り手に明確な意図がありプリキュアには該当しないキャラクターとして位置付けられている。その後の『ふたりはプリキュア Splash Star』においてもバディ形式を継続する[注釈 7]が、前述の通り登場人物や舞台が一新されまったく別の物語となる。そして『5』ではスーパー戦隊のように5人のチームとなり、さらに続編の『GoGo!』からは『スマイルプリキュア!』(以下『スマイル』)を除き、物語の途中で追加メンバーが登場するのが主流になる[注釈 8]。そのため自ずと人数も増え、総数は2024年4月に登場した『わんだふる』のキュアニャミーで81人目になる。この人数は、「レギュラープリキュア」もしくは「プリキュアオールスターズ」と括られている人物のみのカウントであり、これに該当しないプリキュアを含めるとさらに多くなる(詳細は「シリーズの特徴」を参照)。

本シリーズは主に3歳から8歳までの女子を中心に人気のシリーズとなっている。バンダイが月次でアンケート調査を行っている「バンダイこどもアンケートレポート」によると、毎年6月に定期的に行われている「お子様の好きなキャラクターは何ですか?」とのアンケートにおいて、シリーズ開始の2004年が女子4位、2005年以降の6年間、継続して女子上位3位以内にランキングされている。また、年齢別集計では、女子 3 - 5歳で2004年以降継続して1位、女子 6 - 8歳では2004年および2006年以降で継続して1位を維持している[22]。3歳から8歳までの女子に人気であるという傾向は、「1日だけ何かになれるとしたらお子様は何になりたいですか?」[23]「お子様が“変身”してみたいものは何ですか?」[24]「お子様の好きなテレビ番組名」[25]などのアンケート結果においても同様となっている。

公式の略称としては「○○プリ」(例として『ドキドキ!プリキュア』→「ドキプリ」)または「プリ○○」(『キラキラ☆プリキュアアラモード』→「プリアラ」)の2種類が存在し、番組のX(旧Twitter)Instagramなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のアカウントハッシュタグにも用いられている。

本シリーズのナンバリングタイトルおよび本項目限定の略記を下記に記し、1作品単独のレギュラー映画に関しては略記の頭に『映画?』と付する。また、各作品のモチーフになったジャンルおよびテーマも()に併記する。

テレビシリーズ
ふたりはプリキュア』→『無印』

『ふたりはプリキュア Max Heart』→ 『Max Heart』『無印』+『Max Heart』→『無印』シリーズ(白黒

ふたりはプリキュア Splash Star』→『Splash Star』(花鳥風月)『無印』シリーズ+『Splash Star』→『ふたり』シリーズ

Yes!プリキュア5』→『5』(チョウ

『Yes!プリキュア5GoGo!』→『GoGo!』(バラ)『5』+『GoGo!』→『5』シリーズ

フレッシュプリキュア!』→『フレッシュ』(フルーツダンス四つ葉のクローバー

ハートキャッチプリキュア!』→『ハートキャッチ』(ファッション

スイートプリキュア♪』→『スイート』(音楽組曲友情

スマイルプリキュア!』→ 『スマイル』(おとぎ話笑顔

ドキドキ!プリキュア』→『ドキドキ』(トランプ

ハピネスチャージプリキュア!』→『ハピネス』(おしゃれ幸福

Go!プリンセスプリキュア』→『Go!プリンセス』(プリンセス

魔法つかいプリキュア!』→『魔法つかい』(魔法

キラキラ☆プリキュアアラモード』→『アラモード』(スウィーツアニマルパティシエ

HUGっと!プリキュア』→『HUGっと』(育児・お仕事)

スター☆トゥインクルプリキュア』→『スター☆トゥインクル』(宇宙星座

ヒーリングっど?プリキュア』→『ヒーリングっど』(お医者さん生命自然

トロピカル?ジュ!プリキュア』→『トロピカル?ジュ』(化粧品


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