ブルース・ウィリス
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その演技が業界で好評となったことで同作のソフト版にもマクレーン役で続投し[49]、以降は専属(フィックス)に近い形で最も多く吹き替えている[46][50][51]。2000年に日本コカ・コーラの缶コーヒージョージアのCMにウィリスが半年間出演した際にも吹き替えを担当。『ダイ・ハード』シリーズでは全作に渡って[注 1]演じている唯一の人物としても知られ、「史上最もジョン・マクレーンを演じた男」と紹介されることもあった[52][53][49]。演出家の鍛治谷功は、樋浦が演じるウィリスの魅力について「どんなにやさぐれていても根っこに人間味を感じさせるタイプだと思います」と評している[54]。後述するように、本シリーズのテレビ朝日日曜洋画劇場』版でマクレーン役を務めることになる野沢那智も、樋浦の吹替を視聴した際にはその演技を絶賛し、ハマり役ぶりを高く評価していたと同時に、野沢自身が吹き替えを務める際に参考にしたと息子の野沢聡が語っている[55]。2012年に発売されたニンテンドー3DS用ゲームソフト『PROJECT X ZONE』では『ダイ・ハード』をモデルにしたゲーム『ダイナマイト刑事』からマクレーンを演じるウィリスをモデルにしたキャラクター、ブルーノ・デリンジャー警部補[注 2]がゲストで登場し、樋浦がその声を担当した。樋浦によるウィリスの吹き替えはビデオソフト収録版の担当が中心であったが、テレビ放送版(主に上述の『日曜洋画劇場』)を中心に担当していた野沢の療養中に吹替が製作された『ホステージ』ではテレビ朝日版の吹き替えを野沢に代わり担当した。樋浦はウィリスを格上の俳優として尊敬していることから「彼(ウィリス)は、実は名優です」と述べており[56][57]、二枚目役からアクション映画における軽快な役まで巧みに演じ分ける姿に感心したという[49][58]。これまでに演じたウィリスの作品の中でも特に気に入っている役柄として『シン・シティ』シリーズのジョン・ハーティガン(英語版)役[58]と『ラスト・ボーイスカウト』のジョー・ハレンベック役を挙げている[53]。『ダイ・ハード』についても、「アクション映画の中でも別格で『ダイ・ハード』という1つのジャンルを確立したエンターテインメントとして最高の凄い作品。キャラクターの内面も面白かった」と絶賛しており、嬉々として演じることが出来たという[53][49][56]。(詳細は樋浦のページを参照)。また『アルマゲドン』はBSテレ東での放映時に新録吹替を制作する企画があり、結果的に権利元の都合により実現しなかったもののウィリス演ずるハリー・スタンパー役には樋浦が候補に上がっていたという[59]
野沢那智
ダイ・ハード』(テレビ朝日版)で初担当。90年代の作品を数多く担当。特にテレビ朝日の映画番組でよく起用された。同シリーズにおけるジョン・マクレーン役は野沢自身にとっても当たり役の一つとなっており[60]、野沢が亡くなるまでに製作されたシリーズ4作で吹き替えを担当[注 3]。野沢に先んじてマクレーンを担当した樋浦も、野沢のバージョンについては「上手かった。それで流行って世の中に浸透した。(中略)彼の才能ですよね。だからこそ、お客さんが彼の吹替版のファンになっているというのもあるんでしょうね。」と高く評価している[61][49][56]。同作のオファーが来た際、当時の野沢は細身で且つクールな印象の役柄を中心に演じていたために「こんな太い首してる男(ウィリス)を俺がどうやったらいいんだ」と困惑したものの、「野沢さんならこのブルース・ウィリスの気持ちがわかる」と説得され[62][63]、参考としてアフレコ前に先に流通していた前述の樋浦の吹替を視聴し、研究してから収録に臨んだが、息子の野沢聡によると野沢は樋浦の演技を見て「勉ちゃん(樋浦)はうまいねぇ、俺にはこういう市井の労働者っぽいの出せない」と漏らしていたという[64]。野沢の演技のほとんどがアドリブであり、細身ながらアクションを演じていたところ、酸欠を起こし、酸素ボンベ常用で演技したという逸話がある[65]。なお、後年の野沢は吹替がやりやすい俳優の一人としてウィリスを挙げるようになった(詳細は野沢のページを参照)。『シン・シティ』では日本版テレビコマーシャルのナレーションを担当していた。
村野武範
ダイ・ハード』(フジテレビ版)をはじめ、同局制作の吹き替え版における専属として担当していた。このことから、90年代のウィリスの出演作品の地上波初放送時の吹き替えを務めるケースが多かった[46]。この配役は当時番組のプロデューサーを務めていた山形淳二による「ベテラン声優や固定した配役は安心して観られるが、それでは進歩がない」「新しい刺激がほしかった」との理由で上述したテレビ朝日版の野沢に対抗する形で抜擢された。このキャスティングは一定数以上の好評を博し、タレントを起用した吹き替えの成功例として挙げられている。当時競合関係にあったテレビ朝日の元スタッフも「(村野の配役は)力も入っていたことが分かりましたし、村野さんも頑張ってらしたと思います」と功績をたたえている[66][62]
内田直哉
シックス・センス』(日本テレビ版)で初担当。2000年以降の日本テレビ金曜ロードショー』制作の吹き替え版、およびビデオソフト版を主に担当し、樋浦の次に多く吹き替えていた[46]。予告編ナレーションも担当した『デス・ウィッシュ』で担当した際は、リメイク元の『狼よさらば』を観ていたことから感慨深いものがあったと語り、「ウィリスの大人の演技を肌で感じました」とウィリスの演技に敬意を表すコメントを残した[67]。なお、自身が吹き替えを担当した中でも気に入っている作品には『ティアーズ・オブ・ザ・サン』を挙げている[68]。2008年には内田が主人公のケイン役を務める「KANE&LYNCH: DEAD MEN」が映画化されることが発表され、ケイン役の候補にウィリスが上がっていたことがゲームファンの間で話題になった[69]
磯部勉
ラスト・ボーイスカウト』(日本テレビ版)で初担当。主にウォルト・ディズニー・ピクチャーズおよびブエナ・ビスタ配給作品のビデオソフト版を吹き替えた。
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