英国における総合診療医(GP)は、医学部卒業後に4?5年のGP専門研修を受けた医師のことを指す。GPの専門研修には救急医学、小児科学、精神医学が含まれ[8]、3?4年間を病院で、残り1年間をコミュニティで行われる。
米国における家庭医療は、最低3年間のレジデンシー・トレーニングによって専門医認定されるスペシャリティである。このスペシャリティは米国において伝統的な一般内科と並ぶ、general practiceを志向するスペシャリティと考えられる。
アイルランドにおいては、政府配下のHealth Service Executive(HSE)によって運営される保健センターが担っている。 日本では欧米とは異なり長年プライマリ・ケア医としてのスペシャリティは存在せず、開業医や一般病院の外来などで、一般の内科医、小児科医などによって提供されてきた。 しかしながら日本は、高齢者は複数の疾患を抱え、かつ財政的な理由により長期入院や過剰な医療機関受診を削減する必要に迫られているため、プライマリケア制度の改善が求められている[7]。 近年、日本プライマリ・ケア学会が認定する「プライマリ・ケア専門医」、日本家庭医療学会が認定する「家庭医療専門医」などの資格が発足したが、ジェネラリストとしての専門性が統一されていない。プライマリ・ケア関連の3学会(日本総合診療医学会、日本プライマリケア学会、日本家庭医療学会)が合同でジェネラリストの専門資格について検討していたが[9]、2010年に上記3学会が合併し、主に一般医・家庭医を中心とした一般社団法人日本プライマリ・ケア連合学会
日本
2017年に日本専門医機構による総合診療専門医が発足する[7]。 平成16年4月から、診療に従事しようとする医師は医師臨床研修制度のもとで2年間の臨床研修を受ける義務がある(医師法第16条の2)。 医師臨床研修制度では、プライマリ・ケアの基本的診療能力(態度・技能・知識)の修得をその目標に据えている。.mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0} 臨床研修は、医師が、医師としての人格をかん養し、将来専門とする分野にかかわらず、医学及び医療の果たすべき社会的役割を認識しつつ、一般的な診療において頻繁に関わる負傷又は疾病に適切に対応できるよう、プライマリ・ケアの基本的な診療能力(態度・技能・知識)を身に付けることのできるものでなければならない。 —厚生労働省 医師法第16条の2第1項に規定する臨床研修に関する省令
医師臨床研修制度
具体的には、内科および救急医療は必須、加えて外科、麻酔科、小児科、産婦人科、精神科のうちから2科を選択する必要がある[10]。また、一ヶ月以上の地域医療研修が必須である[10]。
脚注[脚注の使い方]^ a b “ ⇒Main terminology”. WHO. 2014年2月2日閲覧。
^ 『現代用語の基礎知識 2004』自由国民社編、1,019頁
^ 「Social Prescribing in Primary Care
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