シカゴでは、1950年ごろからエレクトリックのバンドによるブルースが登場した。デルタ・ブルースを基調とした泥臭いサウンドで、戦前のシティ・ブルースとは一線を画すものであった。このサウンドはシカゴ・ブルースと呼ばれるようになった。その代表格となるのが、マディ・ウォーターズである。ロックンロールの巨匠、チャック・ベリーもこの頃のブルースに大きく影響を受け、後のロックバンドにも受け継がれているといえる。[16]
1950年代前半にはメンフィスからデビューしていたB.B.キングがモダン・ブルースを確立。 モダンブルースは、よりダウンホームなデルタ・ブルース?シカゴ・ブルースより、テキサス・ブルース及びジャンプ・ブルース等に影響された管楽器を含む洗練されたバンド・サウンドを基調とし、エレキ・ギターによるダイナミックなチョーキングを核にしたスクイーズ・ギターとゴスペルの唱法を持ち込んだ歌を特徴とする[17]。 B.B.が切り開いたモダン・ブルースの影響はシカゴにも及び、当時のシカゴの若手ブルースマン達にも影響を与えた。 このモダン・ブルースに影響を受けたシカゴの若手ブルース・マン達(オーティス・ラッシュ、マジック・サム、バディ・ガイ等)の音楽をモダン・シカゴ・ブルースと呼ぶ。[18]
1960年代には、イギリスにアメリカから多くのブルースのレコードが輸入され、同国でブルース・ロックのブームが起きた。その流れの中で、ローリング・ストーンズ、フリートウッド・マック、クリーム、アニマルズなど、ブルースに影響を受けたバンドが多く登場し、ブルース・ロックが隆盛となった[19]。
代表的なブルース・アーティスト
戦前ブルース(デルタ、カントリー・ブルース)
ジェシー・フラー
チャーリー・パットン[20]
ブッカ・ホワイト
ブラインド・レモン・ジェファーソン[21]
ブラインド・ブレイク[22]
ブラインド・ウィリー・マクテル
ブラインド・ウィリー・ジョンソン(ゴスペル・ブルース)
ベッシー・スミス
レッドベリー
ロバート・ジョンソン
シカゴ・ブルースバディ・ガイ
アイク・ターナー
アルバート・キング
アール・フッカー
ウィリー・ディクソン
エルモア・ジェームス
オーティス・スパン
オーティス・ラッシュ
サニー・ボーイ・ウィリアムスンII
J.B.ルノア
ジミー・リード
ジョン・リー・フッカー
ハウリン・ウルフ
ハウンド・ドッグ・テイラー
バディ・ガイ
ヒューバート・サムリン
フェントン・ロビンソン
マジック・サム
マディ・ウォーターズ
マット・マーフィー
リトル・ウォルター
スワンプ・ブルース
スリム・ハーポ[23]
テキサス・ブルース
アルバート・コリンズ
T-ボーン・ウォーカー
フレディ・キング
ライトニン・ホプキンス
ファンク・ブルース
ジェイムズ・コットン
ジュニア・ウェルズ
リトル・サニー
1980年代以後のアーティスト
ケブ・モ
ロバート・クレイ
ジャンプ・ブルース
ルイ・ジョーダン
ジャズ・ブルース
チャールズ・ブラウン
パーシー・メイフィールド
フィービ・スノウ
その他
ギター・スリム
クラレンス・"ゲイトマウス"・ブラウン
スヌークス・イーグリン
スリーピー・ジョン・エステス
タジ・マハール
ナッピー・ブラウン
ビッグ・ビル・ブルーンジー
B.B.キング
ボビー・ブランド(ボビー・ブルー・ブランド)
ロバート・ロックウッド・ジュニア