ブレードランナー
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ロイ・バッティ[注釈 1](Roy Batty)
演 - ルトガー・ハウアー反逆レプリカントのリーダー。戦闘用レプリカント。製造番号:N6MMA10816。
レイチェル(Rachael)
演 - ショーン・ヤング本作のヒロイン。タイレル博士の秘書で、彼の姪としての記憶を移植されているレプリカント。
ガフ(Gaff)
演 - エドワード・ジェームズ・オルモスロサンゼルス市警の刑事。「シティスピーク(Cityspeak)」という、日本語ハンガリー語などが混じり合ったクレオール言語を喋る。また折り紙を折る手癖がある。
ハリイ・ブライアント(Harry Bryant)
演 - M・エメット・ウォルシュロサンゼルス市警警部。ブレードランナーの統括者で、デッカードを脅すようなかたちで復職させる。レプリカントを「人間もどき(skin-job)」と呼び侮蔑する。
プリス・ストラットン(Pris Stratton)
演 - ダリル・ハンナ慰安用レプリカント。バッティのパートナーで、彼の計画によりセバスチャンに接触する。製造番号:N6FAB21416。
J・F・セバスチャン(J. F. Sebastian)
演 - ウィリアム・サンダーソンタイレル社の遺伝子工学技師。早老症に侵されており、実年齢より老いた外見をしている。自宅アパートで自身が造り出した「ペット」と共に暮らしている。
リオン・コワルスキー(Leon Kowalski)
演 - ブライオン・ジェームズ労働用レプリカント。元は放射性廃棄物の運搬作業に従事しており、怪力の持ち主。製造番号:N6MAC41717。
エルドン・タイレル博士(Dr. Eldon Tyrell)
演 - ジョー・ターケルタイレル社社長。レプリカントを生んだ科学者でチェスの名手。
ゾーラ・サロメ(Zhora Salome)
演 - ジョアンナ・キャシディ女性レプリカント。暗殺用に再プログラミングされている。ルイスのバーにダンサーとして潜伏していた。製造番号:N6FAB61216。
ハンニバル・チュウ(Hannibal Chew)
演 - ジェームズ・ホン遺伝子工学者。タイレル社に雇われ、レプリカントの眼球を製作している。
デイヴ・ホールデン(Dave Holden)
演 - モーガン・ポール(英語版)ブレードランナー。リオンを取り調べ中に銃撃される[注釈 2]
タフィー・ルイス(Taffey Lewis)
演 - ハイ・パイク(英語版)ゾーラが潜伏していたバーの経営者。デッカードの尋問を受け流した。
カンボジア女性(Canbodian Lady)
演 - キミコ・ヒロシゲロサンゼルスの路上で商売をしている女。鱗の証拠物を調べ、合成ヘビであることをデッカードに伝えた。
スシマスター(Sushi Master)
演 - ロバート・オカザキダウンタウンの屋台“ホワイトドラゴン(白龍)”で働く日系人。 ハウイー・リー(Howie Lee)とも書かれているが、これは1997年発売のビデオゲームで付けられた名前。
アブドゥル・ベン・ハッサン(Abdul Ben Hassan)
演 - ベン・アスター(劇場公開版ではクレジットなし)合成動物を販売している商人。ゾーラに合成ヘビを販売した。シアトルのSF博物館(英語版)(Science Fiction Museum & Hall of Fame)に収蔵・展示されている、作中で使用された衣装
セバスチャンの衣装(左)レイチェルのドレス(中)ゾーラのレインコート(後列右)
内容解説

ネオ・ノワールを基調とした暗く退廃的な近未来のビジュアルは、公開当初こそ人気を得なかったものの、後発のSF作品に大きな影響を与え、所謂「サイバーパンク」の代表作の一つと見なされている[3]シド・ミードの美術デザイン、ダグラス・トランブルVFXメビウスの衣装デザイン、ヴァンゲリスシンセサイザーを効果的に使用した音楽も独自の世界観の確立に貢献した[4]

リドリー・スコットが「彼女は完璧だった」と評したレイチェル役のショーン・ヤング[5]、そしてプリス役のダリル・ハンナも本作をきっかけに注目されるようになった[6]

作中の風景に日本語が多く描かれている理由は、スコットが来日した際に訪れた新宿歌舞伎町の様子をヒントにしたとされている[7]。このことが日本人観客の興味をひくことになり、これらのシーンへのオマージュ・議論が生まれることになった。また、スコットは都市の外観は香港をモデルにしていることを述べている[8]。なお、香港のショウ・ブラザーズが制作費の大半を出資したために本作は事実上アメリカ・香港合作であり[9][10][11]、ショウ・ブラザーズの創設者である邵逸夫は本作で製作総指揮にクレジットされている。

1993年アメリカ国立フィルム登録簿に永久保存登録された。2007年視覚効果協会が発表した「視覚効果面で最も影響力がある50本の映画」で第2位にランクインした[12]2014年、イギリスの情報誌『タイム・アウト(英語版)』ロンドン版にてアルフォンソ・キュアロンジョン・カーペンターギレルモ・デル・トロエドガー・ライトら映画監督、作家のスティーヴン・キング、ほか科学者や評論家150名が選定した「SF映画ベスト100」にて、第2位にランクインした[13]
原作

『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』とは設定や登場人物、物語の展開、結末などが翻案により大きく異なっており、原作というよりは原案に近い扱いである。

1968年の原作発表後から程なくして、いくつかの映画化交渉が持ち上がったが、いずれも不成立に終わっていた。1975年ハンプトン・ファンチャーは作者のフィリップ・K・ディックとの交渉を行ったものの成立せず、友人のブライアン・ケリーが交渉にあたり[14]1977年に承諾を取り付けた。ディック自身は制作会社に映画化権を売った後は関与していないが、ファンチャーが書き上げた草稿に彼は良い返事を出さず、何度も改稿が行われた。撮影開始後も映画の出来を不安視し、ノベライズ版の執筆も断っていたが、2019年のロサンゼルスを描いたVFXシーンのラッシュ試写を観て「まさに私が想像したとおりものだ!」と喜んだという[注釈 3]。監督のスコットは、就任にあたって全く原作を読んでいなかったが[15]、作品の世界観についてディックと何度も議論を交わしたことで、彼は映画の出来に確信を持つようになり、制作会社に「我々のSFとは何であるかという概念にとって革命的な作品となるだろう」と期待の手紙を送っている[16]。本作は『トータル・リコール』や『マイノリティ・リポート』に先立つ、ディック作品の初映画化となったが、本人は完成を待たず1982年3月2日に死去した[15]
「ブレードランナー」と「レプリカント」

本作に登場する「ブレードランナー」と「レプリカント(英語版)」は、原作には登場しない映画オリジナル用語である。

「ブレードランナー」という名称は、SF作家アラン・E・ナースの小説『The Bladerunner』(1974年)において「非合法医療器具(blade)の運び屋(runner)」という意味で登場する。この小説を元にウィリアム・S・バロウズは映画化用の翻案として『Blade Runner (a movie)[注釈 4]』(1979年、訳題『映画:ブレードランナー』)を執筆した。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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